目次
1. 畳の交換は自分でできる?

何でもDIYできる時代。当然、畳の交換も自分でできるのではないかと考えがちだ。しかし、畳の交換を自分でするのは、かなり難しいと考えていいだろう。
リフォーム会社に依頼するのがおすすめ
畳の交換は、畳の専門業者やリフォーム会社に依頼するのがおすすめだ。畳自体を作るのに専用の道具や機械、材料が必要となる。さらに、素人では難しい「技術」も必要とされるからだ。道具をそろえることや技術を習得することを考えると、経験を持つリフォーム会社に依頼するほうが賢明といえる。
賃貸の場合は契約書を確認する
賃貸物件に和室がある場合、畳の交換は借主、貸主のどちらが責任を負わなくてはならないのだろうか。畳は基本的に建物の一部とみなされている。そのため畳の交換は大家、あるいは管理会社が負担することになっている。
しかし、例外もある。たとえば、賃貸借契約書に畳の交換が借主負担になっている場合だ。
そのほかにも、明らかに借主の過失によって畳交換をしなければならない場合には、借主の負担となる。
2. 畳交換の種類や時期

畳には、交換のための種類と時期がある。それが「表替え」「裏返し」「新畳」だ。
表替え
表替えというのは、使っている畳の表面だけを張替える方法だ。畳の中身である「畳床」はそのまま使う。標準的な交換時期は4~7年程度だ。
裏返し
裏返しというのは、今まで使っていた畳の表を裏返して再利用する方法だ。標準的な交換時期は、2~5年程度だ。
新畳
畳は裏返しや表替えをしながら、長く使うことができる。しかし10~15年すると、その両方の方法も尽きてしまう。こうなると、畳の中身である「畳床」全体を変える必要に迫られる。これが新畳だ。
3. 畳交換にかかる費用相場

畳の交換は「裏返し」「表替え」「新畳」と3つの段階に分けられる。できるだけ既存の状態を再利用することが考えられている畳だが、段階によって畳交換にかかる費用も変わってくる。
畳の表替えの費用相場
畳の表替えは畳床がしっかりしており、畳の表面だけを取り換えればいい場合だ。畳床はそのまま使えるので費用としては1畳あたり5,000円~が相場になっている。
畳の裏返しの費用相場
畳の裏返しは、ゴザの内側を表側と入れ換えて張り直すことだ。既存のゴザをそのまま使うことができるので、費用としては1畳あたり4,000円~と表替えよりもやや安くなっている。
新畳の費用相場
新畳にする場合、畳床も一緒に交換することになる。畳の土台でもある畳床は、長く使っているとヘタリやカビなどにより劣化してしまう。部屋の寸法に合わせて作り直すことになるので費用は1畳あたり10,000円~が相場となっている。さらに、古い畳の処分費用もかかる。
4. 畳を長持ちさせる方法

畳の交換には一応の目安はあるが、毎日のお手入れによっては、長持ちさせることも可能だ。
掃除は畳の目に沿って行う
畳には「畳の目」というものがある。畳の目の向きに沿って掃除をすることによって、畳を長持ちさせることができる。
畳の目に逆らって掃除をすると、繊維の表面がケバ立って傷ついてしまう。また、畳の隙間に汚れがはいりこみやすくなる。そこに汚れをエサとするダニやカビが発生し、繁殖して劣化してしまう。
湿気対策をする
畳は、湿度調整機能が働いている。畳の原料となっている「イ草」は、吸湿性が高いので、カビが発生しにくい。それでも湿度の高い状態が続くとカビやダニの温床となってしまう。
そこで湿気対策として湿度の高い梅雨時など、ときどき畳を持ち上げて扇風機で風を当てるようにしよう。また、畳の上に布団を敷いて寝ている場合には、寝具を敷きっぱなしにせず、毎日上げ下げをするように心がけよう。
天日干しする
畳も春と秋の年に2回ほどは天日干しをしよう。天日干しをするときには、普段空気にさらされていない裏面を太陽に向けるようにする。畳の向きが変わるときちんと入らないこともある。畳を敷き直すときには、畳の裏面に分かりやすいように目印を付けておくと便利だ。
結論
畳の交換には、表替え、裏返し、新畳の3つの方法がある。費用も新畳>表替え>裏返しとなっている。畳の交換をするときは、現在の畳の状態を見てどれにするのか決めよう。また、畳は使い方やメンテナンスの方法によって寿命が違ってくる。掃除は畳の目に沿って行い、湿気対策や天日干しなどを心がけるようにしよう。