目次
1. こたつの電気代はどれくらい?

こたつの熱源であるヒーターは3種類あり、ヒーターの種類によって電気代が違ってくる。電気料金の単価を1kWh27円として、1時間当たりの電気代を比較してみた。
ヒーターの種類別の電気代
【石英管ヒーター】
最もスタンダードなヒーターだ。遠赤外線の輻射熱によって暖めるタイプで、こたつの中が暖まるまでにやや時間がかかる。
石英管ヒーターの消費電力は約500W。弱モードで1時間当たり1.3円、強モードで3.8円くらいの電気代になる。
【ハロゲンヒーター】
ハロゲンヒーターは、ハロゲンランプからの近赤外線~中赤外線で暖めるタイプのこたつだ。特徴は、スイッチを入れればすぐに暖かくなる即暖性だ。価格帯は、やや高めではあるが寿命が長い。
ハロゲンヒーターの消費電力は、石英管ヒーターよりもやや高い約600W。弱モードで1時間当たり1.9円、強モードで4.9円くらいの電気代になる。
【フラットヒーター(カーボンヒーター)】
フラットヒーターは、薄型カーボンヒーターで暖めるため、こたつの中が広々としているのが特徴だ。カーボンヒーターは、熱が効率よくこたつ内部を暖める。
フラットヒーターの消費電力は、約300W。弱モードで1時間当たり2.2円、強モードで3.9円くらいの電気代になる。
エアコンやホットカーペットより安い
こたつの電気代は、ほかの暖房器具に比べて安いのか、高いのかを比較してみよう。
エアコンでは6畳用の消費電力が440Wで1時間当たり11.88円となる。
ホットカーペットでは2畳用で215W(中モード)、320W(強モード)とすると、1時間当たり5.8~8.7円となる。
エアコンも、ホットカーペットもこたつに比べると電気代は高いといっていいだろう。
こまめに消すほうが安い
エアコンは、設定温度になるまでに大きな電力を使う。そのため、こまめにスイッチを消すとかえって電気代がかかる。では、こたつはどうだろう。
こたつは、エアコンと違ってスイッチを入れたからといって、一気に電力消費することはない。電気代を抑えたい場合は、こまめに消すことが正解だ。
2. こたつのメリット

いろいろな暖房器具はあるが、こたつのメリットを紹介しよう。
部屋が乾燥しない
エアコンやヒーターなど空気を暖める暖房器具を使うと、どうしても乾燥してしまう。空気が乾燥すると、インフルエンザ、ドライアイ、お肌の調子などが気になる。その点、こたつなら温めるのは足元だけだ。部屋全体が乾燥してしまうことはない。
全身を温められる
電気カーペットは、こたつと同じように直接体を温める暖房器具だ。しかし、電気カーペットは体が触れている部分しか温かくならない。その点、こたつは、こたつ布団をかぶってしまえば全身を温めることができる。
3. こたつのデメリット

こたつには、メリットがある反面デメリットもある。
部屋を暖められない
こたつは、部屋全体を暖めることができない。そのため、こたつから出ると、急に寒さを感じることになる。一度こたつに入ってしまうと、なかなか外に出られない理由だ。
部屋のスペースを取る
こたつは意外と部屋のスペースを取る。とくに一人暮らしでワンルームに暮らしていると、部屋がこたつで一杯になってしまうこともある。
4. こたつの電気代を節約するコツ

こたつは、ほかの暖房器具に比べると、電気代は安い方だ。それでも、工夫次第では電気代をさらに節約することができる。
こたつの下にラグやカーペットを敷く
こたつは、必ず下にラグやカーペットを敷くようにしよう。フローリングや畳にそのまま置くと、下から熱が逃げてしまう。こたつを強にしても、なかなか暖まらない。カーペットの下に断熱シートを敷くと、さらに電気代の節約になる。
こたつ布団を重ねる
こたつ布団は、できるだけたっぷりと余裕のある大きさのものを選ぶ。また、こたつの熱を外に逃がさないようにこたつの上掛け布団を重ねると、保温効果が高まって電気代の節約になる。
設定温度を低くする
こたつの設定温度をできるだけ低くする。最初は、こたつの中が冷え切っているので強にしておいても、暖まってきたらスイッチを弱、中に切り替えよう。こたつは、狭く密閉された空間なので、早く暖まる。設定温度を低く抑えることで、電気代も節約できる。
人感センサー付きを選ぶ
こたつは、外からでは電気が点いているのかいないのかがわかりにくい。てっきりスイッチを消したと思って、一晩中点けっぱなしだったという経験を持つ方も多いだろう。そこでおすすめするのが、人感センサー付きのこたつだ。人の動きを感知して、スイッチの入切をしてくれる。消し忘れを防止して、ムダな電気代をカットすることができる。
複数の暖房器具を併用する
電気代を抑えるためには、ひとつの暖房器具に頼るのではなく、複数を組み合わせる工夫が必要だ。組み合わせることで、それぞれ設定温度を低くして消費電力を抑えることができる。
たとえば、エアコンは設定温度を低めにして部屋全体を暖めれば、こたつは弱でも快適だ。こたつの敷物をホットカーペットにすれば、両方とも弱の設定で快適温度になる。
結論
こたつの電気代は、ほかの暖房器具に比べて安い。部屋が乾燥しないなどのメリットもある。一方で、部屋全体を暖めることができない、スペースを取るといったデメリットもある。こたつの電気代を節約する工夫としては、こたつの下にカーペットを敷く、布団を重ねる、設定温度を低くし、ほかの暖房器具と併用するといった方法がある。こたつを上手に使って、快適で電気代のかからない冬を過ごそう。