目次
1. 迎え舌とは?

迎え舌とはどのようなことを指すのか解説しよう。
食べ物を口にする際、舌を出してしまう行為
食事のとき、口に入れる前に舌を出して文字通り食べ物を「迎える」ように受け止めて口に入れる行為が「迎え舌」である。「気持ち悪い」「下品」など強烈な言葉で指摘されることも多く、食事に同席した人を不快な気持ちにさせるおそれがある行為だ。食事のマナー違反のひとつでもある。
2. 迎え舌をしてしまう原因

なぜ迎え舌をしてしまうのだろうか?原因はいくつも考えられるが、そのうちの代表的なものを挙げていこう。
姿勢が悪い
食事中の姿勢が悪い人(具体的には顔を上や下に向けて食事をする等)は迎え舌になりやすいといわれている。
歯並びが悪い
歯並びは個性にもつながるため「良い」「悪い」で判断するのはよくないが、ごく一般的にいわれている歯並びが悪い人の場合、口が閉じづらく舌が出てしまうということがある。
小さい頃からのクセ
子どもの頃から迎え舌のクセがあったものの矯正されず、その後も正しい食べ方や食事のマナーを教わらなかったなどの理由で、体に染みついていることも考えられる。
顎の筋力が不足している
顎の筋力が不足しており、口をきちんと閉じられないという場合も迎え舌をしてしまうことがある。
口呼吸をすることが多い
口をポカンと開けるクセがあったり口呼吸をすることが多かったりする人も、食事の際に無意識に舌が前に出ることがある。
ひと口の量が多い
単純に、ひと口の量が多いことで迎え舌になることもある。口を大きく開けると舌が出やすくなるためだ。
こぼしたくないという心理が働いている
食事のときに「こぼしてはいけない」と思うことで迎え舌になることもある。「こぼさないように」というマナーを守ろうとして「迎え舌」というマナー違反を犯してしまうというわけだ。カトラリーを上手に使ったり、ひと口の量を調整したりといった意識を持とう。
3. 自分が迎え舌をしているかどうかの確認方法

迎え舌は無意識でおこなってしまうケースが多い。自分も知らずのうちに迎え舌になっていないか、不安になった方もいるだろう。確認方法はいたってシンプルだ。
食事の際に意識すれば気づける
食事のとき、口に食べ物を運ぶタイミングで意識してみれば、自分が舌を出しているかどうか気づけるだろう。まずはここから試してみてはいかがだろうか。
家族や友人に聞く
いつも食事を共にしている家族がいるなら聞いてみよう。あるいは友人や同僚など、食事をする機会が多い人たちにそれとなく確認してみる方法もある。
食事している姿を鏡で見る
自分が食事をしているところを鏡に写してみよう。ただし意識的に迎え舌をしないようにしていることも考えられるため、より無意識の状態で食事方法をチェックしたいときは次がおすすめだ。
食事をしている姿を撮影する
スマートフォンのカメラなどで動画を撮影しておく。カメラを意識すると舌を出さないようにすることが考えられるため、テレビを観ながらなど、ほかのところに意識が向いている状態で食事している姿を撮影するのがおすすめだ。
4. 迎え舌の治し方

迎え舌は治すことができる。
姿勢を正して食べる
お伝えしたように、顔を上や下に向けて食事をすると迎え舌になりやすい。心当たりがある人はこの機会に姿勢を正して食べることを意識しよう。
歯並びの矯正などを相談する
歯並びが迎え舌の原因になることがあるとお伝えしたが、直結しているかどうかは素人では判断しづらい。このため、歯並びがよくないと感じている人で迎え舌のクセがある場合は、一度歯科医院を受診して相談してみることをおすすめする。
食べ物を前歯で受け止める
食べ物を、舌ではなく前歯で受け止めるように意識することも大切。ただし前歯を意識し過ぎて顎が前に出ないように注意しよう。しんどいかもしれないが、ひと口ずつ前歯で受け止める訓練をするといったことも必要かもしれない。
舌や顎、口まわりの筋力を強化する
舌や顎、口まわりの筋力が落ちると口が閉じづらく、また舌も前に出やすい。食事中の際によく噛むこと、舌や口まわりの筋肉を使うことなどで筋肉を鍛えていこう。舌や口を動かす「あいうべ体操」などもおすすめだ。
ひと口の量を減らす
もっとも矯正しやすいのが、ひと口の量を減らすことだ。ただし「ひと口の量が多いことのみ」が原因であれば簡単だが、そうでなければ治らないことがある。他にも原因がないか、じっくり探してみよう。
鼻呼吸を心がける
口呼吸がクセになっていると舌が出やすい。口を閉じて舌を上顎につけることを意識してみよう。そうすれば自然と口が閉じて鼻呼吸になるはずだ。
結論
迎え舌とは、舌を出して食べ物を受け止める行為を指す。食事のマナー違反であり周囲にも不快な印象を与えるため、迎え舌のクセがある人はぜひこの機会に矯正を始めよう。原因はいくつもあるため、まずは自分に当てはまるものを見つけ出し、それに応じた対策を講じていけばきっと治るはずだ。