目次
1. 部屋の湿度が低下する原因とは?

部屋の湿度が低下するのは気温が原因だ。空気中に含まれる水分量は気温によって変化する。冷たい空気は蓄えられる水分量が少ないため、寒い冬は空気が乾燥しやすいのだ。
また、エアコンなどの暖房を使用すると温度は上がるが、空気中の水分量は増えない。湿度(相対湿度)が低下して乾燥しやすくなるので注意が必要だ。加湿器がない場合は、家電なしの方法で加湿する必要がある。
部屋の乾燥が招くトラブル
湿度が下がると口や鼻の粘膜が乾燥しやすくなる。粘膜が乾燥すると、ウイルスや菌の侵入を防ぐ機能が弱くなる。そのうえウイルスは乾燥した空気で活発になるため、風邪やインフルエンザにかかりやすくなるのだ。
また、空気の乾燥によって皮膚や粘膜から水分が蒸発しやすくなる。寒い環境だと喉の渇きを感じにくく、気づかないうちに脱水症状のリスクが高くなるので注意しよう。肌や髪が乾燥するため、肌荒れやかゆみなど肌トラブルも起こりやすくなる。
あとは湿度が低いと床材や壁が乾燥して燃えやすくなるため、火災が起きるリスクが高い。乾燥した肌が帯電することで、静電気も発生しやすくなる。加湿器や家電なしの方法で加湿をして、適切な湿度(40~60%)を保つことが重要だ。
2. 家電なしで部屋を加湿する方法

加湿器などの家電なしでも部屋は加湿できる。家電なしでできる方法を5つ紹介するので、冬の乾燥対策として役立ててほしい。
バスタオルをぬらして干す
タオル用のハンガーにぬれたタオルを吊るせば、家電なしで加湿が可能だ。バスタオルが1枚あればよいので、出張や旅行先でも実践できる。加湿できる範囲は狭いため、自分の近くに吊るすのがポイントだ。就寝時は枕の近くに吊るせば粘膜の乾燥を防げるだろう。
洗濯機で脱水すると含まれる水分が少なくなるため、手で固めに絞るか短時間で脱水を終わらせるのがおすすめだ。タオルが乾いてきたら効果がなくなるので、小まめに水にぬらすとよいだろう。
フェイスタオルなど小さなタオルはすぐに乾いてしまうため、大きめのバスタオルがよい。部屋の広さにあわせてバスタオルの枚数を調整すれば、家電なしでも十分に加湿できる。
洗濯物を部屋に干す
部屋に洗濯物を干すと家電なしで簡単に加湿できる。タオルより量が多いので、朝に干せば1日中しっかりと加湿できるだろう。干す場所が不足している場合は、室内干し用の物干しスタンドを用意するとよい。
ただし、洗濯物がぬれた状態が長く続くと、雑菌が繁殖して部屋干し臭が発生しやすくなる。洗濯物同士の間隔をあけるなど、早く乾かすコツを実践しよう。扇風機やサーキュレーターを使うと素早く加湿でき、洗濯物も早く乾かせる。
霧吹きをする
霧吹きを空気中に吹きかけると、家電なしで簡単に加湿できる。細かいミストが出る霧吹きを使うのがポイントだ。一方で霧状の水分はすぐに蒸発するため、効果の持続は期待できない。快適な湿度を維持するには、小まめに霧吹きを使用する必要があるだろう。
霧吹きする量が多すぎるとカビの原因になるので注意が必要だ。布類や家電がぬれないように気をつけながら、水を小まめに交換して清潔を保ってほしい。なお、霧吹きがない場合は、コップに水を入れて置くだけでもある程度の効果が期待できる。
浴室のドアを開けておく
入浴後に浴室のドアを開けておけば、家電なしで加湿することが可能だ。入浴直後は湿気が多いので、落ち着くまでは換気扇を回しておくとよい。浴槽のフタを開けておけば、より高い効果が期待できる。
ただし、浴室と面していない部屋の加湿はできない。リビングと浴室がつながっている間取りでは、おすすめの方法だ。湿気が多すぎるとカビの原因になるので注意しよう。
植物を置く
植物には根から水を吸い上げて外に放出する働き(蒸散)がある。観葉植物を置いて定期的に水やりをすれば、家電なしで加湿することが可能だ。見た目も美しくインテリアとしても楽しめる。
葉が多い植物ほど蒸散する水分量が多い。広い部屋に置くなら、葉が大きな大型の観葉植物がおすすめだ。ポトスやモンステラ、ガジュマルなどの、初心者でも育てやすい観葉植物を選ぶとよいだろう。
結論
部屋の乾燥はさまざまなトラブルを招く。風邪をひきやすくなったり、肌や髪が乾燥しやすくなったりするため加湿が重要だ。家電なしで加湿できる方法は多いので、ぜひ試してみてほしい。バスタオルや洗濯物を干す方法ならすぐに実践できる。霧吹きや浴室のドアを開けるなどの方法もおすすめだ。植物には吸い上げた水分を放出する働きがあるので、家電なしでできる乾燥対策として取り入れるとよいだろう。