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USBメモリ

USBメモリの寿命は何年?データはどうなる?長く使うコツも解説!

投稿者:ライター 松岡由佳里 (まつおかゆかり)

鉛筆アイコン 2022年12月 9日

USBメモリはビジネスはもちろん、家庭用ゲーム機などにも広く使われている。大容量化とともに低価格化が進み、さらに使いやすくなってきた。もはやビジネスでの必需品といっても過言ではないだろう。そのようなUSBだが、寿命があることを知っている方は少ないのではないだろうか。ここでは、USBメモリの寿命について紹介しよう。寿命を延ばすポイントもぜひ参考にしてもらいたい。

  

1. USBメモリには寿命がある

USBメモリ
USBメモリには記憶方式によって3種類あり、それぞれ寿命が違ってくる。USBメモリを購入するときには、動作保証年数を確認することが必要だ。

記憶方式別・寿命の目安

【SLC:約10万回】
SLCは「シングルレベルセル」の略だ。SLCの特徴は、データをコピーするとき、1回だけでデータが消去・書き込みがされることだ。つまり、データをメモリするための素子の頻度が少ないため、寿命は約10万回と非常に長くなる。SLCは産業機器向けのUSBメモリなので非常に高価であり、一般に使われることは少ない。

【MLD:約1万回】
MLCは「マルチレベルセル」の略だ。MLCの特徴は、ひとつの記憶素子に多くのデータが記憶できるというメリットがあることだ。しかし、記憶データ量を管理するための素子の寿命が短いため、SLCよりも寿命が短くなる。具体的にはSLCの10分の1程度の寿命になるが、そのぶん安価で購入できる。一般的なビジネス使用には十分耐えられるUSBメモリだ。

【TLC:約500~1,000回】
TLCは「トリプルレベルセル」の略だ。TLCの特徴は、最も安価だが寿命が短いということだ。USBメモリよりも、SSD(ソリッド・ステート・ドライブ)に採用されることが多い記憶方式だ。寿命が短いため、ビジネス用よりも、メール保存などのシンプルな用途に向いている。

動作保証年数や寿命診断からチェックする方法もある

USBメモリに寿命があることは分かったが、あとどれくらい寿命があるのか知りたいという方も多いだろう。USBメモリの寿命をチェックするためには、2種類の方法が考えられる。

【USBメモリ寿命診断サービス】
USBメモリとは別に寿命診断チケットを購入する方法だ。メーカーにあとどれくらい使えるのかチェックしてもらえる。USBメモリの寿命を正確に把握することで、交換メンテナンスの計画がしやすくなる。

【USBメモリ寿命診断ソフト】
寿命診断チケット付きのUSBメモリを購入しなくても、USBメモリ診断ソフトを使うことで寿命を知ることができる。代表的なフリーソフトがCheck Flashだ。興味のある方は、試してみてはいかがだろう。

2. USBメモリの寿命がきたらどうなる?

驚く
USBメモリの寿命が近づいたとき、どのような症状があらわれるのだろう。

寿命を迎えたUSBメモリに見られる症状

【ファイルの破損・消失】
USBメモリが寿命を迎えたとき、まず症状としてあらわれるのがデータの破損だ。
データ破損した場合に起こる主な症状は以下の通り。
  • 文字化けしている
  • レイアウトが崩れている
  • 表データが消えている
  • 画像データが読み込めていない
  • 音声データの再生が途中で止まる
USBメモリのデータが一部破損していても、そのほかの正常なデータが残っていれば、救出することは可能だ。その場合、保存データを別の記録媒体でバックアップを取っておこう。慌てず最善の方法で、データの保存を試みてほしい。

【読み込み・書き込み不可】
データの読み込みや書き込みができなくなるのも、USBメモリの寿命が近くなると見られる症状のひとつだ。
データを書き込んでも保存されない。保存データの読み込みができない。保存していたデータが消えるなどの症状が出る。

【データへのアクセス不可】
USBメモリの寿命が尽きると、アクセスが完全にできなくなる。この場合、保存したデータを取り出すことはほとんど不可能だ。

3. USBメモリの寿命を縮めてしまう使い方とは?

USBメモリ
USBメモリは使い方によって、寿命を縮めてしまうことがある。

USBメモリの寿命が縮む使い方

【頻繁に読み書きする】
USBメモリは頻繁にデータを書き換えるとそのぶん書き換え可能回数が減ってしまうため、早く寿命がきてしまう。USBメモリに保存するデータは、ある程度の完成度にしてから保存しよう。

【ホコリがたまったまま使用する】
ホコリが付いたままのUSBメモリを通電すると、正しく電流が流れなくなりデータが破損する可能性がある。その結果、寿命を短くしてしまう。接続端子のキャップなどの締め忘れに注意しよう。

【長期間使わずに放置するのもNG】
何もしていなくてもデータが消えてしまうことがある。電池の自然放電のような形で、データが徐々に失われてしまうのだ。大切なデータを長期間USBメモリに保管するのは危険だ。

4. USBメモリの寿命を延ばすためのポイント

USBメモリを使う
USBメモリの寿命を延ばすためには、どのようなポイントを押さえておけばいいだろうか。

USBメモリの使い方で気をつけたいポイント

【空き容量を確保しておく】
USBの寿命を延ばすためには、メモリの最大容量の半分以下で使うことを心がけたい。USBメモリは、書き換え可能回数に制限がある。しかし、メモリの使用容量を抑えることで書き換えによる劣化を抑え、寿命を延ばすことができる。

【正しい方法で抜き差しする】
USBメモリを抜き差しするときには、正しい方法が大切だ。とくにUSBメモリを抜く場合「ハードウェアの安全な取り外しアイコン」をクリックすることを忘れないようにしよう。無理に取り外してしまうとデータ破損の危険性がある。

【書き込み回数を減らす工夫をする】
USBメモリは、書き込みの回数が多ければ多いほど、寿命が近くなる。書類を作成するときなどは、ほぼ完成形で最後にUSBメモリに保存するように心がけよう。

【長期間使わないときでも年1回は通電する】
USBメモリに保存されたデータは、自然と劣化して消失してしまうことが多い。長期間使わない場合には、1年に1回は通電しておくことが大切だ。

データを長期保存したいときはSSDやHDDがおすすめ

USBメモリのデータ保存能力は、やや不安なことが多い。そこで、大切な書類や画像などを長期保存する場合には、SSDやHDDに保存することをおすすめする。とくにバックアップには外付けHDDがおすすめだ。USBメモリのように長期間保存していてもデータの消失が起きにくく、衝撃性にも強いため信頼度が高い。

結論

USBメモリには記憶方式別に寿命の目安がある。寿命が来るとファイルの破損や消失、データへのアクセスができなくなってしまう。寿命を延ばす使い方としては、書き込み回数をできるだけ減らし、空き容量を確保しておくことが大切だ。USBメモリの寿命が突然尽きるということは、ほとんどない。さまざまな兆候が「エラー」という形で寿命が近いことを知らせている。その兆候を見逃さず早めにバックアップを取っておこう。
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  • 更新日:

    2022年12月 9日

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