目次
1. 電気代はどうやって決まるの?

電気代はどうやって決まるのだろうか。こちらで仕組みについて解説しよう。
電気代の計算方法や仕組み
月々の電気代は「基本料金、電力量料金、再生可能エネルギー発電促進賦課金(以下、再エネ賦課金)」の合計で算出される。
「基本料金」は、契約内容によって定められた一定金額のことであり、電気を使用しなくても支払う必要のあるものだ。これは、電力会社が必要な発電の設備費、機材費、人件費などの諸経費をまかなうために設定されている。
「電力量料金」は、「電力量金単価×1カ月の使用電力量」に「燃料費調整単価×1カ月の使用電力量」を加算または、差し引いたものだ。「燃料調節費」は、発電原料の石炭や石油の価格が下がれば電気量から差し引かれ、価格が上がると加算される仕組みである。
「再エネ賦課金」は「再エネ賦課金単価×1カ月の使用電力量」で算出される。再生可能エネルギーを電力会社が買い取るために、消費者側が負担する必要のある料金のことだ。
電気代は常に変動し続けている
電気代は、災害の発生や燃料価格の変動、制度の変化、市場価格の変動などの影響に伴って常に変動し続けていることを覚えておこう。
2. 電気代が高い?電気料金の平均は?
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自分の家庭の電気代は高いのかどうか気になる場合もあるだろう。こちらでは、判断の目安として電気料金の平均を紹介しよう。
世帯人数別で見る電気代の平均
総務省(※1)(※2)によると2021年度の電気代の平均は、1人世帯では5,482円、2人世帯では9,183円、3人世帯では10,655円、4人世帯では11,376円と報告されている。
季節別で見る電気代の平均
季節別の電気代の平均は、春(4~6月)は7,979円、夏(7~9月)は7,897円、秋(10~12月)は8,025円、冬(1~3月)は12,301円である。寒い季節の方が電気代が高い傾向だ。
地域別で見る電気代の平均
電気代は、地域別によっても差が見られる。電気代の平均は、北陸で10,587円、北海道で9,503円、東北で9,420円、関東で7,794円、近畿で8,300円、九州で8,772円などだ。冬季に寒さの厳しい地域が高くなっている傾向がある。
3. 電気代が高い原因を調べる方法
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電気代が高い原因を調べる方法や調査の仕方を紹介しよう。
メーターが故障している
メーターが故障している場合、電気代が高くなることもある。メーターの故障の有無を確認するためには、ブレーカーを落としてみると簡単に判断できる。ブレーカーを落としているにもかかわらずメーターが動き続ける場合は、故障の可能性があるため電気の契約会社に問い合わせるとよいだろう。
盗電されている
電気代が高い原因のひとつに、気付かぬ場所で盗電されている可能性もある。屋外にあるコンセントが使用されていないか、確認してみよう。
漏電している
漏電している場合も、電気が電気機器以外の場所に流れてしまうため、電気代が高くなることもある。漏電の有無を確認するためには、一度全てのブレーカーを落としてから、1回路ずつブレーカーを入れると確認できる。ブレーカーを入れたにもかかわらず、すぐに切れてしまう場合は漏電の可能性が高いため、できるだけ早めに電気の契約会社に相談することが大切だ。
電気の使用量が増えている
電気代が高い原因のひとつには、電気の使用量が増えていることもある。在宅勤務などの機会が増加することで家電を使用する機会が増えたり、オール電化に変更したりした場合は電気代も増加するため、確認してみよう。
電気料金が値上がりしている
電気代は、日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格上昇、燃料調整費額の値上がりなどの影響を受けやすい。これらの価格の上昇によって、電気使用量に変化がなくても電気代自体が上昇することも電気代が高くなる原因になる。
4. 高い電気代を安くする節約方法

最後に高い電気代を安くする節約方法について解説しよう。
使っていない電気を切る
生活に欠かせない家電であっても、使っていない場合は電源をこまめに切ることが節約につながる。
家電の使い方を工夫する
電気代を少しでも安くするためには、家電の使い方を工夫することも大切だ。たとえば、洗濯機は詰め込み過ぎると余計な電力を消費する原因になるため、規定量の8割を目安の量にするとよいだろう。また、パソコンを90分以内に再度使用する予定があるならば、スリープ状態を維持する方が節約につながる。
契約アンペア数を下げる
契約アンペア数を下げると基本料金を下げられる。しかし、アンペア数が低くなることで一度に使用できる電力も限られるため、ライフスタイルに合せて判断することが大切だ。
電力会社を変更する
2016年4月から電力自由化が開始されたことで、さまざまな会社が参入し、提供サービスの種類も多岐にわたる。そのため、電力会社を変更することで電気代が節約できる場合もある。
省エネ性の高い家電に買い替える
10年以上前の家電は現在販売されているものよりも消費電力が多いと考えてよいだろう。そのため、高い電気代を抑えたい場合は、省エネ性の高い家電に買い替えるとよい。
結論
今回は、電気代の算出方法をはじめ、電気料金の平均、電気代が高い原因を調べる方法、電気代を安くする節約方法などについて詳しく解説した。ぜひ、当記事を参考に高い電気代を抑える方法を実践して節約してほしい。
(参考文献)
(※1)総務省 家計調査 家計収支編 第3-1表 世帯人員別1世帯当たり1か月間の収入と支出
(※2)総務省 家計調査 家計収支編 第1表 1世帯当たり1か月間の収入と支出