目次
- 1. そもそもユスリカとは?発生場所も解説
- 2. ユスリカが大量発生する原因
- 3. ユスリカが大量発生することによる被害
- 4. ユスリカの大量発生を防ぐ方法
- 5. 実害が出るほどユスリカが大量発生したときは?
1. そもそもユスリカとは?発生場所も解説

ユスリカがどのような虫なのか、基本的な知識を確認しておこう。主な発生場所とあわせてまとめたので参考にしてほしい。
蚊のような虫
「カ」とついているように見た目は蚊と非常に似ている。しかし、蚊とは違う虫であり、口や消化器が退化しているのが特徴だ。そのため、血を吸ったり刺したりすることはない。日本では約2,000種類が確認されており、代表的なのはオオユスリカやアカムシユスリカだ。これらの幼虫はアカムシと呼ばれ、観賞魚のエサや釣りエサとして使用される。
主な発生場所
水がある場所がユスリカの主な発生場所だ。ユスリカは川や沼、湖などに卵を産み、幼虫も水の中で成長する。川や沼がなくても、側溝や水たまりから発生することがあるので注意しよう。水の中に泥がたまった環境を好んで卵を産み付けるため、この条件が揃うとユスリカが大量発生しやすい。
2. ユスリカが大量発生する原因

ユスリカがなぜ大量発生するのか原因を解説する。大量発生を防ぐために確認しておくことが大事だ。
水場など発生源が豊富にあることが大きな原因
ユスリカが卵を産み付ける水場があると、大量発生につながりやすい。あとは幼虫のエサとなる有機物の多さも原因の一つだ。たとえば琵琶湖では、プランクトンの増殖が原因と見られるオオユスリカの大量発生が問題となっている。
ユスリカは種類によっては一度に2,000個の卵を産み、2~3日ほどで孵化する。条件がよい発生源があれば、成虫になったユスリカがまた産卵して大量発生してしまう。川や沼がなくても自宅の庭で大量発生する恐れがあるので、十分な対策が必要だ。
3. ユスリカが大量発生することによる被害

1匹だとほとんど害がないユスリカだが、大量発生した場合は注意してほしい。大量発生による主な被害を3つ紹介しよう。
蚊柱ができてとにかく不快
ユスリカのオスは柱のような大群を作る習性がある。メスはこの中に飛び込み、交尾をすることで繁殖するわけだ。1匹だとあまり気にならないユスリカだが、集まれば不快感が増す。洗濯物に付着することもあり、潰すと体液が洗濯物に付いてしまう。
視界不良による危険も生じる
ユスリカは目立つ場所や高い場所に蚊柱を作る習性がある。人の頭の周りを飛び回るケースもあり、移動してもついてくるので厄介だ。さらに白い車にも蚊柱を作ることがあるので危険。歩行や走行のときに視界不良になれば、事故が発生するリスクがある。
死骸を吸い込むことによるアレルギーも
ユスリカの寿命は短く、産卵した後はすぐに死ぬ。大量の死骸は乾燥してチリとなり、空気中を漂うことになる。このチリを吸い込むとアレルギーの原因になるので注意が必要だ。自宅に入り込んで蓄積されることで、呼吸器疾患であるユスリカ喘息やアレルギー性鼻炎を引き起こす可能性もある。
4. ユスリカの大量発生を防ぐ方法

ユスリカの大量発生は、対策をすれば防げる可能性がある。効果的な方法を紹介するので、ぜひ実践してほしい。
泥や水などをできる限りなくす
泥や水はユスリカの発生源になるので、できる限り取り除こう。バケツや桶、植木鉢の受け皿など水が溜まる容器は、庭に置かないようにするとよい。側溝や用水路に溜まっている泥は定期的に掃除してほしい。庭に水たまりができる場合は、傾斜をつけるなど水はけをよくする工夫が必要だ。
5. 実害が出るほどユスリカが大量発生したときは?

ユスリカが大量発生した場合、自分では対応できないケースもあるだろう。視界不良による危険など、実害がでたときの対策を解説する。
お住まいの自治体に相談してみるとよい
ユスリカによる深刻な被害がある場合は、自治体に相談するとよい。たとえば市川市ではユスリカ駆除剤の配布を実施している。倉敷市なら、公共の場に限りユスリカを駆除してもらうことが可能だ。このようにユスリカ対策を実施している自治体は多い。一方でユスリカ対策に対応していない自治体もあるので、そのときは駆除業者への依頼を検討しよう。
結論
ユスリカが大量発生した場合、深刻な被害が発生する可能性がある。運転中の視界不良や死骸によるアレルギーなど、安全や健康に被害がでる恐れがあるので注意してほしい。ユスリカの大量発生を防ぐためには、発生源を取り除くことが重要だ。水がたまる場所をなくす、側溝や用水路にたまった泥を取り除くなどの対策が有効だろう。自治体で対応しているケースもあるので、公式サイトや電話での問い合わせで確認してほしい。