目次
- 1. 出産祝いのお返し「出産内祝い」とは?
- 2. 出産祝いのお返しマナー | 時期
- 3. 出産祝いのお返しマナー | 金額
- 4. 出産祝いのお返しマナー | のし
- 5. 出産祝いのお返しマナー | ギフト
1. 出産祝いのお返し「出産内祝い」とは?

出産祝いのお返しは「出産内祝い」と呼ばれている。出産内祝いとは本来、出産祝いをもらったかどうかにかかわらず贈るもので、出産の報告とあいさつの意味合いがある。つまり出産内祝いは、身近な人やお世話になった人への「幸せのおすそ分け」という位置づけなのだ。
しかし、近年の出産内祝いは「もらった出産祝いへのお返し」の意味合いが強く、もらっていない人に贈ると気を使わせてしまう場合がある。基本的には出産祝いを贈ってくれた人にお返しするようにし、もらっていない人に贈るかどうかは関係性などによって検討しよう。
なお、出産祝いのお返しにはいくつかのマナーがある。次からは詳しいマナーを紹介するので参考にしてほしい。
2. 出産祝いのお返しマナー | 時期

出産祝いをお返しする時期にはマナーがある。お返しが遅れた場合やもらう時期がずれた場合の対処法も紹介するので、ご自身のケースにあわせてチェックしよう。
生後1カ月頃に贈る
出産祝いのお返しは、できれば赤ちゃんが生後1カ月くらいの時期に贈りたい。命名やお七夜が済み、生後1カ月頃に行うお宮参りの前後をめどに、出産内祝いを贈るとよいだろう。
お返しを贈るのが遅くなった場合
生後1カ月頃に贈るのがベストとはいえ、赤ちゃんが生まれた直後はバタバタしてギフトを選ぶ余裕がない人も多いのではないか。お返しを贈るのが遅くなった場合は、メッセージカードなどでおわびの気持ちを伝えると丁寧だ。
時間がたってから出産祝いをいただいた場合
出産祝いは一般的に生後1カ月以内に受け取ることが多いが、時間がたってから出産祝いをもらう場合もあるだろう。そういったケースでは、もらってから1カ月以内をめどにお返ししたい。
3. 出産祝いのお返しマナー | 金額

出産祝いのお返しにはお世話になった人によいものを贈りたい、と思っている人もいるのではないか。しかし、高額なギフトを贈るのはマナー違反になる場合もある。ここでは、金額に関するマナーを解説しよう。
基本的には半額程度
出産祝いのお返しの相場は、基本的にもらった金額の半額程度を目安にする。6千円ほどの出産祝いをもらった場合は、3千円ほどのギフトを選ぶとよい。金額が高いものを返すと、相手が負担に感じることもあるので要注意だ。
高額だった場合は1/3程度
相手から1万円を超える出産祝いをもらった場合は、その金額の1/3程度のものを選びたい。例えば、1万円ほどの出産祝いには、3千円ほどのギフトを返そう。
贈る相手との関係性も考える
両親の場合
両親からは10万円ほどの出産祝いをもらうこともあるだろう。その場合は1/3程度の額を返す必要はない。両親の場合はお返しが不要な場合もあるので、金額にかかわらず1万~3万円ほどのお返しを選ぶか、お返しの代わりに赤ちゃんの写真を送るなどして成長過程の姿を見せてはいかがだろうか。
親族の場合
年上の親族の場合は、1/3程度の額を目安にお返ししたい。年下や仲がいい親族の場合、半額程度をお返しするのがベストだ。
友達の場合
友達の場合は普段の関係性を考慮しよう。仲のいい友達には半額程度の贈り物を返すとよい。ほどほどな付き合いの友人には、1/3程度の額でも問題ない。
会社関係の場合
会社の上司から出産祝いをいただいた場合は、高額なものを返すとマナー違反に当たる場合がある。1/3を下回る額でも問題ない。同僚や後輩の場合は、関係性によって半額か1/3程度の額か選ぼう。
4. 出産祝いのお返しマナー | のし

出産祝いのお返しは箱に入れて包装紙で包み、のしをつけるのが一般的だ。のしの書き方にはマナーがあるので、以下のポイントを押さえておきたい。
水引の選び方
水引には複数の種類がある。出産祝いのお返しに使う場合は、紅白の蝶結びの水引を選ぼう。紅白の蝶結びは何度あってもよいお祝い事に使われるもので、出産祝いのお返しにふさわしい。水引の本数は、5本が一般的だ。
のしの書き方
のしの上には「出産内祝い」または「内祝い」と書こう。お返しなので「御礼」と書きたくなるが、出産内祝いは幸せのおすそ分けという意味合いなのでふさわしくない。のしの下には親の名前ではなく、赤ちゃんの名前を書くのが正しい。
のしのかけ方
のしには「内のし」と「外のし」の2種類がある。内のしとはギフトにのしをかけた上から包装すること、外のしとは包装した上からのしをかけることだ。出産祝いのお返しならどちらでも問題ないが、贈り物を郵送する場合は内のしのほうが傷つきにくく見栄えがよい。相手に会ってお返しを直接渡す場合は、外のしもよいだろう。
5. 出産祝いのお返しマナー | ギフト

出産祝いのお返しにはどのようなギフトが適しているのか、お悩みの人も多いだろう。ここでは出産内祝いによく使われるギフトと、マナー違反となる贈り物をピックアップした。
定番はカタログギフト
出産祝いのお返しとして定番な贈り物の1つにカタログギフトがある。カタログギフトであれば相手に好きなものを選んでもらえるので、好みに合わないものを贈る心配がない。ほかには焼き菓子・ゼリー・アイスなどの食べ物や、ジュース・コーヒー・紅茶などの飲み物、タオル・入浴剤などの雑貨もおすすめだ。
マナー違反となるギフト
出産祝いのお返しに以下のギフトを贈るとマナー違反となるので、贈らないように注意しよう。
刃物
刃物は縁を切ることを連想させるため、出産祝いのお返しにはふさわしくない。ナイフや包丁などを贈るのは避けたほうが無難だ。
靴下
靴下は足で踏むもののため、贈ると失礼に思われる場合がある。目上の人へ贈るギフトとしては不適切とされている。
日本茶
日本茶はお通夜やお葬式での香典返しによく贈られる。弔事をイメージさせ、出産祝いのお返しに日本茶を贈るのは不向きといわれている。
結論
出産祝いのお返しを選ぶ際は、どのギフトにするか、いつ贈るのか、どれくらいの金額のものがよいかなど、考えなければいけないマナーが多々ある。それらのマナーももちろん大切だが、贈る相手との関係性も意識しつつ、幸せをおすそ分けする気持ちで無理なくお返ししよう。