目次
- 1. カメムシとは?
- 2. カメムシ対策になるハッカ油スプレーの作り方
- 3. ハッカ油以外でカメムシ対策に効果のあるものは?
- 4. カメムシ対策していても侵入されたときの対処法
- 5. カメムシの嫌なニオイの落とし方
- ハッカ油
- 水(水道水でOK)
- 無水エタノール
- スプレーボトル(ポリスチレン製以外)
1. カメムシとは?

カメムシとは緑に近い色とやや角ばった体が特徴の、カメムシ目・カメムシ亜目の昆虫を指す。農作物に被害を及ぼす害虫としても知られているが、一般家庭でもよく見られるだろう。まずはカメムシのくわしい特徴や性質を押さえておこう。
カメムシの特徴
カメムシは年中見かけるが、とくに7~10月は目にする機会が多くなる。最大の特徴は、刺激を与えると強烈な悪臭を放つ点だ。カメムシを驚かせたりつぶしたりしたときにニオイが放たれることから、「屁こき虫」「クサムシ」などと呼ばれることもある。ほかにもカメムシは光に集まる、白などの明るい色を好むといった性質も持っている。そのため窓に隙間があると室内に侵入したり、外干ししている白いシーツやタオルにくっついたりする場合も多い。
カメムシが臭い理由
カメムシは自分の身を守るために強いニオイを出している。これは臭いだけでなく、生き物によってはニオイ物質が毒となる場合もある。カメムシは自分の身が脅かされたと感じたときに、悪臭を発して敵を撃退するのだ。
また、カメムシはニオイを仲間とのコミュニケーションにも使っている。群れで生活するカメムシは、1匹がニオイを出すと逃げ出すが、ニオイが薄くなってくると逆に集まってくる性質がある。ニオイが敵の出現を伝えるサインになっていて、仲間にすぐに知らせることができるのだ。
2. カメムシ対策になるハッカ油スプレーの作り方

カメムシはミント系の香りを嫌うため、対策にはハッカ油スプレーが適している。カメムシが室内に侵入するのを防ぐには、ハッカ油スプレーを網戸にかけるのがよい。定期的に適量をスプレーして効果をしっかり持続させよう。また洗濯物に直接吹きかけても問題ない。
必要なもの
ハッカ油スプレーの作り方
スプレーボトルに90mlの水と10mlの無水エタノールを入れ、ハッカ油を20滴ほど垂らす。あとはボトルをよく振ってしっかり混ぜれば完成だ。ハッカ油はポリスチレンを溶かす性質があるため、ガラス製などのボトルを使うのが望ましい。
3. ハッカ油以外でカメムシ対策に効果のあるものは?

家にハッカ油がない場合や、猫や小鳥を飼っていてハッカ油を使いたくない場合は、ほかのアイテムでも対策できる。ここではカメムシ対策に効果のあるものを2つ紹介する。
トウガラシ
カメムシはトウガラシに含まれる成分「カプサイシン」が苦手だ。トウガラシで忌避剤を作るには、10~20本のトウガラシと焼酎200mlを瓶に入れ、1ヶ月ほどつけておこう。できた液を水で300倍に薄め、スプレーするとよい。トウガラシの成分は非常に刺激が強いので、目に入らないよう注意して使うのがポイントだ。
木酢液
カメムシ対策には木酢液(もくさくえき)も効く。木酢液とは、木炭や竹炭を燃やした際に出る煙を冷却して液体にしたものだ。カメムシ用の忌避剤は、木酢液と水を1:1の割合でペットボトルに入れ、混ぜて作る。ペットボトルをベランダなどにつるしておくと、カメムシやハチを忌避できる。木酢液はホームセンターやドラッグストアで手に入るのでチェックしてみよう。
4. カメムシ対策していても侵入されたときの対処法

忌避剤を設置するなどの対策をしていても、カメムシがいつの間にか室内に侵入していた場合はどう対処すればよいのだろうか。ここでは室内に入ったカメムシを駆除する方法を2つピックアップした。
自作の捕獲器で駆除する
コストをかけずにすぐ対策したい場合は、自作の捕獲器で駆除しよう。カメムシの簡易的な捕獲器は自宅にあるもので手軽に作れる。
用意するものは空のペットボトル、テープ、カッターだ。まずは空のペットボトルの上から3分の1をカットし、逆さにした上部を下部にはめる。あとは上部と下部が外れないようにテープで固定すればOKだ。
カメムシは下に逃げる性質があるので、カメムシを見つけたら下にこの捕獲器を置くとよい。容器の底にカメムシが入ったら、ラップで密閉するとニオイも防げる。
凍結殺虫剤で駆除する
カメムシが大量に発生した場合は、凍結殺虫剤で駆除するのがよいだろう。殺虫成分で駆除すると悪臭を放つ可能性があるので、凍結殺虫剤で瞬間的に凍らせて撃退したい。
5. カメムシの嫌なニオイの落とし方

もしカメムシに刺激を与えてしまって強烈なニオイをふりまかれた場合は、次の方法で対処しよう。嫌なニオイが手や衣類に付いた場合の落とし方や、部屋に充満した場合の対処法を紹介する。
手に付いた場合
カメムシのニオイが手に付いてしまったら、食器用の中性洗剤で洗うとよい。カメムシのニオイは油に溶ける性質があるので、油汚れに効果的な中性洗剤を使おう。またオリーブオイルも効果的だ。手に数滴垂らしてこすり合わせてから、仕上げにハンドソープで洗ってみてほしい。
衣類に付いた場合
カメムシの悪臭が衣類に付着した場合は、食器用の中性洗剤でつけ置きしたい。またカメムシのニオイは熱で揮発するため、スチームアイロンをかけたり天気がよい日に天日干ししたりするのもよいだろう。
部屋に充満した場合
カメムシのニオイがいったん部屋に充満してしまうと、残念ながらすぐに消すことはできない。換気する、消臭スプレーを使うなどの方法で徐々にニオイを薄めていくのが最善策だ。
結論
カメムシは悪臭を放つ点がやっかいだが、ハッカスプレーを網戸に吹きかける方法で侵入を予防できる。トウガラシスプレーや木酢液でも忌避できるので、ご家庭にあった方法で対策してみてはいかがだろうか。もし手や服にニオイが付いた場合は中性洗剤で洗い、ニオイを落とそう。