目次
- お盆を左手に、右手でドアを開く
- お盆を両手に持ち「失礼します」とお辞儀をする
- お盆を左手に持ち、右手でドアを閉める
- お盆を左脇に挟んでドアの前に立つ
- 室内にいる人たちに向かってお辞儀をしたら、右手でドアを開ける
- 外に出たらドアを閉める前にもう一度お辞儀をしてドアを閉める
1. 来客時のお茶出しの基本マナー

まずは、来客時のお茶出しの基本マナーを確認しておこう。お茶出しは、会社の第一印象を左右するかもしれない。
お茶を飲む人の気持ちを大切にする
お茶出しの基本マナーは、お茶を飲む人の気持ちを大切にすることだ。たとえば、夏は冷たいお茶を、冬は温かいお茶を準備する、という具合だ。また、温かいお茶を淹れるときには、事前に湯呑み茶わんを温めておくなどの気遣いが大切だ。
茶たくに乗せて運ばない
お茶出しのマナーとして、お盆を使って運ぶことを押さえておきたい。また、お茶出しの際に、茶たくに湯呑みを乗せたまま運ぶのはマナー違反ということも覚えておこう。
もし、運んでいる途中で茶たくにお茶がこぼれてしまうと、見た目にも悪い。お茶を飲むときに茶たくが湯呑みにくっついてしまうこともある。湯呑みとお茶は別にして運ぶのがマナーだ。
入退室のやり方
お茶出しのマナーでは、入退室もスマートに行いたい。
【入室のマナー】
【退室のマナー】
上座にいる人から順番に出す
お茶出しのマナーとして「上座」「下座」の位置を意識する。出口から離れた場所を上座、近い場所を下座と考えれば間違いないだろう。お茶出しは、上座に座っている人から順番に出すのがマナーだ。
ペットボトルで出す場合のマナー
最近では、ペットボトルでお茶出しをするケースも増えてきた。基本的なマナーは湯呑みで出すお茶出しと変わらない。丁寧なおもてなしをするという意味では、ペットボトルのキャップ部分に紙コップを被せて出すといいだろう。
2. お茶出しする際の淹れ方のマナー

お茶出しのマナーは、お茶を淹れるところから始まっている。
湯呑みにお湯を淹れて温める
お茶は、できるだけ温かいままでお客様に出すのが心遣いというものだ。お茶を淹れる前に、湯呑みにお湯を入れて温めることを忘れてはいけない。
湯呑みに少しずつ順番に淹れる
複数の来客にお茶出しをする場合、お茶の濃さが均一になるように湯呑みに少しずつ順番に淹れることを意識するとよい。運ぶときにこぼれないように、湯呑みには七分目程度にとどめておこう。
70~90度程度のお湯を使う
お茶は、種類によって入れるお湯の適温が違ってくる。普段使いの番茶は熱湯の方がおいしいが、来客用の煎茶は70~90℃とやや低めの温度でいれるほうが、お茶のおいしさを引き出すことができる。
3. お茶出しする際のお菓子のマナー

お茶出しの際、お茶菓子を出すケースもある。お菓子の出し方のマナーも覚えておこう。
お菓子はお茶の左側に置く
お茶は右に、お菓子は左にというマナーを覚えておこう。お茶とお菓子はどちらを先に置いてもマナー違反にはならない。ただし、先に置いたものの上を通過する出し方はマナー違反となるので注意しよう。
個包装のものは袋から出しておく
個包装になっているお菓子はそのまま出さずに袋から取り出し、別皿に載せて出すのがマナーだ。手が汚れないように、和菓子の場合は黒文字、洋菓子の場合はフォークを添えるといいだろう。
お茶とお菓子のバランスを考える
来客にお出しするお茶とお菓子の組み合わせにマナーはない。それだけにお茶出しする人のセンスが問われるところだ。ひとつの目安として、甘味の強いお菓子には濃いめのお茶、乾いた甘いお菓子には、サッパリとした番茶やほうじ茶がおすすめだ。
4. お茶出し中のアクシデントへの対処法

お茶出しにもアクシデントはつきものだ。そのようなとき、迅速に対応できるようにしておきたい。
大人数でお茶が足りない場合
予想していたよりも大人数の来客で、お茶が足りない。このようなアクシデントでは、まず上席のお客さまからお出しするのがマナーだ。足りない分は「改めてお持ちします」などとお断りをして、もう一度お持ちするといいだろう。
会議が長くなって2杯目が必要な場合
基本的に2杯目のお茶出しは、1杯目を出した30分後がマナーとされている。しかし、会議などの場合は、その場の状況判断が必要になる。会議が白熱しているところにお茶が出てきても困惑してしまうだろう。会議が一段落したところで、2杯目を出すのが適当だ。
会議室と給湯室が遠く離れている場合
会議室が多くあるオフィスでは、会議室と給湯室が離れている場合がある。そのようなときは移動可能なお茶出しセットを用意して、会議室付近で待機しよう。貸し会議室ではドリンクサービスを利用してもいいだろう。
お茶をこぼした場合
お茶出しの最大のアクシデントといったら、お茶をこぼした場合ではないだろうか。お茶をこぼしてしまったら、まずは「申し訳ございません」と謝ることだ。そしてお客さまの衣類や書類などがぬれていないか確認する。すぐに拭き取れるように、お茶出しの際に布巾も用意しておくと安心だ。
コーヒーを出す場合
会議中にコーヒーを頼まれることもあるだろう。コーヒーの出し方では、持ち手をどちらにするのか考えてしまう。持ち手については諸説あり、明確な答えはない。
コーヒーにミルクやお砂糖、スプーンを添える場合は、ソーサーの上に置く。
このとき注意したいのが、スプーンは持ち手が右になるように置くことだ。砂糖はスティックタイプはスプーンに沿わせて、角砂糖やポーションタイプのミルクは、スプーンの左側に置くのがマナーだ。
手土産をいただいた場合
一般的に手土産をいただいた場合は、その場で開けて一緒にお菓子を楽しむというのがマナーだ。しかし、オフィスの会議ではそういった光景はまず見られない。仮に「では、せっかくなのでいただこう」というシチュエーションになったら、お出しすればマナー違反にはならないだろう。
結論
お茶出しのマナーは相手の方の気持ちを大切にすることが基本だ。入退室、お茶出しの順番、お茶の淹れ方など細かなマナーがあるので、一度シミュレーションしてみると実際のお茶出しで慌てなくて済む。お茶出しは会社の第一印象を左右するものと考え、細心の注意を払おう。