目次
- 弔問客の挨拶を受ける
- お礼を伝えたら香典を受け取って一礼する
- 氏名住所などの記帳をお願いする
- 返礼品(粗供養品や会葬御礼)を渡す
- お供え物や弔電を受け取った場合は記帳する
- お供物や弔電を葬儀社スタッフに渡す
- 受付が終わったら香典を会計係に渡すか自分で集計する
1. 葬式の受付係とは

葬式の受付係とは、葬儀の参加者や弔問客を迎える係のことだ。香典など貴重品を扱う役割なので、葬儀社のスタッフではなくご遺族に選ばれた方が行う。
ご近所の方や職場の方が頼まれることが多い。急にお願いされるケースもあるので、基本的なマナーをチェックしておくことが大事だ。
受付係の流れ
芳名帳用に黒の筆ペンやボールペンも用意しておこう。受付係は1時間ほど前に会場に行き、親族への挨拶や準備を終わらせておくとよい。弔問客の質問に答えられるように、葬式の流れや会場の配置、動線を確認しておくことが大事だ。
2. 葬式での受付係の基本マナー

葬式の受付係をする際に覚えておきたい基本のマナーを紹介する。服装と言葉遣い、香典に分けて解説しよう。
受付係の服装マナー
葬式に参列する方と同じように、喪服を着用するのが受付係のマナーだ。男性は上下が黒のブラックスーツで、白のワイシャツを着用する。ネクタイや靴、靴下は黒でそろえよう。エナメルや光る飾りがついた靴はNGだ。
女性は黒のワンピースか黒のスーツを着用する。派手な化粧や露出は避けて、ストッキングは肌色か黒を選んでほしい。バッグや靴は黒にするのが葬式のマナーだ。エナメルや光る飾りがついた靴は避ける。受付係は移動が多いので低いヒールを選ぼう。なお、学生が受付係をする場合は、制服を着用すればよい。
アクセサリーは男女ともに外しておくのが葬式のマナーだ。ただし、女性の場合は真珠や黒曜石のアクセサリーならばつけてもよい。不幸が重なることを連想させるため、2連になったアクセサリーは避けよう。
受付係の言葉遣いのマナー
葬式の受付係をする際には、穏やかでゆっくりとした丁寧な言葉遣いを心がける。ご高齢の方が来ることも多いので、ハッキリと少し大きめの声でしゃべることが大事だ。男性なら少し高音を意識すると、声が聞き取りやすくなる。
受付係の香典マナー
葬式の香典は一礼をして両手で受け取るのが基本だ。受付の最中は香典を預かることになるので、現金の取り扱いには注意する。紛失がないよう厳重に管理することが重要だ。
家族葬の場合などでは、ご遺族が香典を辞退するケースがある。弔問客が持参してきたら、感謝を示したうえで断ろう。断っても出す意思をみせる場合は、受け取らず喪主に相談してほしい。
弔問客がいるときに香典を集計したり会計係に渡したりするのは失礼になる。ただし、現金を預かったままだとトラブルの原因になるので、早めに喪主へ渡すことが大切だ。
3. 葬式での受付係の挨拶マナー

葬式の受付係をする際の挨拶マナーをまとめた。弔問客が受付に着いたとき、香典の受け取り、辞退のときの挨拶をそれぞれ解説する。
弔問客が受付に来たとき
弔問客が受付に来たときは「本日はお忙しいところご参列いただき、ありがとうございます」と言ってお礼をしよう。喪主の親族なら「このたびはお悔やみ申し上げます」と添えるとよい。
記帳をお願いする際には「名前とご住所をご記入ください」「ご記帳いただけますでしょうか」と声がけをする。なお、弔問客が知り合いや親族なら会話してもよいが、作業が滞らないよう早めに切り上げたほうがよいだろう。
香典を受け取るときや辞退するとき
「お預かりします」と言って、一礼してから両手で香典を受け取る。返礼品も「こちらお礼の品でございます」と伝えて、両手で渡すのがマナーだ。
香典を辞退する場合は、感謝したうえで受け取らないことを丁寧に説明する。「申し訳ございません。ご遺族(もしくは故人)の意志(遺志)により、香典は辞退申し上げます」と伝えてほしい。
結論
葬式の受付係はとても重要な役割だ。故人やご遺族のためにも、基本的なマナーを確認しておきたい。まずは基本的な流れをチェックする。それから服装や言葉遣い、香典などの基本的なマナーを確認しよう。弔問客が受付にきたときや、香典の受け取りと辞退の挨拶マナーも解説したので、覚えておくと安心だ。スムーズに葬式の受付ができるように、準備を整えておいてほしい。