目次
1. 蜘蛛を退治する方法

蜘蛛を退治する方法にはいろいろあるが、そのときの状況によって選ぶことが大切だ。
追い払う(逃がす)
ほとんどの蜘蛛は益虫で、家の中のダニやハエ、ゴキブリなどを駆除してくれる。しかし家から追い出したい場合は、蜘蛛はとても臆病な虫なので、ほうきなどを使って上手に誘導して外に追い払ってしまおう。
スプレータイプの殺虫剤を使う
蜘蛛専用のスプレーがホームセンターなどで販売されている。毒蜘蛛退治や大量の蜘蛛の発生などを想定して、1本用意しておいてもいいだろう。
くん煙剤を使う
蜘蛛の子が卵から孵化し、大量に発生してしまった場合には、スプレータイプの殺虫剤では退治しきれない。できるだけ部屋を密閉状態にして、くん煙剤を使おう。
掃除機で吸い込む、ハエたたきで叩くといった方法も
ハエたたきで叩いて退治するという直接的な方法もあるが、後始末がちょっと面倒だ。そのようなときには、掃除機で吸い込むという方法をおすすめする。小さな蜘蛛なら吸引時の衝撃などで死んでしまうだろう。ただし、大きな蜘蛛になると掃除機の紙パックの中で生きている可能性も高い。紙パックを外して吸引口をガムテープなどでふさぎ、ゴミとして捨てるようにしよう。毒蜘蛛の可能性もあるので、決して素手では蜘蛛を触らないようにしてほしい。
2. そもそも蜘蛛は退治すべき?益虫ともいわれているが...

蜘蛛は、家の害虫を駆除してくれる益虫とされている。基本的に人間に攻撃をしかけてくる蜘蛛はおらず、むしろ臆病ですぐに隠れてしまう。しかし、中には毒をもつ蜘蛛が海外から日本に入ってきているため、見知らぬ蜘蛛を見かけたら、むやみに触らず退治するべきだろう。
多くの蜘蛛は益虫とされるが毒を持つ蜘蛛もいる
ほとんどの蜘蛛は無毒だが「カバキコマチグモ」という日本固有種の毒蜘蛛も存在する。さらに、輸出入が盛んになり、世界とのつながりが強くなったことで、海外から毒蜘蛛が運び込まれてくるようになった。たとえば「ハイイロゴケグモ」や「セアカゴケグモ」などが港を中心に発見されている。港から運搬トラックのタイヤなどに付着して、全国にその生息域を広げているのだ。
万が一毒蜘蛛に咬まれたら?
万が一毒蜘蛛に咬まれたときには、自分で判断するのは危険だ。咬まれたところをよく洗ったら、できるだけ早く医療機関に連絡をして、適切な判断を仰ごう。とはいえ、蜘蛛に詳しくなければ、どのような種類の蜘蛛に咬まれたのかわからないだろう。退治して死骸がある場合は、それを捨てずに持って行ってほしい。あるいはスマホで写真に撮ってもいいだろう。確実な診断をするのに重要な情報となる。
見た目の不快感などもあるため気になるなら退治しよう
蜘蛛は益虫だと知っていても、そのグロテスクな姿を部屋で発見してしまうと、落ち着かないという方も多いだろう。見慣れない色や形の蜘蛛がいたら、毒蜘蛛の可能性もゼロとはいえないのでやはり退治をした方が安心だ。
3. そもそも蜘蛛が家の中に発生する原因は?

蜘蛛は、家の外で虫を捕獲して生活しているはずだ。そもそもなぜ家の中に入ってくるのだろう。
蜘蛛にとってのエサがある
家の中を清潔にしていないと、ダニやハエ、ゴキブリといった害虫が多く発生することになる。これらは、蜘蛛にとっては御馳走だ。つまり、エサがたくさんあるから惹きつけられるように家に侵入してくるというわけだ。
蜘蛛が入り込める隙間がある
外で狩りをしていた蜘蛛が、獲物を追って家に入り込むというパターンだ。とくに夏場に使う網戸に穴が開いていると、そこから蜘蛛は入り込んでくる。ドアを開けっぱなしにしたり、窓に隙間があったりなど、侵入経路はたくさんあるのでチェックしてみよう。
4. 蜘蛛を近寄らせないためにできることは?

蜘蛛を退治する前に、蜘蛛を近寄らせないための予防策を講じた方が効率的だ。
蜘蛛の巣を張らせない
蜘蛛の巣は何度取り除いても、再び同じ場所に巣をつくる可能性が高い。そこで、蜘蛛が巣を作れないように撥水シリコーンコート剤の入ったスプレーを吹きかけておこう。糸がくっつかないので、蜘蛛は巣を作ることができなくなる。
蜘蛛のエサとなる害虫を駆除する
蜘蛛のエサが豊富にある状態を改善する必要がある。つまり、ダニやハエ、ゴキブリといった害虫を退治することだ。蜘蛛を退治する前に、こうした害虫が出ないようにこまめな掃除や衛生に気を遣おう。
忌避剤を使用する
虫には、嫌いなニオイというものがある。蜘蛛も同じで、とくに柑橘系、カフェイン、ミント系のニオイを嫌う。ドラッグストアなどでハッカ油を購入し、アルコールや水で薄めてスプレーすれば、蜘蛛を退治することができる。侵入しそうな場所などにスプレーするだけでも効果が期待できそうだ。
隙間をふさぐ
蜘蛛が侵入しそうな隙間をできるだけふさぐようにしよう。とくに網戸の点検は忘れずにしておきたい。また、ドアや窓はこまめに閉めるように心がけよう。
結論
蜘蛛は益虫として大切にされてきた。しかし、最近では海外から毒蜘蛛が入り込み、問題となっている。1、2匹の蜘蛛を退治するなら、できるだけ屋外に逃がすのがいい。しかし、大量発生したり、咬まれるのが心配なら殺虫剤や掃除機などで退治しよう。同時にエサとなる害虫を駆除し、隙間をふさぐなど、蜘蛛が家に入り込まないように環境を整えておけば、無益な殺生はしなくてすむのではないだろうか。