目次
- 1. カメムシが大量発生する原因
- 2. カメムシが大量発生するとどうなる?
- 3. カメムシが大量発生する時期
- 4. 大量発生したカメムシの駆除方法
- 5. 大量発生したカメムシを家の中に侵入させないコツ
1. カメムシが大量発生する原因

カメムシが大量発生する条件をまとめた。大量発生が予想される場合は、事前に準備を整えておこう。
花粉が多い
カメムシは、スギやヒノキがある場所を好んで卵を産み付ける。エサになる実は花粉が多いほど実りやすい。花粉が多い年はエサが豊富なので、カメムシが大量発生するわけだ。
繁殖しやすい環境が整っている
植物が多い環境はカメムシが繁殖しやすい。カメムシの種類はさまざまで、好む植物はそれぞれ異なる。山や森、田んぼが近くにある自然が豊かな場所は、大量発生しやすいので注意が必要だ。そのほかには自宅近くの草が生えた空き地や、家庭菜園からでも発生するので気をつけよう。
暖冬が原因で越冬している
カメムシは寒さに弱く、冬の気温に耐えられないカメムシは死ぬ。通常であれば翌年になるまでに数が減るが、暖冬だと越冬しやすい。新しく生まれたカメムシとあわせて、数が一気に増えるのだ。
2. カメムシが大量発生するとどうなる?

カメムシが大量発生した場合の被害を紹介する。なぜ対策が重要なのか、事前に確認しておいてほしい。
強烈な臭いによる被害
カメムシを刺激したときに発する臭いの主な成分は、「トランス-2-ヘキセナール」だ。水で洗い流しても落ちにくく、2~3日たっても残ることがある。強烈な臭いがする分泌液を出す前に、素早く駆除することが大事だ。
農作物や植物への被害
カメムシは植物を好み、口器を突き刺して水分を吸う。生育不良や腐敗・損傷の原因になるので注意が必要だ。野菜や果物を好む種類は多く、大量発生すると農作物に大きな被害を及ぼす可能性がある。
人体への健康被害
カメムシの分泌液が手や目に付着すると、皮膚炎や眼炎の原因になる。また、一部のカメムシは人を刺すことがあるので、駆除のときは気をつけよう。日本では確認されていないが吸血する種類もおり、病気の原因になることもある。
3. カメムシが大量発生する時期

カメムシが大量発生する時期は秋頃の9~10月だ。4月に繁殖期を迎えて5~8月になると産卵。1~2週間で孵化した卵は1ヶ月ぐらいで成虫になる。その後、9月頃になるとカメムシは大量発生して、越冬場所を求めて集団で移動する。その際に大量のカメムシが洗濯物に付着したり、家の中に侵入したりすることがあるので注意が必要だ。
4. 大量発生したカメムシの駆除方法

大量発生したカメムシを、効率よく駆除する方法を解説しよう。臭いを発生させないコツとあわせてまとめたので参考にしてほしい。
殺虫剤を使う
カメムシに対応した殺虫剤を吹きかければ、一瞬で駆除できる。大量発生の時期になる前に用意しておくと便利だ。冷気で動きを止めるタイプは殺虫剤が含まれていないので、お子さんやペットがいるご家庭でも安心して使用できる。
粘着テープで丸める
ガムテープなど粘着テープに貼り付けて駆除する方法だ。あとは丸めて捨てれば手で触れることなく処分できる。ただし、貼り付けたカメムシが臭いを発することがあるので注意。分泌液を出す前に素早く丸めるのがポイントだ。
ペットボトルで捕獲する
まずはペットボトルの上から3分の1を切り取り、上部を逆さまにして下部にはめ込もう。あとはテープで固定すれば捕獲器の完成だ。手で持ってすくい取るようにカメムシを捕獲しよう。中に入れたあとは、丸めた新聞紙で栓をすれば臭いが外にでない。
5. 大量発生したカメムシを家の中に侵入させないコツ

大量発生したカメムシが家に入り込むと大変だ。侵入を防ぐ4つのコツを実践しよう。
忌避剤を設置する
カメムシに対応した忌避剤を侵入経路に設置しておこう。窓や網戸、カーテンに吹きかけるだけで効果が持続する、スプレータイプの忌避剤があると便利だ。市販の忌避剤とくらべて効果は劣るが、ハッカ油と水を混ぜて使用する方法もある。窓際でカメムシが嫌うミントを育てるのもおすすめだ。
洗濯物を取り込む前に確認する
カメムシが大量発生する時期は、洗濯物を取り込む前によく確認しよう。卵を産み付けられているケースもあるので注意が必要だ。カメムシは白っぽい衣服を好む傾向があるので、白い服はとくに念入りにチェックしてほしい。付着を防ぎたいなら、吊るすタイプの忌避剤を使用したり部屋干ししたりするとよい。
隙間を塞ぐ
窓やサッシの隙間など、カメムシの侵入経路になりそうな場所はスキマテープでしっかり塞ぐことが必要だ。エアコンのドレンホースには、専用のキャップをはめておこう。塞ぐのが難しい場所は、スプレータイプの忌避剤を定期的に吹きかけておくのがおすすめだ。
雑草を放置しない
雑草が多いとカメムシの繁殖場所になる。大量発生を防ぐために、小まめに雑草を抜いて繁殖しにくい環境を整えることが重要だ。雑草を抜くのが面倒なら、除草剤を使ったり防草シートを敷いたりするとよい。ミントを植えるのも効果的だが、ミントの繁殖力はとても強いので、植木鉢に植えてコンクリートの上で育てよう。
結論
花粉が多かったり、暖冬だったりするとカメムシは大量発生することがある。臭いの被害や植物への被害が予想されるので、適切に対処することが重要だ。大量発生したカメムシは殺虫剤や粘着テープを使って駆除してほしい。忌避剤を設置する、スキマを塞ぐなど、侵入を防ぐための対策もしっかりととっておこう。