目次
1. 羽毛布団の寿命は何年なのか?

羽毛布団も長く使い続けると、寿命がくるものだ。何年くらいを目安にしたらいいのだろうか。
一般的には10~20年程度とされている
羽毛布団の寿命は、一般的に10~20年程度とされている。10年くらい使用すると、ボリュームがなくなって、ヘタリが気になりだす。15年くらいになると、保温力が失われていくなどの劣化が進んでいくだろう。
【ただし環境や羽毛の種類などによっても変わる】
羽毛布団の寿命は10~20年といわれるが、環境や羽毛の種類などによって変わるものだ。就寝中は、コップ1杯程度の汗をかくといわれている。汗の量が多いと、羽毛布団に湿気がこもりやすくなり、雑菌が繁殖して羽毛布団の寿命を縮めてしまう。羽毛布団は湿気が苦手なので、湿度が高い地域よりも乾燥した地域で使った方が長持ちする。こまめな乾燥といった定期的なメンテナンスが必要だ。
また、羽毛布団で使われている羽毛の種類によっても寿命が違ってくる。寿命の長い羽毛布団を選ぶのなら、まず羽毛の種類にこだわろう。若鳥の羽毛は、値段は安いが劣化が早い。親鳥の羽毛は弾力性や保温性が高く耐久性も高いが、その分値段も高くなる。
2. 羽毛布団の寿命?買い替えどきの判断基準とは

羽毛の寿命は10~20年といわれるが、品質や環境、メンテナンスによってもっと寿命を延ばすことも可能だ。いつ購入したのかわからない羽毛布団もあるかもしれないので、使用年数ではなく羽毛布団の状態で買い替えどきを見極めよう。
寿命が近い羽毛布団に見られる状態や症状
【羽毛が出てきてしまう】
羽毛布団の側生地が劣化すると、中の羽毛が飛び出してくることがある。破けた生地を縫い直しても、羽毛がどこからともなく出てくる場合は、寿命が近い。また、羽毛布団は羽毛が出てこないように加工されている。しかし、加工が劣化すると羽毛が出てきてしまうことがあるのだ。
【膨らみが減ってきた】
購入したばかりの羽毛布団は、しっかりとした膨らみがある。羽毛と羽毛の間に空気を抱え込み、保温性を高めているのだ。しかし、年数とともに劣化して弾力がなくなってくる。乾燥させても膨らみが元に戻らず、3分の2程度に減ってしまったら寿命と判断していいだろう。
【重たく感じるようになった】
軽くてふわふわが特徴の羽毛布団だが、重たく感じるようになったら寿命かもしれない。羽毛は、汗や室内の湿気を吸収しやすい。乾燥などのメンテナンスを怠ってしまうと、羽毛の劣化につながる。また、皮脂汚れや汗が蓄積されていくと放湿性も失われるため、羽毛自体が固まって重くなってしまう。羽毛布団が重くなったと感じたら寿命のサインだ。
【暖かくなくなった】
羽毛布団の寿命が近づいてくると、保温性が下がってくる。羽毛が劣化して、空気を溜めにくくなるからだ。以前よりも暖かくなくなったと感じたら、寿命が近い証拠だ。
買い替えずに「リフォーム」で済む場合も
寿命だからと買い替えるだけが方法ではない。羽毛布団は、綿布団と同じように打ち直し、つまりリフォームができる。羽毛布団は高級寝具だ。処分してしまうのは、もったいない。羽毛布団のリフォームでは、中身の羽毛を取り出して洗浄し、さらに新しいダウンを加える。そして、新しい側生地に入れるという作業をする。また、リフォームではサイズを変更することも可能だ。リフォームならまるで新品のように復活し、買い替えるよりもコストを抑えられるためぜひ検討してみてはいかがだろうか。
3. 羽毛布団を買い替えるときのポイント

羽毛布団を買い替えるときには、どのようなポイントをチェックしたらいいのだろうか。
品質をチェック
品質の高い羽毛布団は、寿命も長い。よい羽毛は、羽毛の粒が大きく育っており、羽毛が壊れにくいのが特長だ。また、羽毛にはグース(ガチョウ)とダック(アヒル)がある。一般的に品質のよい羽毛布団はグースを使用していることが多い。
軽さや側生地の通気性をチェック
側生地は、軽くて通気性、吸湿性の高い綿100%がおすすめだ。ポリエステルなどの合成繊維は、吸湿性や通気性が低いため、中の羽毛が蒸れやすく劣化につながる。
4. 羽毛布団の寿命を少しでも延ばすコツ

羽毛の寿命は、メンテナンスや取り扱い次第で延ばすことができる。コツを紹介しよう。
羽毛布団を長持ちさせる4つの方法
【カバーを使う】
羽毛布団にはカバーを使おう。カバーを使うことで、羽毛布団が直接汗などの湿気を吸収せずに済む。また、側生地も汚れにくくなる。
【こまめに干して湿気を飛ばす】
羽毛布団は、眠っている間の汗や室内の湿気を吸収しやすい。湿気を吸収すると、ヘタリやにおいの原因となる。羽毛を乾燥させるため、こまめに風通しのよい場所で陰干しをしよう。
【丁寧に取り扱う】
羽毛布団の側生地は、羽毛が外に出てしまわないように加工されている。乱雑に扱うと、どこかに引っ掛けたり、破れたりして破損しやすくなる。中の羽毛が飛び出してしまうと寿命が短くなるため、できるだけ丁寧に取り扱うことが大切だ。
【定期的にクリーニングに出す】
羽毛布団を家庭やコインランドリーで洗うのは、難しい。やり方を間違えると、中の羽毛を傷めてしまう可能性がある。羽毛布団の汚れが気になるようであれば、定期的にクリーニングに出そう。ダメージを最小限に抑えてキレイにしてくれる。
結論
羽毛布団の寿命は、一般的に10~20年とされている。しかし、品質や環境、メンテナンスによって、寿命は異なってくる。羽毛布団の買い替え基準は、羽毛が出てくる、膨らみが減る、重く感じる、暖かくなくなったときだ。品質のいい羽毛布団なら、リフォームも検討してみよう。羽毛布団の寿命を延ばすためには、カバーを付け、こまめに干して、丁寧に扱うことだ。実践して、できるだけ長く快適な羽毛布団を維持しよう。