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植物

アブラムシを無農薬で駆除する方法 | 発生する原因や対策を解説

投稿者:ライター 吉田梨紗 (よしだりさ)

鉛筆アイコン 2022年8月 3日

いろいろな植物につくアブラムシは、被害が発生する前に駆除したい。農薬を使えば簡単だが、なるべく使用したくないという方は多いだろう。この記事では、アブラムシを無農薬で駆除する方法を紹介する。発生する原因と寄せ付けないための対策も解説するので、ぜひ参考にしてほしい。

  

1. アブラムシとは?

植物
アブラムシとは植物に寄生する1~4mmの害虫だ。種類が非常に多く、体の色は黄緑色や赤色、黄色、黒褐色までいろいろある。

アブラムシによる被害

アブラムシは、口針を刺して植物の養分を吸う。1匹ではあまり問題ないが、大量に寄生することで若い芽や葉が変形して生育が妨げられる。さらにウィルスを媒介することがあり、病気の原因になるので注意が必要だ。ほかにも肛門から出す甘い排泄物でアリが集まる、排泄物がすす病の原因になるといった被害がある。大事な植物を守るためにも、早めに駆除することが重要だ。

2. アブラムシが発生する原因

小松菜
アブラムシが発生する原因を突き止めれば被害を軽減できる。駆除の基礎知識として、2つの理由をチェックしておこう。

窒素成分を多く含んだ肥料を使いすぎている

アブラムシはアミノ酸が大好物だ。窒素成分を多く含んだ肥料を使用すると、植物の中のアミノ酸が増える。アブラムシがつきやすくなり、さらに植物の実も育ちにくくなるため、肥料の使いすぎには注意が必要だ。

植物に日光が当たらず風通しが悪い

アブラムシは日光を避ける傾向があり、植物の密集している場所は格好の繁殖場所になる。そのため植物は、日当たりと風通しの良い場所で育てるのがポイントだ。植物同士の間隔は適度にあけて、定期的に選定するとよいだろう。

3. 無農薬でアブラムシを駆除する方法

アブラムシの駆除
野菜や果実についたアブラムシは、できれば農薬を使わず駆除したい。無農薬でできる簡単な駆除方法を解説する。

てんとう虫に捕食してもらう

てんとう虫はアブラムシの天敵だ。ナナホシテントウなど肉食性のてんとう虫は、1匹で10~100匹のアブラムシを捕食するとされる。てんとう虫が逃げにくいビニールハウスでの駆除におすすめだ。てんとう虫の幼虫は通販などで購入できる。

アリを排除する

アブラムシの甘い排泄物はアリのエサとなり、アリはアブラムシを天敵から守る。アリが植物の周りに発生している場合、アブラムシがいる可能性が高い。アブラムシと一緒にアリを排除しておくことが重要だ。

牛乳スプレーを吹きかける

牛乳スプレーを吹きかけると、アブラムシを窒息させることが可能だ。牛乳を水で薄めてスプレーボトルに入れたものを用意しよう。牛乳が残ると臭いやカビの原因になるので、駆除の後は念入りに洗い流すことが大事だ。なお、片栗粉もしくは砂糖を水と混ぜて使ってもよい。

粘着テープや歯ブラシで取り除く

アブラムシの数がまだ少ないなら、粘着テープや歯ブラシでも簡単に駆除できる。粘着テープを葉に貼り付けたあと、剥がすだけでOKだ。歯ブラシで擦って落とす場合は、落としたアブラムシを入れるための容器を用意してほしい。ただし、新芽や小さな植物は葉が破れる恐れがあるので、粘着テープや歯ブラシ以外の方法で駆除しよう。

木酢液や米酢を吹きかける

木酢液(もくさくえき)とは、木炭や竹炭を燃やしたときに発生する液体だ。水で薄めて吹きかけるとアブラムシの忌避剤となり、さらに植物の生育の助けになる。小まめに吹きかけることで予防になり、野菜や果樹も元気に育つだろう。
また、米酢でもアブラムシの忌避や予防に効果が期待できる。水500mlに小さじ1杯の米酢を混ぜたら、1週間に1~2回ほど吹きかけるのがおすすめだ。

油石鹸水を散布する

水:50、食器用洗剤:1、食用油:1の割合でよく混ぜてスプレーボトルに入れよう。アブラムシに吹きかけて10分ほど待てば、アブラムシは窒息する。ただし、野菜や果物に界面活性剤や油分が付着するので、収穫したあとはしっかりと洗おう。

重曹スプレーを使う

まずは重曹小さじ1と食用油20mlをよく混ぜる。さらに水500mlと食器用中性洗剤1~2滴を加えて、しっかりと混ぜ合わせよう。スプレーボトルに入れたあと、使用前によく振ってから吹きかけてほしい。ある程度乾いてアブラムシが死滅したあと、水でしっかり洗い流せば駆除は完了だ。

4. アブラムシを寄せ付けない予防対策

植物
アブラムシを駆除したあとは、寄せ付けないことが重要だ。簡単な5つの予防方法を紹介するので、ぜひ実践してほしい。

コンパニオンプランツを活用する

コンパニオンプランツとは、近くに植えることでよい効果を得られる植物同士のことだ。たとえばセージやマリーゴールドには、アブラムシを忌避する効果がある。
カモミールは、天敵であるてんとう虫を引き付けることが可能だ。チャイブはアブラムシに好かれるハーブで、離れたところに植えることでおとりになる。

アルミホイルを利用する

アルミホイルで太陽光を反射させて、葉の裏側に光を当てよう。光を嫌うアブラムシが寄り付かなくなる効果が期待できる。植物の根元周辺にアルミホイルを敷き詰めればOKだ。

黄色に寄ってくる習性を利用する

黄色いものを使ってアブラムシを引き寄せる方法だ。黄色いテープを吊り下げてアブラムシを集めれば、植物を守ることができる。黄色い容器に水を入れて置いておき、飛ぶタイプのアブラムシを溺れさせるといった方法も有効だ。より高い効果を実感したいなら、市販の虫捕りシートを活用するとよいだろう。

防虫ネットを使う

防虫ネットですっぽりとおおうことで、アブラムシの付着や産卵を防げる。葉物野菜のような、被害が大きくなりやすい植物におすすめだ。

唐辛子スプレーを吹きかけておく

35度以上のアルコールに、唐辛子を1ヶ月ほど浸けたものを用意してほしい。あとは水で300倍に希釈して、スプレーボトルに入れよう。アブラムシは唐辛子の成分であるカプサイシンが苦手なので、1週間に1回の頻度で吹きかければ予防できる。
ただし、唐辛子スプレーは刺激が強いため、使い方には注意が必要だ。保護メガネや手袋を着用して、風上から風下に向かって吹きかけよう。

結論

アブラムシは無農薬でも簡単に駆除できる。牛乳スプレーや粘着テープ、木酢液を使用して、しっかりと取り除いてほしい。また、駆除したあとは寄せ付けないための対策が重要だ。コンパニオンプランツを植えたり、黄色のものを活用したりして、大事に育てている植物をアブラムシから守ろう。
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  • 更新日:

    2022年8月 3日

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