2022年8月26日目次
- 結婚祝い：寿、御結婚御祝、御祝
- 出産祝い：御安産御祝、祝出産
- 病気のお見舞：御見舞
- 新築祝い：新築御祝
- 四十九日前：御霊前
- 四十九日後：御佛前
1. のし袋とは
数多くの種類があるのし袋だが、そもそものし袋とはどんな袋を指すのか見ていこう。
「のし（熨斗）」が付いた袋のこと
のし袋の「のし（熨斗）」とは袋の右上にある飾りを指す。のし（熨斗）はめでたいときに添える、のした（うち伸ばした）干し鮑を和紙で包んだものが原型だ。この熨斗が付いた封筒や包み紙をのし袋という。
ただし「のし」がなくてものし袋と呼ぶのが一般的
ただし、のし袋の種類によってはのしが描かれていないものもある。お悔やみや弔事の際の不祝儀袋やかけ袋だ。この場合でも便宜上「弔事用のし袋」といい、のし袋の種類に入る。
2. のし袋の種類｜水引の結び方
のし袋の中央に飾ってある帯紐を水引と呼ぶが、のし袋の種類によって結び方が異なるので覚えておくと便利だ。
蝶結び・花結び
蝶結び（花結び）は何度でも結び直すことができ「おめでたいことや嬉しいことは何回あってもよい」という意味が込められている。そのため婚礼以外の出産や入学、昇進などに使われることが多い。
結び切り
結び切りは、一度結ぶと解けないよう中央で固く結ばれているのが特徴だ。「繰り返すことのないよう一度で終わるように」いう想いが込められており、婚礼や快気祝い、弔事全般に使用される。
鮑結び・あわじ結び
鮑結び（あわじ結び）は結び切りと同様の種類であり、結び目の中央の輪が鮑を表している。両端を引っ張ると固く結ばれることから、「末長く付き合う」いう意味を持つ。婚礼や謝礼、弔事などで使われ、関西より西の地域では蝶結びや結び切りより鮑結びを使用する傾向にある。
赤棒
のし袋の種類に、水引が省略されたものがある。水引の位置か封筒の左端に赤い直線が印刷された「赤棒」と呼ばれるのし袋で、記念品や粗品など、ささやかなお礼をするときに使われる場合が多い。
水引の「本数」と「色」に込められた意味は？
ここでは、水引の本数と色にはどんな意味があるのか紹介していこう。
・水引の本数
水引の本数は奇数を使用し、基本的にお見舞いや弔事には5本結びが使用される。5本結びを簡素化した3本結びは粗品に用いられ、5本結びを丁寧にした7本結びは慶事に用いられるのが特徴だ。婚礼には、両家並びに男女が1つになることを表し、5本の水引を2束にした10本の水引が使用される。奇数である9本は「苦」を連想させるため使われない。
・水引の色
水引の色には、赤・白・金・銀・黄・青・黒があるが、最近ではピンクや緑などカジュアルな水引もでてきた。一般的な慶事は赤白の組み合わせを基本とし、ほかにも金銀や赤金を使用。弔事は基本の黒白のほかに、黄白や青白、双銀などを用いる。宗教によっては、使用する水引の色が異なる場合があるため事前に確認しておくと安心だ。
3. のし袋の種類｜表書き
のし袋の種類によって表書きが異なる。慶事用と弔事用、それぞれの種類の表書きをいくつか見ていこう。
慶事用のし袋の表書きの例
結婚祝いや出産祝いは、のし袋の表書きの種類がいくつかあるのが特徴だ。
弔事用のし袋の表書きの例
弔事用ののし袋は、四十九日前後で表書きが異なるが、似たような表書きのため間違えないように注意しよう。
4. のし袋の種類｜選び方
ここでは、のし袋の種類の選び方を紹介していこう。
金額に応じて水引の本数や豪華さを変える
用途によってのし袋の種類を使い分けるが、包む金額に応じてのし袋の種類を選ぶ方法もある。1万円を包む場合は水引が印刷された簡易なのし袋、3万円の場合はのしと水引が付いたものを選ぶとよい。5万円の場合は結び切りの水引で上質な紙を使用した種類のもの、7～10万円は格式高い紙に豪華な水引飾りの付いたものがよいだろう。
結論
これまでのし袋を何気なく選んでいたかもしれないが、水引の結び方や本数によって目的が違ってくる。もし間違った種類ののし袋を相手に渡したら失礼に当たるうえ、常識のない人だと思われかねない。つぎにのし袋を手に取るときは、種類をしっかりと確認するようにしよう。
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