目次
1. タカラダニとは?

タカラダニは布団やカーペットにいて人を刺すツメダニやイエダニとは、少し違った特徴や生態を持つ。
タカラダニの特徴や生態
タカラダニの最大の特徴は、体色が赤いことだ。体長は、肉眼でもはっきりと見ることができる1~2.7mm程度。世界中のあらゆる場所に生息しているダニの仲間だ。
タカラダニは雑食性で、花粉やコケ、小さな虫などをエサとして生活している。大量発生することもあり、隙間があれば家の中にまで侵入してきてしまう。
タカラダニの発生場所
タカラダニは、春先になるとあらわれる。好物の花粉が落ちているコンクリートやベンチといった場所によくみられる。岩やコンクリートの割れ目など、外敵に隠れるようにして産卵し、大量発生してしまう。家の壁に発生して、ベランダや窓の隙間から家の中に入り込んでしまうことも珍しくない。
タカラダニによる健康被害
タカラダニは見た目こそ不快だが、人やペットを刺して吸血するということはない。基本的に何もしなければ健康被害はないと考えられている。
しかし、タカラダニがいることを知らずにつぶしてしまうと、体液も赤いので衣服のシミとなる可能性がある。また、体液が皮膚に付着すると、アレルギー反応を誘発する可能性もある。タカラダニは家の中で見つけても、むやみにつぶしてはいけない。
2. 家の中にいるタカラダニの駆除方法

では、家の中に侵入したタカラダニは、どのように駆除したらいいのだろう。
掃除機で吸う
家の中のタカラダニを駆除するのに一番手っ取り早く、安全な方法は掃除機で吸い取ってしまうことだ。この方法なら、つぶれて赤い体液が飛び散らずに済む。布団や洗濯物に付着したタカラダニは、軽く掃除機を当てるだけで簡単に吸い込むことができる。あとは紙パックごと捨ててしまおう。
粘着テープを使用する
家の中で掃除機が届かない場所は、粘着テープを使う方法もある。通称コロコロと呼ばれる掃除用の粘着テープでタカラダニを貼り付けて駆除する。あまり力を入れると、つぶれて体液が飛び散ってしまう危険性があるので注意しよう。
殺虫剤をかける
ダニ用スプレーを使って、家の中のタカラダニを駆除することができる。タカラダニは、意外と俊敏だ。殺虫剤で動かなくしてから、掃除機や粘着テープで後始末しよう。また、近くで殺虫剤を噴射すると、その勢いでタカラダニが吹き飛ばされる心配がある。少し離れた場所から噴射しよう。
ダニ用マットを設置する
ダニ用マットは、ダニが好むニオイで粘着剤の入ったマットへと誘導し、駆除するためのアイテムだ。タカラダニを見つけた場所にセットして、あとはタカラダニがマットの中に入り込むのを待つだけだ。
3. 家の中にタカラダニを侵入させない方法

タカラダニを駆除する前に、いかに家の中への侵入を阻止するかを考えてみよう。
コケや花粉がない状態にする
花粉やコケはタカラダニの好物だ。タカラダニを家の中へ侵入させないためには、花粉が入り込まないようにすることだ。飛来した花粉は、壁やベランダなどに付着することが多い。高圧洗浄機などを使って花粉やコケを洗い流すと、タカラダニも寄ってこない。
防水材を壁に塗っておく
タカラダニは、非常に繁殖力が高いため、壁を掃除したにもかかわらず再び発生する可能性がある。家の壁は風雨の影響をうけやすい。築年数が経っている家は、防水材を壁に塗っておくと花粉やコケも付着しにくくなる。
忌避剤を撒く
タカラダニが家の中に入り込まないように、忌避剤を撒いておくという方法もある。タカラダニが最も活動的になる3月~6月の間、1ヶ月に1回程度の頻度で忌避剤を撒いておくと効果が持続する。
また、小さな子どもやペットのいる場合、市販の忌避剤を使うのが心配だという方もいるだろう。その場合は、ハッカ油を使うと安心だ。水で適度に薄めてタカラダニが家の中に入ってきそうな場所に散布しておけば、ハッカのニオイで寄り付かない。ほかの害虫にも効果がある。
結論
タカラダニは、人を刺すことはない。しかし、つぶすと赤い体液が布団などに付着するので駆除するときには注意が必要だ。掃除機、粘着テープ、殺虫剤などを使って駆除しよう。家の中に入れないようにするためには、コケや花粉が外壁に付かないようにすることだ。定期的に洗浄し、防水材を塗っておこう。また、ハッカ油などの忌避剤を使うのもおすすめだ。