目次
1. 防虫剤の正しい使い方とは?

防虫剤は、ただ入れておけばいいというものではない。まずは、防虫剤の効果を最大限に引き出す使い方を紹介しよう。
正しく使わないと効果を発揮しない
防虫剤は、防虫剤から揮発した薬剤ガスが衣類全体に行き渡ることで効果を発揮する。この性質を理解して防虫剤を正しく使わないと、効果が得られないこともあるので注意しよう。
衣類用防虫剤の正しい使い方
衣類用の防虫剤の正しい使い方を具体的に紹介しよう。
【密閉性を高めて使う】
防虫剤の薬剤効果が分散しないように、密閉性を高めて使うのが正しい使い方だ。クローゼットやタンスで防虫剤を使うときには、開けっぱなしにせずに密閉状態をキープしよう。
【衣類の一番上に設置する】
防虫剤の薬剤は空気よりも重い性質をもつ。そのため、収納する衣類の一番上に置くのが正しい使い方となる。クローゼットに防虫剤をセットするときには、吊り下げ用パイプに等間隔にセットすることが正しい防虫剤の使い方だ。
【適正量を守る】
防虫剤を入れておいたのに虫に食われたという経験を持つ方も多いだろう。これは、防虫剤の量が少なかったことが原因かもしれない。収納スペースに合わせた適量を守ることが正しい使い方だ。防虫剤のパッケージに記された適量を守るようにしよう。
【衣類を必要以上に詰め込まない】
防虫剤を適量使っていても、衣類を詰め込み過ぎていると薬効成分が行き渡らないことがある。衣装ケースなどで防虫剤を正しく使うためには、詰める衣類の量は8割程度を目安にしよう。
【使用期限を確認しておく】
防虫剤には、使用期限が決められている。1年や半年という使用期限があり、期限を守らないと防虫剤を入れていても虫食い被害に遭う可能性がある。春や秋に衣替えする場合には半年、吊るすタイプの防虫剤は1年の使用期限があるものがおすすめだ。
2. 防虫剤の正しい選び方とは?

防虫剤にはいろいろあるが、正しい選び方を覚えておくことで、効果を最大限に得ることができる。
使用場所に合ったものを選ぶ
防虫剤の正しい使い方をするには、使用場所に合ったものを選ぶことが大切だ。防虫剤は成分量・仕様が、使う場所によって違ってくる。クローゼット用、引き出し用、衣装ケース用など購入するときには確認することが必要だ。
用途に合った成分を選ぶ
防虫剤の正しい使い方では、成分も大切な要素になる。防虫剤を購入するときには、成分もしっかりチェックしよう。
【エムペントリン】
エムペントリンの特徴は、においが付かないことだ。防虫剤というと独特なにおいが気になるという方も多いだろう。普段使う衣類の場合には、おすすめの防虫剤だ。ただし、銅や真鍮と化学反応を起こしてしまうことがあるので注意しよう。
【パラジクロロベンゼン】
揮発性が高い防虫剤なので、効果を得られるスピードが早いのが特徴だ。害虫が付きやすいウールやシルク衣類におすすめの防虫剤といえる。ただし、すぐに効く分、消耗も早いため、約3ヶ月を目安に点検するとよいだろう。また、プラスチックや樹脂を素材としている衣類は、変性する可能性があるので注意しよう。
【ナフタレン】
防虫剤といえばナフタレンをイメージする方も多いだろう。ナフタレンには即効性はないものの、持続性のある防虫剤だ。正しい使い方としては、直接手で触れないということだ。直接手に触れてしまうと、その刺激によって皮膚トラブルが起こる可能性があるので注意しよう。
【しょうのう】
しょうのうは、クスノキが原材料となった防虫剤だ。天然の防虫剤として人気がある。主に、着物などの絹製品の防虫剤として使われることが多い。
3. 複数の防虫剤を使う際の注意点

家に残っていた防虫剤や買い足した防虫剤など、複数の防虫剤を使う際には注意したい点がいくつかある。
メーカーが違うものを併用しない
防虫剤の成分は、メーカーによって異なる。成分によってはお互いの効果を阻害することもあるため、メーカーが違うものを併用しないようにすることも正しい使い方のひとつだ。
また薬剤が異なると、化学反応を起こして防虫剤の薬剤が溶けだしてしまうことがある。溶けだした薬剤が衣類に付着すると、シミの原因となることがあるため注意しよう。
それぞれの成分に注意する
防虫剤には、いろいろな成分がある。前に使っていた防虫剤の成分が残っていて、反応してしまうこともある。別の防虫剤を使うときには前の防虫剤の成分が残らないように、風に当てるなどして成分を飛ばすようにしよう。
結論
防虫剤は、密閉性を高め、衣類の一番上に置くのが正しい使い方だ。適正量を守り、衣類を必要以上に詰め込まないことも大切だ。市販の防虫剤には、さまざまな成分があるので、目的に合った防虫剤を選ぶようにしよう。また、メーカーの違う防虫剤を併用すると、思わぬトラブルの原因となるので注意してほしい。