目次
1. ホッカイロは何ゴミに分類される?

はじめに、ホッカイロを捨てる際は、何ゴミになるのかを解説する。勘違いしやすいポイントなので、捨てる前に改めて確認しておきたい。
自治体によって分別ルールが異なる
ホッカイロが燃えるゴミなのか、燃えないゴミなのかに関しては、実は自治体によってルールが異なる。ホッカイロの成分の半分以上は鉄が占めているため、ほとんどの自治体では燃えないゴミとして指定されている。しかし、なかには燃えるゴミとしての捨て方を指定している自治体もあるのだ。
ホッカイロの捨て方の指定は、住んでいる地域のホームページから調べられる。主にゴミ・リサイクルのページの、家庭ゴミ取り扱いの一覧などに記載されているが、記載がない場合は電話やメールで問い合わせてみよう。「隣の市区町村は燃えないゴミだから同じだろう」と調べずに捨てていると、実は間違いということもあるので十分注意しておきたい。
分別ルールが異なる理由
ホッカイロの捨て方の分別ルールが異なる理由は、鉄以外の成分にある。ホッカイロには鉄のほかに、水、塩類、バーミキュライト、活性炭なども成分として含まれている。これらは、主に燃えるゴミの対象品目となっているのだ。ホッカイロの成分には燃えるゴミと燃えないゴミが混在しているため、自治体によって捨て方の指定が異なっている。
2. ホッカイロの正しい捨て方

本項では、ホッカイロの正しい捨て方について解説する。使用済み・未使用のそれぞれで捨て方は異なるので、混同しないようによく頭に入れておこう。
使用済みのホッカイロの捨て方
使用済みホッカイロは、発熱が終わり冷めきってから自治体が指定する方法で捨てればよい。一旦冷めたホッカイロが再度発熱することはほとんど考えられないので、火事が起こるリスクは極めて低いといえるだろう。また、捨てる際に中身を取り出す必要はなく、不織布に入ったままゴミに出すのがよい。
未使用のホッカイロの捨て方
期限切れなどにより、未使用のホッカイロを捨てる場合は、一度外袋から取り出して発熱させたうえ、完全に冷ましてからゴミに出すのが正しい方法である。そのまま捨てても火事などにつながる可能性は低いが、できるだけリスクを減らすためにも正しい捨て方を実施してほしい。
3. ホッカイロを再利用する方法

ホッカイロは、処分する以外に便利な再利用方法もいくつかある。正しい捨て方だけではなく、ホッカイロの性質を活かした再利用方法もそれぞれ知っておこう。
消臭剤として使う
ホッカイロの成分に含まれる活性炭には、臭いを吸着する効果がある。その性質を利用して、消臭剤として再利用してみよう。ただし、活性炭が含まれているとはいえ量自体は市販の消臭剤よりも少ないため、効果は1週間程度と覚えておこう。使い方は簡単で、完全に冷えたホッカイロをそのまま冷蔵庫や靴に入れるだけでOK。手軽なうえ経済的なので、ぜひ試してもらいたい。
除湿剤として使う
活性炭には消臭効果のほか、除湿効果もあるのが特徴だ。靴箱やクローゼット、水まわりの下など、住居内で湿気のたまりやすい場所に使用済みのホッカイロを置いておけば、簡易的な除湿剤として再利用できる。カビの発生を抑制する効果が期待できるのもポイントだ。こちらも消臭剤として再利用する際と同様、持続期間は短いのでこまめに取り替えることを忘れずに。より広い範囲で除湿効果を得たいなら、不織布を切って中身を出し、トレーや平たいお皿に移して使うのがおすすめだ。
肥料として使う
ホッカイロの成分に含まれるバーミキュライトとは「苦土蛭石」という鉱物を加工したものであり、主にガーデニング用として使われている。酸化マグネシウムや酸化ケイ素、酸化アルミニウムなどからなる成分で、保水性や通気性、保肥性に優れているのが特徴だ。
ただし、ホッカイロの中身をそのまま肥料として使うのはNG。ホッカイロの成分には塩類も含まれているため、ガーデニングとして使うには、事前に水でろ過する必要がある。成分のろ過には、コーヒーフィルターを使うのがおすすめだ。なお、ホッカイロの中には肥料として使えないものがある。商品の説明欄に「使用後の中身は土壌改良剤として使えます」といった表記がないものは肥料に使えないため、よく確認しよう。
結論
これまでとくに意識せずホッカイロを処分していた方は、この機会に正しい捨て方を確認してみてはいかがだろうか。使用済み・未使用ともに正しく処理を行い、自治体の定めるルールで捨てることを心がけたい。また、紹介した再利用方法は経済的にもおすすめできるので、ムダなくホッカイロを活用したい方はぜひ参考にしてほしい。