目次
1. 給湯器の平均寿命はどれくらい?

給湯器の平均寿命はどのくらいかご存知だろうか。ここでは、給湯器の平均寿命と、寿命を知らせる症状について紹介する。
給湯器の平均寿命は約10年
給湯器の設置環境や使用状況にもよるが、給湯器メーカーでは、標準的な使用条件下で、安全上の問題なく使用できる設計基準使用期間を10年程度として設計されている。
また、定期的なモデルチェンジがあるため、10年以上の給湯器になると、修理部品が調達できないケースもある。その場合修理対応してもらえないこともあるので、やはり寿命は10年と考えておくとよいだろう。
給湯器の寿命を知らせる症状
給湯器は平均寿命の10年を目安に交換することがおすすめだ。しかし、製品によって寿命にもばらつきがあるので、給湯器の寿命を知らせる症状をきちんと把握しておくとよいだろう。
・給湯器から大きな音などの異音がする
給湯器から、いままで聞こえなかったような爆発音やキーンという共鳴音、笛のような音などが聞こえた場合は、配管トラブルの可能性がある。
・温度が安定せずうまく調節できない
お湯の温度が上がったり下がったり安定しない場合や、シャワーの温度調整ができない場合は、熱効率が落ちている状況だ。
・ガスなどの異臭がする
ガスのにおいがする場合は、配管劣化によるガス漏れが考えられる。引火するとかなり危険なので、すぐに業者に点検を依頼しよう。
・水漏れする
給湯器から水漏れする場合は、配管などの内部部品の劣化が原因と考えられる。
・サビが出てきた
給湯器からサビが出てきた場合は、内部までサビついている可能性がある。大きなサビが広がっていれば交換時期と考えたほうがよいだろう。
・黒い煙が出る
黒い煙が出た場合は、劣化による不完全燃焼を起こしている恐れがあるため、すぐに使用を中止しよう。修理と交換が必要だ。
・リモコンにエラーが表示される
リモコンのエラーコードは、風呂栓をし忘れたときなどのうっかりミスをお知らせしてくれることもあるが、給湯器の寿命に関わる内容の表示もある。リモコンにエラーが表示された場合には、説明書などでエラー内容を確認するようにしよう。
2. 給湯器が寿命で故障した場合の対処法

もし給湯器が寿命で故障した場合には、どのように対処すればいいのだろうか。ここでは、故障した場合の対処法についてご紹介する。
本当に故障かどうか確認する
給湯器の交換が必要かもと焦る前に、本当に寿命で故障しているのか自分でチェックしておこう。コンセントが抜けていないか・電池切れはないか・安全装置が作動していないか・給水管が凍結していないか・水抜き栓のフィルターにゴミが詰まっていないかなどを確認する。その後、電源の再起動・給水元栓とガス栓を全開にする・凍結している場合には溶かす作業を行う。それでも解決しない場合は、専門業者を呼んで対応する必要がある。
また、ガス会社のホームページでは、故障しているかどうかを調べることができるページがある場合も多いので、困ったら見てみよう。
故障が疑われる場合の対処法
給湯器に不具合が生じた場合は、一般的には修理依頼をすることになる。しかし、賃貸や一軒家で対応方法が異なるため、まとめておこう。
・賃貸の場合
賃貸物件のマンションやアパートなどでは、備え付けられているものはすべて大家の所有物となっている。そのため、入居時にすでに備え付けられていた給湯器も大家の所有物となるわけだ。使用者が故意に壊したわけではない、異常な使い方をしていないといった場合には、大家負担で交換してもらえる。そのため、給湯器が寿命で故障した場合は、賃貸契約している管理会社または大家に連絡するようにしよう。
・一軒家の場合
持ち家の一軒家や分譲マンションの場合は、給湯器は住民自身の所有物となるので、直接給湯器のメーカーや販売店に問い合わせが可能となる。業者に故障原因を探ってもらったうえで、修理か交換か判断してもらおう。
3. 給湯器の寿命を縮める間違った使い方

給湯器の交換は、費用がかさむ。いずれ寿命がくるにしても、できるだけ長く使うことができるよう、どんな使い方が給湯器の寿命を縮めるのかを知っておくことをおすすめする。
給湯器周辺に物を置いている
屋外用の給湯器は外部の刺激に強くできているが、排気口周辺に物があると、十分に排熱や排気ができず不完全燃焼を起こし、故障の原因になる。そのため、給気口や排気口周辺に障害物を置かないようにしよう。見落としがちだが、雑草も虫が混入する原因になるため、キレイに抜いておくことを忘れないでほしい。
入浴剤で配管や熱交換器を傷めている
入浴剤は、身体をあたためたいときやリラックスのために使用している人も多いだろう。しかし、給湯器を長持ちさせるためには慎重に使用したほうがよい。入浴剤には、給湯器内を腐食させる恐れのある硫黄や塩分などの成分が含まれていることが多いからだ。また、炭酸成分が含まれているものは、銅製の熱交換器を傷め、寿命を縮める可能性がある。
入浴剤を使用したい場合には、注意書きを読んだり、メーカーに問い合わせたりしてからのほうがよいだろう。
お湯を必要以上に使いすぎている
先ほどお伝えしたように、給湯器の平均寿命は10年といわれている。時間に換算すると、3650時間の燃焼に耐用するという設計だ。そのため、お湯の出しっぱなしなどせず、燃焼時間を抑えるように使用しよう。
長期間電源を抜いている
給湯器をつけたり消したりすること自体は問題ないが、注意したいのは給湯器の電源を抜くことだ。電源を抜いてしまうと凍結予防機能が働かなくなり、配管の破裂などの故障の原因になることも。節電で家電のコンセントを抜く習慣がある人も、給湯器のコンセントは抜かないようにしよう。
お風呂掃除をしっかりとしていない
お風呂掃除では、しっかりと洗剤や水垢を洗い流すことが重要となる。洗剤や水垢が残っていると、配管に溜まってしまい、詰まりの原因になる可能性もあるからだ。
結論
給湯器の寿命は普段意識することがなく、壊れるまで使うものだと思っていた人もいるのではないだろうか。使用できていれば、ついそのままにしがちな給湯器だが、定期的にご自身でチェックして異常の確認をするようにしよう。また、寿命を縮めないような使い方をして、できる限り長く使用できるようにしたいものだ。