目次
1. オクラとは?

オクラは、刻むと粘り気が出る野菜だ。ネバネバのもととなる食物繊維、ビタミンB1、B2、C、カロテン、カルシウム、リン、鉄、カルシウムなどを含む緑黄色野菜である。そんな栄養豊富なオクラは、サラダや煮物、天ぷらとさまざまな料理に使える。
形は一般的に五角形のオクラが多いが、丸や八角形のオクラもある。色も緑だけでなく、赤、黄色といった品種もあるので、家庭菜園ではスーパーで置いていない品種にチャレンジしてみてはいかがだろうか。
2. オクラの種からの育て方

オクラは、種から育てることができる。
オクラ栽培に適した土の作り方
プランターで育てる場合
プランターでのオクラの育て方では、土は市販の野菜用培養土を使うといいだろう。水はけがよくなるように、プランターの底に鉢底石か発泡スチロールを細かくして敷き詰めるといい。
地植えで育てる場合
地植えでのオクラの育て方は、土壌改良しておくことがポイントとなる。オクラは酸性土壌が苦手なので、植え付けの前に苦土石灰をまいておこう。植え付ける2週間前に、1平方メートル当たり苦土石灰100gの割合でまいて耕すといい。さらに1週間前には、同じく1平方メートル当たり堆肥2kg、化成肥料100gをまいて土作りをしておこう。
種まきのやり方
種まきから始めるオクラの育て方で大切なのは、4月中旬~5月以降にまくことだ。オクラは寒さに弱いので、気候が安定してきた頃に種まきをするといい。種は、発芽しやすいようにひと晩水に浸けておこう。育成ポット1個に付き3~4粒のオクラの種をまいたら、薄く土をかぶせて水をやる。間引きを繰り返し、本葉4枚になるまでに一番元気な苗を1本残そう。
間引きのやり方
オクラの育て方で、畑に種を直まきした場合、間引きは種まきから1ヶ月後くらいを目安に行う。1か所からすべての目が発芽した場合は、元気がいいものを3芽残し、あとはハサミで切ってしまおう。
水やりの仕方
オクラの育て方では、水やりはとても重要だ。とくにプランター栽培では、土が乾燥しないように夏場は朝夕2回、水やりするといいだろう。水をやることで、葉ダニ対策にもなる。水やりは頻度よりも、1回にたっぷりやった方がオクラは元気に育つ。
肥料の与え方
オクラの育て方で重要なのが追肥だ。栄養不足になると、収穫も激減してしまう。オクラの花が咲き始める6月下旬を目安に、追肥を行ってほしい。収穫が終わるまで2週間に1度の割合で、化成肥料を1か所につきスプーン1杯を目安に追肥しよう。
支柱の立て方
オクラは、基本的に支柱がなくても自立することができる。しかし、台風シーズンで強い風が吹くと倒れてしまう心配がある場合は、支柱を立ててやると安心だ。
収穫や葉かきのやり方
オクラの育て方で、最も重要な作業が収穫だ。オクラの最適な収穫時期は、非常に短いからだ。最盛期では、朝取り忘れたオクラが、夕方にはもう筋張ってしまうくらい大きくなっていることも少なくない。
オクラの収穫と同時に、葉かきも重要な作業となる。葉かきの基本は、収穫した実の1段下の葉を切ることだ。風通しがよくなり、病気や虫なども付きにくくなる。
剪定のやり方
オクラは、そのままにしておくと2m以上の大きさまで成長することがある。葉や茎ばかりに栄養が取られて、実がならないこともあるので剪定が必要だ。剪定は、主枝の途中を躊躇なくバッサリと切り落とすことだ。新しいわき芽が伸びて、実を付けるようになる。
3. オクラの育て方の注意点

オクラの育て方には、いくつかの注意点がある。
水のやりすぎや肥料切れに注意する
オクラの花が咲かない、あるいは実がならない場合、育て方に問題がある可能性がある。オクラは水をやり過ぎると、葉ばかりが茂って花が咲かなくなることがある。また、肥料不足になると、せっかく蕾ができても、開花せずに落ちてしまう。
連作は避ける
オクラは、連作を嫌う植物だ。同じ場所で育てずに、2~3年空けるようにしよう。
病害虫に気をつける
発生しやすい病気
オクラを育てるうえで発生しやすい病気に、苗立枯病(なえたちがれびょう)がある。地面近くの茎や根が腐って、株全体が枯れてしまう病気だ。またモザイク病になると、葉っぱが濃淡のあるモザイク模様になる。アブラムシが原因となるウイルスを媒介してかかる病気だ。そのほか、うどん粉病にも注意したい。
発生しやすい害虫
オクラに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ネキリムシ、カメムシなどだ。とくに、家庭菜園で無農薬でオクラを栽培していると、必ずアブラムシがあらわれる。見つけ次第対処する必要がある。
結論
オクラの育て方で大切なのは、土作り、種まきの時期、間引き、水やり、肥料、葉かき、剪定だ。とくに、水のやり過ぎと肥料不足には注意しよう。花が咲かなくなったり、蕾ができても開花せずに落ちてしまうことがある。無農薬でオクラを育てる場合、とくにアブラムシには要注意だ。ウイルスを媒介して病気の原因ともなる。見つけ次第対処しよう。