目次
1. 魚の目とは?

魚の目(うおのめ)とは、足にできる硬い角質のかたまりを指す。丸く膨れた形状が魚の眼球に似ているためそう呼ばれるが、鶏の目にも似ていることから正式名称は「鶏眼(けいがん)」という。ちなみに似たものにタコがあるが、魚の目は芯があるのに対し、タコにはないのが違いだ。
魚の目の症状
魚の目の代表的な症状としては、神経が圧迫されることによる痛みが挙げられる。角質が厚くなることで皮膚の深い部分に芯ができ、歩いた際にこすれると痛みを感じるのが特徴だ。軽度の魚の目は直径2~3mm程度だが、ひどくなると10mmほどの大きさに膨れ上がることもある。
魚の目ができる原因
足に魚の目ができるのは、足に合わない靴を履いて長時間歩いている、歩き方や姿勢が正しくない、運動で負荷がかかるなどの原因が考えられる。皮膚の一部に圧迫や摩擦による刺激が集中的に加えられることで、刺激から皮膚を守ろうと角質層が厚くなり、魚の目に変化するのだ。
魚の目ができやすい足の箇所
足の裏・足指の間・かかとにはとくに魚の目ができやすい。なかでも足の親指・人差し指・中指の付け根にできるケースが多いだろう。窮屈な靴を履いている場合は、小指や親指の外側、薬指の先などにできることもある。
2. 自分で魚の目を取ったほうがいい?

たとえ軽い痛みでも、魚の目ができたら放置せずに取ったほうがいい。ここではその理由と取り方の注意点を解説する。
魚の目の放置は危険
魚の目が悪化すると痛みが増す。症状がひどくなると、痛みで歩けなくなる場合もあるので注意したい。また、芯が極端に硬くなると手術が必要なケースもある。たかが魚の目と放置せず、軽症のうちに対処することが大切だ。
ピンセットなどでの処置には要注意
魚の目はピンセットなどを使った取り方でも除去できそうだが、根本的な処置にはならないので注意しよう。魚の目は表面を除くだけでなく、芯から除去しないと完治しにくい。芯は皮膚の深い部分にできるため、ピンセットやカッターなどでは取り切れない。皮膚を傷つけると跡が残る場合もあるので、次から紹介する取り方を参考にしてほしい。
3. 魚の目の簡単な取り方

魚の目を除去するには手術や角質剥離剤を使う取り方のほか、市販薬を使う取り方が有効だ。ここからは比較的簡単な魚の目の取り方を3つ紹介するので、症状の度合いなどに応じて取り方を決めよう。
皮膚科や病院での取り方
スピール膏による取り方
病院で魚の目を治療する場合は、角質剥離剤の「スピール膏」を使った取り方が一般的だ。魚の目の治療には、角質を柔らかくする「サリチル酸」という成分が効果を発揮する。スピール膏にはこのサリチル酸が50%含まれていて、硬くなった角質を軟化させられる。スピール膏で魚の目を柔らかくしたあと、医師がメスなどで芯を削り取って除去する。
手術による取り方
スピール膏による取り方では治らなかった場合、麻酔を打ってハサミやレーザーで魚の目を手術する可能性も考えられる。手術すると、魚の目が治るまでには約2~6週間と長くかかる。
自宅で市販薬を使った取り方
魚の目が軽症の場合は、自宅で市販のスピール膏を使った取り方もできる。スピール膏を使い、2~3日かけて角質を柔らかくして除去しよう。なおこの取り方は、芯が深い重症の場合には向かない。
4. 魚の目の再発を予防するコツ

足にできた魚の目が無事に治癒した場合は、履いている靴や日頃の歩き方を見直して再発を防止しよう。ここでは、再発しないためのコツを2つピックアップしたので参考にしてほしい。
自分に合った靴を履く
魚の目は靴が合わない場合にできやすいので、自分に合った靴を履くことが大切だ。靴がきつい、ヒールが高いなどで足に負担がかかっていないかチェックしよう。靴が足に合っているか自信がない方は、靴の専門家であるシューフィッターに相談するのがよいだろう。
正しい歩き方をする
歩き方や姿勢が悪いと足に負担がかかり、魚の目ができることがある。がに股や内股になっていないか、かかとから着地しているかを意識し、正しい歩き方を心がけたい。自分の歩き方は客観的に見られないので、まわりの方にチェックしてもらうのもおすすめだ。
結論
魚の目の取り方には市販薬を使う方法や、病院で手術するなどの方法がある。魚の目を放置すると痛すぎて歩けなくなるケースもあるので、早めの治療を心がけたい。ピンセットなどで無理やり取る方法は治療につながらないうえ、症状の悪化を招きやすいので避けよう。