縮んでしまったセーターが一瞬で復活する！？身近にあるアレを使った驚きの復活術とは

1. セーターが縮む原因とは？

セーターが縮む原因は、素材によって違ってくる。

ウール・カシミヤのセーターが縮む原因

ウールやカシミヤといった動物性素材が縮む原因は「フェルト収縮」だ。動物性の素材が水にぬれると、表面を覆っているキューティクルが開いて水分を発散させる。キューティクルが開いた状態で摩擦などの刺激が加わると、キューティクル同士が絡まり合ってしまう。絡まり合うことで繊維のスキマが目詰まりを起こし、縮む原因となる。

ポリエステル・レーヨンのセーターが縮む原因

ポリエステルは比較的縮みにくい繊維であるが、熱に弱いため乾燥機を使用することで縮む可能性がある。

また、レーヨンは非常に水に弱い素材だ。水を吸収すると、一気に膨張する。膨張する過程で繊維が大きく湾曲してしまう。乾燥すると膨張自体は元に戻るが、湾曲した糸の形は元には戻らない。そのため、一度縮んでしまうとなかなか元には戻らない。

綿・麻のセーターが縮む原因

綿や麻は、糸をぴんと張った状態で織りあげているため、水を含むと元にも戻ろうとする力が働いて縮みを起こす。綿で約2～3％、麻で5～10％縮んでしまう。乾燥機を使うとさらに縮んでしまう可能性がある。

2. 縮んだセーターを戻す方法

縮む原因は素材によって異なるため、縮んだセーターを元に戻す方法も素材に合わせて選ぶことが大切だ。

ウール・カシミヤの場合

ウール・カシミヤ素材の縮んだセーターを戻すためには、洗髪で使うトリートメントを利用する。トリートメントの成分に「アモジメチコン（ジメチコン）」というシリコン成分が含まれているか確認しよう。

やり方は、トリートメント剤をワンプッシュ、洗い桶に入れて少量のお湯で溶かす。十分溶けたところに40℃くらいのお湯を入れ、セーターを浸す。セーター全体にトリートメントが行き渡ったらすぐに取り出して軽く絞り、広げて元の大きさに戻して平干しする。

ポリエステル・レーヨン・綿・麻の場合

ポリエステル・レーヨン素材の縮んだセーターを戻すためには、スチームアイロンを使う。スチームアイロンの蒸気の熱を当てることで、縮んだセーターを戻すことができる。

やり方は、スチームアイロンを縮んだセーターから1cm程度浮かせた状態で、縮んだセーターの片方をしっかり固定して、引っ張りながら蒸気をかけていく。

綿や麻素材の縮んだセーターを戻すためには、柔軟剤を使う。繊維同士の絡みを改善する効果がある。ぬるま湯に柔軟剤を少し入れて、30分ほど浸け置きする。軽くすすいだら、丁寧に伸ばして干す。このとき、強引に伸ばすと逆に伸びすぎてしまうので注意しよう。

天然繊維と合成繊維の混紡の場合

天然繊維と合成繊維の混紡素材の縮んだセーターを戻すためには、デリケートな天然素材に合わせた方法を使う。たとえば、ウール20％・アクリル80％といった素材の場合であれば、ウールの方がデリケートなので、ウール素材に合わせてトリートメントを使った戻し方にしよう。

3. セーターを縮ませない方法

前述した通り、セーターが縮む原因は洗濯に原因があることが多い。洗濯に注意をすることで、セーターが縮むのを防ぐことができる。

洗えないものはクリーニングに出す

洗濯表示をチェックしよう。カシミヤや麻、レーヨンといった素材は水洗いできないケースが多い。自宅で洗濯してしまうと縮んでしまう危険性があるので、クリーニングに出す方が無難だ。

おしゃれ着用の洗剤で手洗いする

水洗いが可能なセーターでもデリケートな素材を使っているので、おしゃれ着用の洗剤で手洗いすることをおすすめする。水を張った洗い桶におしゃれ着用洗剤を適量入れる。洗濯ネットに入れたセーターを浸し、5分ほど押し洗いをする。2～3回すすいだら、洗濯機の脱水で1分。平干しすれば縮む心配がない。

乾燥機を使用しない

乾燥機を使うと熱に弱い素材のセーターは縮んでしまう危険性が高い。乾燥機に入れる前に、洗濯表示をチェックしよう。また、洗濯表示で乾燥機不可のマークがなくても、大切に着たいセーターなどの衣類は乾燥機を避けた方が安心だ

結論

セーターが縮んでしまう原因は、素材によってさまざまだ。縮んだセーターを戻す方法は、コンディショナー、柔軟剤、アイロンの蒸気など、素材に合わせて選ぶようにしよう。また、お気に入りのセーターを絶対に縮ませたくないなら、クリーニングを利用しよう。自宅で洗濯する場合はおしゃれ着洗剤を使い、乾燥機は避けるようにするのがおすすめである。