目次
- 1. 自分で駆除できるスズメバチの条件
- 2. スズメバチ駆除のポイント
- 3. スズメバチを自力で駆除する方法
- 4. 駆除中にスズメバチに刺されたときの対処法
- 5. スズメバチ駆除を業者に依頼した場合の料金相場
- 厚手(7mm以上)の長袖と長ズボン
- レインコートや作業服(白色)
- 厚手の手袋
- 防蜂ネット
- 長靴
- スズメバチ用の殺虫剤(2~3本)
- 長い棒
- 赤いセロファンをかぶせた懐中電灯
- ゴミ袋
- ちりとりとホウキ
- スズメバチを刺激しないようにかがんでゆっくりと離れる
- 傷口を指でしぼって毒液を出しながら水でよく洗い流す
- 傷口を水でしっかりと冷やす
- 抗ヒスタミン軟膏もしくはステロイド軟膏を塗って保冷剤で冷やす
1. 自分で駆除できるスズメバチの条件

安全に駆除できるスズメバチの条件をまとめた。自分で駆除ができるのか、3つのポイントでチェックしてみよう。
巣の大きさが15cm以下
自力で駆除できる巣の大きさは15cm以下に限られる。それ以上になるとスズメバチが羽化して増加するため、駆除するのは難しい。15cm以上であっても、巣が球状であれば働き蜂が増えている恐れがある。15cm以下で逆フラスコの形をしていることが、自分で駆除できる巣の条件だ。
巣が低い場所にある
巣が低い場所にあると駆除がしやすい。一方で高い場所である場合はハシゴを登ることになるため、襲われたとき落下する危険性がある。また、屋根裏や壁の間、土の中といった閉所だとスズメバチが密集するので刺される可能性が高い。巣の位置が低く開けた場所にあるときだけ、自分で駆除することを検討しよう。
時期が6月より前
スズメバチがもっとも活発になるのは7~10月だ。この時期は、女王蜂が産卵・育成をするので攻撃性が高くなる。そのため、まだスズメバチの数が少ない6月までに駆除することが重要だ。6月以降にスズメバチを発見したときは、近づかないように注意して、なるべく早く専門の業者に依頼してほしい。
2. スズメバチ駆除のポイント

スズメバチを駆除する前に知っておきたいポイントを紹介する。安全に駆除するために、準備を整えておくことが重要だ。
1人で作業しない
スズメバチを駆除するときは、必ず2人以上で作業をしよう。刺されてしまった場合、毒や怪我で動けなくなる可能性がある。離れたところで待機してもらう、スマホを用意しておくなど、すぐ助けを呼べる準備を整えておいてほしい。
夜の時間帯に作業する
昼行性のスズメバチは昼間に行動する。夜になると巣に戻るのでまとめて駆除できるうえ、活動も鈍くなる。日没から2~3時間たったあとに作業を始めることが重要だ。なお、スズメバチは光に寄ってくるので使用する明かりに注意しよう。懐中電灯に赤いセロファンをかぶせて、刺激しにくい赤の光にするとよい。
スズメバチを刺激しない
駆除をするときはスズメバチを刺激する行動はNGだ。手で払ったり走って逃げたりすると、攻撃を誘発する可能性がある。黒いものを身につける、大声を出すといったことも避けてほしい。また、スズメバチはにおいに敏感なので、香水やヘアスプレー、汗に注意しよう。シャワーをあびて汗を流してから作業するのがおすすめだ。
安全に作業できるように準備する
ハチ駆除用の防護服を使用するのが理想だが、ない場合は長袖と長ズボン、白のレインコートなどを着用するとよい。防蜂ネットを用意できない場合は、ヘルメットとゴーグルを装着して首にタオルをまいてから作業しよう。
3. スズメバチを自力で駆除する方法

スズメバチを安全に駆除するための手順をまとめた。スムーズに作業できるよう、あらかじめ確認しておいてほしい。
巣の表面に殺虫剤をスプレーする
まずは巣から2~3mの場所までゆっくりと近づく。それから巣の表面に向かって3~5分ほど殺虫剤をスプレーしよう。巣からスズメバチが飛び出して大きな羽音がするが、気にせずに噴射しつづける。殺虫剤が途中でなくなってもすぐ使用できるように、手元に予備を用意しておくと安心だ。
巣の中に殺虫剤をスプレーする
慎重に近づいて、巣の中に殺虫剤をスプレーしよう。殺虫剤で動きが鈍っているため、巣からスズメバチが出てきてもあまり危険はない。そのまま噴射を続けて確実に駆除しよう。周囲にスズメバチが残っている場合は、懐中電灯を地面に置いて、近づいてきたときに殺虫剤で駆除するとよい。
巣を落として袋に入れる
長い棒や剪定バサミを使って巣を落とそう。あとは周囲にスズメバチがいないか確認してから、落ちた巣をビニール袋に入れてほしい。ビニール袋の中に殺虫剤をスプレーしたあとは、しっかりと閉じて燃えるゴミとして処分しよう。その後、巣があったところに殺虫剤を吹きかければ駆除は完了だ。スズメバチは死んだあと1日ほど針だけ動くので、周りに落ちた死骸は翌日以降に処分しよう。
戻り蜂を駆除する
戻り蜂とは、巣にいなかったり殺虫剤で駆除できなかったりしたスズメバチが戻ってくることだ。駆除のあと1週間は巣の周りによってくる恐れがある。放置するとまた巣を作る可能性があるので、小まめに殺虫剤をまいておこう。1週間ほど続ければ効果的だ。
4. 駆除中にスズメバチに刺されたときの対処法

十分に準備を整えていても、刺される可能性はゼロではない。いざというときのために、駆除中にスズメバチに刺されたときの対処法を覚えておこう。
すみやかに応急処置を行う
この方法はあくまで応急処置なので、なるべく早く病院で治療を受けてほしい。傷があるとそこから毒が吸収されるため、口で吸い出すのはNGだ。
ショック症状が起きたら病院を受診する
呼吸困難や嘔吐、発疹、下痢などのショック症状が出たときは、すぐに救急車を呼ぶ必要がある。ハチに刺された経験がある場合、アナフィラキシーショックを起こす可能性が高いので注意が必要だ。そのほかにも目を刺されたり、たくさん刺されたりした場合も、すぐ病院を受診したほうがよいだろう。
5. スズメバチ駆除を業者に依頼した場合の料金相場

スズメバチを安全に駆除したいなら、業者に依頼するのが確実だ。料金の相場は1~5万円ほどだが、巣の大きさや状況、場所によって異なる。まずは複数の業者から見積りをとってみよう。
自治体から援助を受けられる場合がある
一部の自治体では、スズメバチの駆除に対する援助を行っている。無料になったり一部の料金を負担してくれたりするケースもあるので、まずは公式サイトや問い合わせで確認してみよう。なお、集合住宅の場合は、管理会社や大家さんに対処してもらえる可能性がある。
結論
スズメバチは危険な害虫だが、条件によっては自力で駆除ができる。一方で刺されるリスクもあるので、装備や道具を揃えておくことが重要だ。一人で作業をしない、夜の時間帯にするなど、基礎知識をチェックしたうえで慎重に作業してほしい。自力での駆除が難しい場合は、無理せず専門業者に依頼することが重要だ。