目次
1. コンタクトレンズの保存液とは?

そもそもコンタクトレンズの保存液には、どのような成分が含まれているのだろうか。
保存液として代用できるものがないかチェックする前に、混同しがちなコンタクトレンズの保存液と洗浄液の違いについて解説しておこう。
保存液の成分
コンタクトレンズを保存するために使う保存液は、ただの水ではない。そのため、代用するものには、実際の保存液の成分に近いものが含まれていることが重要だ。
保存液に含まれている成分は、主に2つある。コンタクトレンズを入れたケースの中で細菌が繁殖することを防ぐ消毒成分、コンタクトレンズの乾燥を防ぐうるおい成分だ。
また、目への負担が少ない防腐剤が含まれている洗浄液も多く存在する。
保存液と洗浄液の違い
混同されがちなコンタクトレンズの保存液と洗浄液は、厳密にいうと別物だ。
その違いは、含まれている成分にある。コンタクトレンズの洗浄液には、油汚れやタンパク汚れを落とすための成分や、界面活性剤が入っているのだ。
また、コンタクトレンズの洗浄液は、保存液と洗浄液が分かれている2液タイプもあるが、保存も同じ洗浄液でできる種類も多く存在する。MPSとも呼ばれるこのタイプを使用している場合は、代用品にも同じく洗浄効果のある成分が含まれている必要がある。
2. コンタクトレンズの保存液は水や目薬で代用できる?

コンタクトレンズ保存液の代わりに使えそうなものとして、真っ先に思いつきがちな水や目薬。果たして本当に保存液の代わりに活用していいものなのだろうか?この疑問に対する答えをまとめてご紹介しよう。
水では代用できない
どこでも手に入りやすい水は、ついコンタクトレンズの保存液として使いたくもなるが、残念ながら水での代用はできない。
その理由には、水に消毒効果やうるおい成分が含まれていないことが挙げられる。細菌の繁殖を防ぐことができない状態でのコンタクトレンズの保管は、非常に危険な行為だ。
また、うるおい成分も含まれていないことで、コンタクトレンズが変形する恐れもある。保存液がなくても、水でのコンタクトレンズの保存は絶対にやめてほしい。
目薬での代用も不可
コンタクトレンズの上からさせる目薬であれば、保存液の代用品として活用できるのでは?と考える人もいるだろう。しかし、そんな目薬も保存液の代用品として使ってはいけないもののひとつだ。
目薬には、その名の通り薬の成分が含まれている。通常、涙と一緒に流される目薬の成分がレンズに付着した状態で置いておくことで、コンタクトレンズが変形する可能性があるのだ。また、目薬の成分がしみ込んだコンタクトレンズをつけることで、目に異常が起こる可能性も否定できない。
目薬と同様に、洗眼料として知られるアイボンも保存液として使えない商品だ。コンタクトレンズをつけた上からでも使用できないアイボンにつけて保管することも、かなり危険な行為といえる。
3. コンタクトレンズの保存液がないときの対処法

身近にある水や目薬が保存液の代わりとして使えないのであれば、保存液がないときには一体どうすればいいのだろうか?保存液がないときの正しい対処法をチェックしておこう。
コンビニやドラッグストアで購入する
結論からいうと、コンタクトレンズの保存液の代用品となるものは存在しない。保存液がないときには、水や目薬で代用せず専用の保存液を購入することがおすすめだ。
ドラッグストアが近くになかった場合には、ぜひコンビニへ立ち寄ってみてほしい。旅行や外出先でも使いやすいミニボトルに入った保存液が販売されている。
ソフトコンタクトレンズユーザーであれば、100均もチェックしてみよう。1日使い切りの保存液だが、保存液がなかった緊急時の代用品としては優秀な商品といえる。
使い捨てタイプのコンタクトにする
洗浄液がなくなっていて使えないときには、普段のコンタクトレンズはいったん使用を中止して、1日使い捨てコンタクトレンズで代用しよう。洗浄や保存をする必要がなく、開封後すぐに使えるところが便利なアイテムだ。非常用として自宅にストックしておくと便利だろう。
コンタクトを外して捨てる
外出時に目が痛くなり、すぐにコンビニやドラッグストアに立ち寄れない場合には、思い切ってコンタクトレンズを捨ててしまおう。無理に代用品を探して保管するよりも、はるかにリスクが少ない。コンタクトレンズは、目への安全性を第一に考えて使ってほしい。
結論
コンタクトレンズの保存液に、代用品は存在しない。目への負担を考えると、水や目薬で代用せず専用の保存液での保管がおすすめだ。コンタクトレンズは、正しい使用方法を守り、安全を第一にしての使用を心がけておくことが大切だといえる。