目次
1. ムカデに噛まれたらどうなる?

ムカデは気温が15度以上になると活動するため、冬以外の季節に被害が発生する。噛まれた場合の主な症状をチェックしておこう。
ムカデに噛まれたときの主な症状
ムカデに噛まれたときの主な症状は激痛と腫れ、かゆみだ。他の害虫と比較して痛みが強い傾向があり、患部が赤くなって腫れ上がることがある。痛みは数時間ほどでおさまることが多いが、かゆみは2日以上続くことがあるので注意しよう。また、まれではあるが、めまいや吐き気、発熱といった全身症状がでるケースもある。
2. ムカデに噛まれたときの対処方法は?

ムカデに噛まれたときはすぐに適切な対処をしたい。効果的な応急処置の方法を3つ紹介する。
速やかに流水でよくすすぐ
ムカデに噛まれたときはすぐに患部を水で洗い流そう。触らずに一定時間流水ですすぐことで、症状の軽減を期待できる。
ぬるま湯で洗う方法もある
ムカデの毒は熱に弱いため、43~46度のぬるま湯で洗うとよい。時間が経過してからぬるま湯をかけると逆効果になるため、なるべく早く対処する。
ただし、途中でお湯の温度が冷めると効果がない。熱めのシャワーを痛みが軽減するまでかけるとよいだろう。やけどをしないよう注意しながら、温度を調整してほしい。
市販のステロイド剤を塗る
患部に腫れや痛み、かゆみなどの症状がある場合は、市販のステロイド剤を塗る。毒を洗い流してから広めに塗るのがポイントだ。ステロイド剤は効果の強さでランクが分けられているので、噛まれた場所や年齢にあったものを選んでほしい。
中学生以上の大人なら「ストロング(強い)」がよいだろう。顔のような皮膚が薄い部分を噛まれた場合や、小学生以下のお子さんには「マイルド(普通)」を使用する。なお、患部にかゆみがあるときは、かゆみ止めが配合されているタイプがおすすめだ。
3. ムカデに噛まれたときの注意点

ムカデに噛まれたときの注意点をまとめた。トラブルを避けるために、あらかじめチェックしておこう。
アナフィラキシーショックに注意
まれではあるが、ムカデに噛まれることでアナフィラキシーショックを引き起こすことがある。めまいやじんましん、呼吸困難、吐き気、頭痛、悪寒といった症状が前兆だ。
ムカデに噛まれると毒に対する抗体ができて免疫が過剰に反応するので、2回目以降はアナフィラキシーショックになりやすい。放置すると命にかかわることがあるため、症状がでたらすぐに病院を受診しよう。
毒を口で吸い出す行為はNG
ムカデの毒を口に入れることになるため、吸い出すのはNGだ。口の中や喉、気道に毒が付着して炎症を起こす恐れがある。腫れやかゆみ、息苦しさの原因になるので、吸い出すのではなく流水やステロイド剤を使った正しい対処をしてほしい。
赤ちゃんや子どもの場合は直ちに病院へ
赤ちゃんや小さなお子さんは、大人と比較して症状が強くでることがある。様子見をしていると症状が悪化することも考えられるため、水でよくすすぐといった応急処置をしてから、すぐに病院を受診しよう。なお、抵抗力が弱い年配の方にも同様のことがいえる。
4. ムカデに噛まれないための対策も講じておこう

ムカデに噛まれないためには十分に対策をしておきたい。日頃から3つの予防方法を実践しよう。
隙間を塞ぐ
ムカデは小さな隙間からでも家に入り込む。ドアや窓など侵入経路になる場所を開けっ放しにするのはNGだ。窓やサッシの隙間があれば隙間テープを貼り、エアコンのダクトは網目が細かいネットで塞ぐ。家の周りにムカデ用の毒餌剤をまいておけばより効果的だろう。落ち葉はムカデの隠れ場所になるため、庭も定期的に掃除しておくのがおすすめだ。
エサとなる害虫を駆除する
ムカデはゴキブリやクモといった害虫をエサにする。エサを求めて家の中に侵入するので、駆除しておくことが重要だ。殺虫剤や毒餌剤、くん煙剤を定期的に使用するとよい。エサとなる生ゴミを放置しない、小まめに掃除をするなど、ゴキブリを寄せ付けないための対策もあわせて実践しよう。
庭などでの作業時は長靴や長袖、軍手を着用する
ムカデは夜行性で昼間は草むらや落ち葉、植木鉢の下にいることが多い。庭での作業中に噛まれたといったケースも多いため、注意が必要だ。草むらや庭で作業をするなら長靴や長袖、軍手を着用する。植木鉢や石を持ち上げるときは、ムカデが潜んでいないか確認することが大事だ。
結論
ムカデに噛まれたら強い痛みや腫れといった症状がでる。流水ですすいだり、ステロイド剤を塗ったりと正しい方法で対処することが重要だ。まれにアナフィラキシーショックが発生することがあるので、めまいや呼吸困難などの症状があればすぐに病院を受診しよう。隙間を塞ぐ、長靴や長袖を着用するなど噛まれないための予防法も紹介したので、あわせてチェックしてほしい。