1. ゴキブリに熱湯をかけるだけで死ぬ?
ゴキブリは、熱湯をかけることで駆除できる。基礎知識として熱湯を使用するメリットを紹介しよう。
熱湯で退治するメリット
お湯を沸かすだけでよいため、電気ケトルなどですぐ用意できるのが魅力だ。駆除剤と違って購入する必要がなく、お金がかからない。殺虫剤の成分を撒き散らすこともないので、ペットや小さなお子さんがいるご家庭でも安心して利用できる。
熱湯をかけたあとのゴキブリの死骸は割り箸でつまんだり、ガムテープに貼り付けたりして捨てればよいため、後片付けも簡単だ。潰す方法と違って体液が出る心配もない。多少臭いはあるが、強くはないため換気をすればすぐに消える。
2. ゴキブリに熱湯をかけるとなぜ死ぬ?
熱湯をゴキブリにかけるとなぜ死ぬのか、詳しい理由を紹介しよう。死なない場合の原因とあわせて解説する。
熱湯によってタンパク質が変性する
ゴキブリが熱湯で死ぬのは、体内に含まれるタンパク質が固まるからだ。生卵が加熱することで固まるのと同じ仕組みと考えると、わかりやすいだろう。熱湯をかけることで生命活動が維持できなくなり死に至る。さらにゴキブリは外気の温度で体温が変化する変温動物だ。そのため、過度な熱や冷気で急激に体温を変化させることで駆除できる。
熱湯をかけたのに死なない原因
熱湯をかけたのに死なないときは、お湯の温度や量の不足が考えられる。ポットの中のお湯が冷えていた、思ったよりもかかってなかったことが原因だろう。ゴキブリを即死させたいなら、正しい方法を確認しておくことが重要だ。
熱湯をかけても生き返ることがある
ゴキブリは一度動かなくなっても、生き返ることがあるので注意しよう。死んだフリがうまいため、死骸を捨てる直前で逃げられる可能性がある。生き返る主な原因は温度や量の不足なので、十分に熱い熱湯を使用する、もう一度熱湯をかけるといった対策が有効だろう。
3. 熱湯でゴキブリを即死させる方法
熱湯でゴキブリを即死させるための、ポイントをまとめた。効果的なやり方をチェックしておこう。
60℃以上の熱湯をかける
ゴキブリは42℃以上のお湯で死ぬとされている。しかし、確実に即死させるのであれば、60℃以上のお湯を使用したい。お風呂にゴキブリがあらわれた場合、シャワーをかけるだけだと駆除できないので注意しよう。なお、わきたての熱湯を使用すると、火傷したり床などの材質を傷めたりする可能性があるので注意が必要だ。
コップ1杯以上の熱湯をかける
ゴキブリを即死させるためには、コップ1杯以上のお湯を用意しよう。ゴキブリの全体にしっかりかけるのが駆除のポイントだ。外れたり一部にしかかからなかったりしたときのために、予備のお湯を近くに用意しておくとよい。お湯を多めに使用する場合、家電やコンセントなど濡れてはいけないものにかからないよう注意しよう。
卵も熱湯で駆除することができる
ゴキブリの卵を発見した場合、そのまま捨てると孵化する恐れがある。すぐゴミ袋に入れたり、掃除機で吸い込んだりするのはNGだ。卵はタンパク質でできているため、ゴキブリと同様に熱湯をかければ孵化を防げる。熱湯を全体にかけたあとビニール袋に入れ、口をしっかり閉じてからゴミとして処分してほしい。
4. 熱湯以外でゴキブリを即死させる方法
熱湯以外で効果的なゴキブリの駆除方法を紹介する。状況にあわせて、上手に使い分けよう。
殺虫剤を使う
ゴキブリ用の殺虫剤を活用する方法だ。吹きかけるだけで即死させられるスプレータイプや、部屋にいるゴキブリをまとめて駆除できるくん煙タイプなど、いろいろな種類がある。置くだけで捕獲できる捕獲器タイプや、毒餌を持ち帰らせて巣ごと駆除するエサ剤タイプもあるので、用途や設置したい場所にあわせて選んでほしい。
叩いて潰す
接触面が大きくなるよう新聞を少しゆるく巻いて、ゴキブリを叩いて駆除しよう。ゴキブリの卵は卵鞘(らんしょう)という鞘(さや)に収められており、叩いても飛び散る心配はない。ゴキブリは前にしか進めないので、頭を狙うと当てやすくなる。叩いただけでは死んだフリをしている可能性があるため、最後まで気を抜かないようにしよう。
洗剤をかける
ゴキブリは気門という穴で呼吸している。洗剤には界面活性剤が含まれており、これが気門を塞ぐことでゴキブリを窒息させることが可能だ。スプレータイプの洗剤ならシュッと吹きかけられるので、使いやすいだろう。ただし、カーペットや家具に洗剤がかかると、シミができる可能性があるので注意してほしい。
結論
ゴキブリに熱湯をかけると即死させることができる。しかし、お湯の温度が低かったり量が少なかったりすると、死なない可能性があるので注意してほしい。即死させるには、60℃以上の熱湯をコップ1杯以上かけることが重要だ。卵も熱湯で駆除できるので、孵化しないよう捨てるまえにかけておこう。ほかにも殺虫剤や洗剤などの有効な駆除方法を紹介したので、あわせてチェックしてほしい。