目次
1. 韓国の基本的な食事マナー

まずは韓国の基本的な食事マナーから見ていこう。日本とは異なるマナーも多いので、現地で気持ちよく食事するためにもぜひ覚えておきたい。
箸は右側でスプーンは左側に置く
韓国の食事の席では箸を右側に、スプーンを左側に置く。箸とスプーンはお膳の右端に、縦にそろえて置こう。
ご飯と汁物はスプーンで食べる
日本ではご飯を食べるときに箸を使うが、韓国ではご飯と汁物はスプーンで食べるのが一般的だ。箸は汁気のないおかずを食べる際に使う。
年長者が箸をつけてから食べる
韓国では年長者を敬う考えが根強い。そのため食事の際も、年長者が箸をつけてから食べ始めるのがマナーだ。また年長者が食事を終えたら、年下の人々は食べている途中でも箸を置くのが正しい。
温かい料理や好きな料理は右側に置く
韓国料理のお膳では、汁物や蒸し物などの温かい料理や好きな料理は右側に置く。韓国では、温かい料理はできるだけ温かいうちに食べるのが望ましいとされる。温かい料理や好きな料理を、箸やスプーンを置く右側に配置することで食べやすくするのが理由だ。
箸やスプーンはテーブルに置く
使っていない箸やスプーンはテーブルに置くようにしよう。食器の上にのせるのはよくないので、テーブルに直接置くか箸置きにのせるよう心がけたい。
2. 韓国のお酒の席での食事マナー

韓国でお酒を飲む機会もあるなら、お酒の席での食事マナーも押さえておきたい。日本では考えられないようなマナーもあるので要チェックだ。
年長者の前では飲んでいる姿を隠す
年長者とお酒を飲むときは、年長者の前で飲んでいる口元を隠すとよい。年長者が正面に座っている場合は顔を横に向け、口元を片手で隠して飲もう。飲みにくい場合は、少し後ろを向いて飲んでも問題ない。
お酒を注ぐ際は右腕に左手を添える
お酒を注ぐ際は、お酒を持った右腕に左手を添えるのが望ましい。もしくは左手を胸に軽く当ててもOKだ。ちなみにお酒の席だけでなく、人にものを渡すときも右腕に左手を添えるのがマナーとされている。
グラスのお酒がなくなってから注ぎ足す
相手のグラスにお酒を入れたい場合は、グラスが空になってから注ぐようにしよう。日本ではグラスのお酒が少なくなると注ぎ足すのが一般的だが、韓国ではマナー違反になるため注意したい。
3. 韓国の食事マナーと日本との違い

日本では日常的に行っている行為でも、韓国ではマナー違反となることがある。反対に日本ではNGとされている行為が、韓国では常識だというケースも見られる。ここでは韓国と日本の食事マナーの違いを見ていこう。
器は持ち上げない
日本では食べる際に器を持ち上げるが、韓国では器を食卓に置いたまま食べる。韓国では重たいステンレス製の食器が広く使われているため、器を持ち上げにくいためだ。汁物などでも持ち上げずにスプーンで食べるようにしよう。
渡し箸をする
日本では、渡し箸は火葬を連想させるためご法度だ。しかし韓国にはそのような風習がないので、食事中に渡し箸をしても問題ない。
直箸をする
大皿料理を複数人でシェアする際は、日本では取り箸を使って取り分けるのがマナーだ。ところが韓国では直箸をしてもよい。そのため、大皿から箸で料理を取ってそのまま口に運ぶ人も珍しくない。
料理は少しだけ残す
韓国では出された料理を少しだけ残すのがマナーとされる。料理をすべて食べると、出された量では足りなかったという意味に取られることもあるためだ。日本では出された料理を残すと失礼に当たるので、ギャップを感じる方も多いだろう。
座るときは立膝やあぐらをかく
日本では食事中にあぐらをかくとマナー違反になることもある。しかし韓国で床に座って食事する際は、男性はあぐらで座る。女性は立膝をするのが正式な座り方だ。かつて女性には韓服を着る習慣があり、立膝をすることで韓服が美しく見えたことに由来している。
汁かけご飯をする
日本では汁かけご飯にするのは行儀がよくないと思われがちだが、韓国では汁物にご飯を入れて食べても問題ない。ご飯に合いそうな汁物があった場合は、クッパのように汁かけご飯にしてみてはいかがだろうか。
結論
韓国での食事マナーには、日本とは異なる常識が数多くある。実際に韓国で飲食する場合は、食事マナーを覚えておくと恥をかかずに過ごせるだろう。また、韓国人を自宅に招いて食事をする場合なども、マナーを覚えておくことで誤解を生みにくくなるのでおすすめだ。