1. トコジラミが発生する原因は?
まず、トコジラミが発生する原因から解説しよう。
外から屋内に持ち込んでしまうケースがほとんど
トコジラミは、衛生的な環境でも発生する。この原因は、宿泊施設などを利用した際に身体や荷物に付着したことに気づかず、自宅に持ち込んでしまうことがほとんどだ。宿泊施設でトコジラミが発生する原因は、海外から来た利用者の身体や荷物などに付着し、日本に持ち込まれることである。
家具などが原因になる場合もある
トコジラミは暗い隙間などを好んで繁殖するため、海外から輸入した家具や物資などに潜んでいる危険性もあるのだ。そのため、これらを購入することがトコジラミ発生の原因になることもある。
2. そもそもトコジラミとは?生態や人への被害
こちらでは、トコジラミの発生や繁殖場所、吸血されたときの被害、対策や駆除方法について解説しよう。
ナンキンムシとも呼ばれる繁殖力が強い害虫
トコジラミとは、ナンキンムシとも呼ばれる繁殖力が強い害虫のことだ。トコジラミにもいくつか種類があるが、人間の血液を吸血するものはタイワントコジラミや熱帯トコジラミと呼ばれるものである。
トコジラミはどんな場所に潜んでいる?
トコジラミは狭くて暗い場所を好むため、家具や柱の隙間、畳のつなぎ目、カーテンレールやカーテン裏、書籍など、人目のつきにくい場所に潜伏することが多い。また、暗い場所では昼間でも活動することができる。この習性が、トコジラミに気づいたときにはすでに大量発生している原因の1つになっている。
トコジラミに刺されるとどうなる?
トコジラミに刺された場合は、トコジラミの唾液が人間の体内に入ることが原因でアレルギー反応を生じ、強いかゆみをおこす。刺された傷口は消えにくく、刺された日から2週間以上痕が残るのが特徴だ。
3. トコジラミを見かけたときの対策は?
こちらでは、トコジラミが発生したときの対策として、駆除方法や殺虫剤の使用について解説しよう。
大阪市の例
大阪市はトコジラミの防除について、発生に気づいたときには、まず潜伏場所を調査し、こまめに掃除することを推奨している。トコジラミは、吸血する際に小さくて黒い血糞を出す。血糞による汚れを見つけた場合は、その周辺に潜伏場所の入口があるため、掃除機で吸い取ったり、熱湯洗濯したりして防除する方法を紹介している。また、トコジラミは殺虫剤に耐性をもつこともあるため、殺虫剤以外の方法で防除するようよびかけている。また、大阪市ではトコジラミの駆除をしていないため、大量に発生した場合は駆除業者に依頼することをすすめている。
横浜市の例
横浜市はトコジラミの駆除方法について、掃除機で吸い取る方法や、スチームクリーナーを60℃で10分以上かける方法を推奨している。殺虫剤を使用する場合は、浸潤性の高いカーバメイト系を選び、被害を拡大させてしまう可能性の高いくん煙剤は避けるようにとの説明がある。殺虫剤を使用するときは用法・用量を遵守し、効果の有無や程度について経過を観察するように注意喚起している。また、トコジラミを見つけたときの相談場所としては各地域の「福祉保健センター生活衛生課」がある。
4. トコジラミを持ち帰らないように気をつけよう
日本において、トコジラミの発生は外から屋内に持ち込んでしまうことが原因のほとんどだ。トコジラミの発生地域を旅行で訪れたり、宿泊施設を利用したりするときは、荷物を密閉できる袋に入れて保管するなどし、持ち帰らないように気をつけることが大切だ。輸入家具などを購入するときも、トコジラミが潜伏している形跡がないかよく確認するようにしよう。
結論
今回は、トコジラミの発生原因から、トコジラミの生態、刺されたときの被害、対策などについて詳しく解説した。トコジラミは自宅に持ち込まないことが重要であるが、発生に気づいたときには、当記事の内容を参考に十分に対策し、被害を最小限に抑えてほしい。