目次
1. 魚の「しらす」を漢字で書くと?

スーパーなどで売っているしらすを買うとき、「しらす」というひらがなで表記されたものを目にする機会が多いだろう。しらすの漢字には、「白子」と「魚偏に氷」の2種類がある。
よく見かける漢字表記は「白子」
一般的にしらすは「白子」と漢字で表記されることが多い。生のしらすは半透明だが、通常スーパーなどに出回っているしらすは釜揚げされたものがほとんどだ。加熱されたしらすは白色になることから、「白子」という漢字が使用されるようになった。
タラやアンコウなどの「しらこ」と同じ漢字だが、読み方が同じだけで全く違うものなので知っておこう。
「魚偏に氷」でもしらすと読む
「魚偏に氷」のしらすの漢字を使っているのは一部の地域のみといわれている。さらにパソコンなどで変換できないため、この漢字を見る機会は少ないかもしれない。しらすが釜揚げされた状態で販売されていることが多いのは、生のしらすはすぐに食べないと鮮度が落ちてしまうから。「魚偏に氷」の漢字の由来は、鮮度を保つため、獲ったしらすを急速に氷で冷やすことから使われるようになった。
魚ではない「しらす(白州)」の意味は?
同じしらすという読み方で、「白州」がある。「白州」は、玄関先や庭などに白い砂や小石を敷いている場所を意味する言葉だ。江戸時代に奉行所が訴訟を裁いた場所は、白い砂を敷いてあったことから「白州」と呼ばれていた。
2. しらすという魚についてよくある疑問にお答え

しらすの漢字がわかったところで、ここからはしらすに関する豆知識を紹介しよう。
しらすという名前の由来は?
一説には先ほど出てきた「白州」が関係しているといわれている。一面に干したしらすの真っ白な状態が、白い砂利が敷かれた江戸時代の裁きの場所でもある「白州」に似ていたことから「しらす」という名前になった。
また、身体の色が白色や透明色なので「しらす」と呼ばれるようになったという説もある。
しらすが成長すると何になる?
見た目の小ささからもわかるように、しらすとは、アユやウナギ、ニシンなどの稚魚の総称だ。成長するとそれぞれの魚になるのだが、しらすのほとんどはイワシになる。その中でもカタクチイワシの稚魚が最も多く、そのほかマイワシやウルメイワシの稚魚なども含まれていることも。
しらすの旬はいつ?
親の魚の産卵の時期が異なるため、しらすの旬は春と秋の2回だ。その頃はしらす漁も盛んになる。マイワシの稚魚は春が旬となり、カタクチイワシの稚魚は秋に旬を迎える。春は身のプリっとしたしらす、秋は脂がのったしらすが味わえる。
しらすを英語で書くと?
しらすは英語で書くとどういった表記になるのだろうか。そのまま「shirasu」と表記されることもある。しらすの漢字は2種類あるが、英語では「whitebait(ホワイトベイト)」や「baby sardine(ベビーサーディーン)」の2通りの書き方がある。
3. 魚のしらすは漢字が覚えやすい

一般的に魚の漢字というと、鯵や鰹などのように複雑で難しいイメージがあるかもしれない。魚偏の漢字を書くときに思い出せず、イライラした経験がある方もいるだろう。その点しらすは魚偏以外の漢字を使う珍しい魚で、書き方も「白子」とシンプルで覚えやすい。しらすの漢字は覚えやすいが「しらこ」のように同じ漢字で読み方が違う魚もあるので、注意したい。しらすは簡単に書ける漢字なので、ぜひこの機会に覚えてほしい。
結論
しらすの漢字は普段なかなか目にする機会は少ないかもしれないが、実は2種類ある。「白子」は簡単な漢字だが、意外と知らなかった方も多いのではないだろうか。漢字の由来を知ることで、今まで知らなかった漢字でも覚えやすくなるだろう。今回紹介した漢字や豆知識を話のネタに活かしてみるのもいいかもしれない。