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プロペトとワセリンの違いは?サンホワイトやヘパリンとの違いも解説

投稿者:ライター 柳智子 (やなぎさとこ)

鉛筆アイコン 2022年8月 1日

ドラッグストアや薬局で見かけることが多いプロペトとワセリン。どちらも保湿目的で使う人が多いかもしれないが、違いがあることはご存知だろうか。今回は、プロペトとワセリンの違いやワセリンの種類や特徴、ヘパリンとの違いについて紹介する。何となく使っている人は、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. プロペトとワセリンの違いは?

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プロペトとワセリンの違いは一体何だろうか。ここでは、ワセリンの種類の違いや原料、効果に触れながら解説していく。

プロペトもワセリン製剤のひとつ

プロペトは、ワセリン製剤のひとつである。ワセリン製剤には「白色ワセリン」「黄色ワセリン」「サンホワイト」「プロペト」などの種類があり、それぞれ精製度の違いで分かれているのだ。精製度が低い状態の「黄色ワセリン」を精製したものが「白色ワセリン」となり、さらに抗酸化物を取り除いて純度を高くしたものを「プロペト」という。「サンホワイト」はプロペトを精製したワセリンだ。

そもそもワセリンとはなにか?

ワセリンは石油を原料とし、石油から得られる炭化水素類の混合物を精製してつくられる保湿剤である。ワセリン自体に保湿成分が入っているわけでないが、肌の表面に油膜をはってコーティングすることで、皮膚内側からの水分蒸発を防いで肌の乾燥を阻止することが可能だ。ほかにも、皮膚を外部刺激から保護する効果も期待できる。(※1)このような効果を生かして、軽い切り傷やすり傷の傷口の乾燥対策や、洗顔後の保湿対策、手荒れ対策、シャンプー後の髪の毛の保護対策といったさまざまな用途に使われている。

2. ワセリンの種類と特徴

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プロペトとワセリンの違いについて説明したが、ここではワセリン4種類の特徴について見ていこう。それぞれの特徴や使い方の違いを参考にしてほしい。

黄色ワセリン

黄色ワセリンはワセリンの中でも一番純度が低く、黄色っぽい色をしているのが特徴だ。医薬品や医薬部外品には当てはまらないため、安価でどこでも手に入る。

白色ワセリン

黄色ワセリンの純度を高めたものが白色ワセリンだ。一般的に呼ばれるワセリンとは白色ワセリンのことを指し、不純物の含有量が低く肌への刺激が少ない。(※2)そのため、顔に使用するときは、白色ワセリンを選ぼう。

プロペト

白色ワセリンの純度を高めたプロペトは、粒子が細かく白色ワセリン同様に肌への刺激も少ない。(※3)違いは、目元や唇などデリケートな部分にも使用できることだ。プロペトはステロイドを含む軟膏にベースとして使用されることもある。

サンホワイト

ワセリンの中でも高純度なサンホワイトは、不純物が取り除かれているため、熱や紫外線に対しても安定性があることが特徴だ。アレルギーパッチテストに使用されるほど刺激性がなく、通常のワセリンでアレルギーを起こしやすい人におすすめである。(※4)

【豆知識】ユニリーバ社の「ヴァセリン(Vaselin)」は?

よく間違えられやすい「ワセリン」と「ヴァセリン」は別物である。「ヴァセリン」はユニリーバ社の商品名で、白色ワセリンではなく黄色ワセリンなのだ。医療品として使うのではなく、化粧品として販売中の商品なので、間違えないようにしよう。

3. ヘパリンとプロペト(ワセリン)の違いは?

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ここでは、ヘパリンとプロペト(ワセリン)の違いについて、効果とともに解説していく。

ヘパリンとは

ヘパリンとは、血液凝固を防止する薬剤で、ヘパリンと似た構造に「ヘパリン類似物質」がある。ヘパリン類似物質には、「保湿・保水」「血行促進」「抗炎症」の3つの機能があり、近年ではヘパリン類似物質の効果を利用して、保湿スキンケアアイテムとしても注目を集めているのが特徴だ。ほかにも、軟膏や塗り薬などにも使用されている。(※5)

プロペト(ワセリン)との違い

ヘパリンとプロペト(ワセリン)の違いは、保湿の仕組みにある。プロペト(ワセリン)は肌から水分が逃げるのを防ぎ、ヘパリン類似物質には、肌の水分を保持する「モイスチャー効果」があるのだ。どちらも保湿することに違いはないが、自分の肌に合ったものを使うことが大切である。

4. プロペトとワセリンの違いは純度!用途に応じて選び分けよう

ワセリン
プロペトとワセリンには純度の違いがある。肌への刺激を気にするのであれば、ワセリンよりもプロペトがいいだろう。プロペトとワセリンの特徴や使い方の違いを理解して、用途に応じて選び分けるのが大切だ。純度の違いを参考に商品選びをしよう。

結論

ワセリンは精製度の違いによって大きく4つの種類に分かれ、そのうちの1つにプロペトが含まれる。純度の違いで肌への刺激が変わってくるため、肌が弱い人はよく確認してから使用しよう。日常のさまざまなシーンで活用するワセリンは1つ持っておくといざというときに便利だ。ぜひ活用してみよう。
(参考文献)
※1出典:健栄製薬株式会社「【医師監修】ワセリンの効果や注意すべきポイントについて」
※2出典:健栄製薬株式会社「【医師監修】ワセリンとは?使い方の基本から応用、副作用はあるの?」
※3出典:医療法人社団 西尾皮膚科医院「唇の荒れ」
※4出典:医療法人社団肌のクリニック | Hada no clinic Medical Corpration「サンホワイト(高純度ワセリン)」
※5出典:大正製薬株式会社「乾燥肌に効果あり! ヘパリン類似物質の実力を徹底研究」
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  • 更新日:

    2022年8月 1日

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