2022年10月12日目次
1. 蜘蛛はゴキブリを食べる？
ほとんどの蜘蛛は害虫を食べてくれる益虫だ。家の中に発生するハエや蚊、ダニなどを食べてくれる。一方で非常に臆病なので、自分より大きなものには襲いかからない。
そのため小さな蜘蛛はゴキブリを食べることはなく、捕食する種類は少ないだろう。一方でゴキブリを好んで捕食する蜘蛛もいる。家の中で蜘蛛を見かけたときは、まず種類に注目することが大事だ。
2. ゴキブリを捕食する蜘蛛の種類
ゴキブリの天敵とされる蜘蛛を紹介する。それぞれの特徴を詳しく解説しよう。
アシダカグモ
足を伸ばすと10cmにもなる大型の蜘蛛だ。灰色がかった褐色をしていて、白や灰色の体毛が生えている。巣を作らない徘徊性に分類され、家の中まで侵入することも多い。肉食性でハエやゴキブリ、蛾、蚊、ハサミムシなどを捕食する。旺盛な食欲で1匹が複数のゴキブリを食べるため、まさに天敵といえるだろう。
夜行性なので主な活動時間は夜だ。稀に噛まれることはあっても、毒性はないため心配はない。日本では主に温暖な地域に生息しているが、近年の気温の変化によって北方でも見かけることが多くなっている。エサを求めて家に入り込むため、アシダカグモがいる家にはゴキブリなどの害虫が多い。
アダンソンハエトリ
跳ねるような動きをする蜘蛛で、黒と白の体をしている。5～10mmほどの小さな蜘蛛なので成虫のゴキブリは食べないが、幼虫を好んで捕食するのが特徴だ。そのため、ゴキブリの繁殖を防ぐ助けになるだろう。
ゴキブリの幼虫以外だとダニや蚊、蛾などの小さな害虫も食べてくれる。アシダカグモと同じく徘徊性なので巣を作らない。家の中に入り込んで家の壁を徘徊するが、毒性はないため安全だ。害虫などの餌が多い環境を好んで、家の中に入り込む。
3. 蜘蛛のゴキブリの食べ方
徘徊性の蜘蛛であるアシダカグモやアダンソンハエトリは、自ら動いて獲物を探す。ゴキブリなどの餌が来る場所を巡回して、近くにやってきたときに襲いかかるのだ。多くの蜘蛛は目が悪いため、基本的には獲物の振動を感じ取って飛びかかる襲い方をする。獲物を捕食する徘徊性の蜘蛛は俊敏性が高いものが多いので、素早いゴキブリも逃さない。
また、蜘蛛の食事は消化液を流し込んで行う。消化液によって動けなくなり、さらに注入することで内部を溶かす。ゴキブリの溶けた中身を吸うのが蜘蛛の食事方法だ。
4. ゴキブリを食べるから蜘蛛は放置していい？
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ゴキブリを食べてくれる蜘蛛だが、そのまま放置することに抵抗がある方も多いだろう。放置するリスクや、蜘蛛の侵入を防ぐ対策をまとめた。
気になる場合は駆除が必要
アシダカグモやアダンソンハエトリには害はないので、放置していても問題ない。ゴキブリを捕食してもらうため、そのままにしておくのも選択肢の一つだ。家の中にいればゴキブリの数を減らしてくれるだろう。
しかし、蜘蛛の見た目に不快感を感じる方もいるかもしれない。とくに大きなアシダカグモは見た目が恐ろしい。生理的に受け付けない場合は、駆除したほうがよいだろう。ゴキブリの駆除や対策は、蜘蛛以外の方法で行ってほしい。
蜘蛛を侵入させないための対策
侵入経路を塞ぐ
蜘蛛の侵入経路を塞いで、家の中に入ってこないようにしよう。窓や網戸に隙間がないかチェックして、あれば隙間テープで塞ぐとよい。換気扇や排水口も侵入経路になるので、カバーやフィルターを取り付けるのがおすすめだ。侵入経路を塞ぐことは、ゴキブリなどその他の害虫対策としても効果がある。
家の中を清潔にする
家の中が不潔だと、蜘蛛の餌となる害虫が発生しやすい。食べ物や生ゴミを放置すればゴキブリなどの害虫がよってくるので、すぐに片付けよう。ホコリや汚れを溜めないように、小まめに掃除することが大事だ。とくにキッチンまわりは害虫が発生しやすいので、念入りに掃除してほしい。
餌となる害虫を駆除する
餌となる害虫を駆除すれば蜘蛛が寄り付きにくくなる。家に発生する害虫の種類に適した駆除グッズを、活用してほしい。ゴキブリなら、スプレータイプやくん煙剤タイプ、毒餌剤タイプ、捕獲器タイプなどいろいろな駆除剤がある。餌になる害虫を徹底的に駆除して、蜘蛛が入り込むことがない清潔な家にすることが重要だ。
結論
蜘蛛の中にはゴキブリを食べる種類がいる。アシダカグモやアダンソンハエトリはゴキブリの天敵とされているので、駆除にも役立つだろう。これらの蜘蛛は人間に害がない益虫なので、放置していても問題ない。ただし、蜘蛛が家の中にいることに抵抗があるなら、寄せ付けない対策が必要だ。家を清潔に保って餌となる害虫の発生を防げば、蜘蛛が家に入り込むこともないだろう。
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