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お正月飾り

お正月飾りはいつまで飾る?関東と関西では片付ける時期が違う?

投稿者:ライター 麻生実希 (あそうみき)

鉛筆アイコン 2023年1月 3日

門松やしめ縄など、日本のお正月を彩るお正月飾り。お正月飾りのある風景は和の趣があり、お正月気分をより高めてくれる。今回は、お正月飾りはいつ飾り始め、いつまで飾るのかについて解説し、各正月飾りがもつ意味と正しい処分方法についてもお伝えしていこう。

  

1. お正月飾りとは?

お正月飾り
お正月飾りと聞いて思い浮かべるものは人それぞれだろう。地域や家庭によって馴染みがある飾りは異なるかもしれないが、どれもお正月に飾るのには意味がある。お正月飾りはいつまで出しておくのかを紹介する前に、まずは4つの主なお正月飾りの意味について理解していこう。

門松の意味

玄関やデパートなどの店舗の前に飾られる門松。竹の緑色に色とりどりの花が添えられ、華やかな印象を抱く方も多いだろう。門松をはじめ、お正月飾りには歳神様を迎えるために用意する意味がある。歳神様は家に幸せをもたらしてくれると考えられており、木の先や枝にやって来るとされている。門松を飾ることは、歳神様を迎えやすくする意味があるのだ。
飾る場所は門の前や玄関のドアの前がふさわしい。一般的な門松は対であり、雄松と雌松がある。向かって左側に雄松、右側に雌松がくるように配置しよう。

しめ縄の意味

しめ縄自体はお正月飾りとしてだけではなく、年中目にする機会がある。神社にある大きなしめ縄や、祭りの開催時期に町内に張り巡らされるものも、しめ縄である。正月飾りのしめ縄には飾りが施されており、しめ飾りと呼ぶのが正式だ。しめ飾りには「紙垂(しで)」と呼ばれる紙や、穢れのない潔白を表す「裏白」という葉など、縁起のよい飾りがつく。
しめ縄自体は、私たちが生きる現世と神域との境界となる結界の意味をもつ。お正月のしめ飾りは、清く穢れのない域に歳神様に安心して降り立っていただき、なおかつ飾りを施して縁起のよい新年を迎えるための意味をもつのである。

鏡餅の意味

鏡餅にもまた歳神様が関係する。鏡餅は歳神様へのお供え物となり、また門松のように歳神様が宿る場所でもある。
鏡開きの日に飾っていた餅を食べるのは、お正月のあとの鏡餅には歳神様が降り立った神聖な食べ物という考えがあるからだ。お正月飾りに含まれる鏡餅をいつまで出しておき、いつ食べるのかについては後ほど解説しよう。

破魔矢の意味

ここまでで紹介したお正月飾りは歳神様の宿る場所という意味合いが強いものだったが、破魔矢は主に厄除けや縁起物の意味が強い。
破魔矢は字のごとく、魔となる災いを破るための矢だ。災いを打ち抜くことで幸福を射止めるという意味もある。破魔矢はお正月飾りとしてだけではなく、初正月を迎える男児が誕生した家に贈るケースや、新築の上棟式で授けられるケースもある。ほかのお正月飾りと違い、いつまで飾るのかについては解釈がさまざまある。

2. お正月飾りはいつからいつまで飾る?

鏡餅
お正月飾りはいつ飾りつけ、いつまで続けるのか。とくに飾りを下げる時期は飾りの種類によって差がある。詳しくお伝えしていこう。

お正月飾りを飾る時期

お正月飾りは12月13日以降に飾るのがよい。この日は「正月こと始め」「すす払いの日」「松迎え」など、いくつかの呼び方があるが、お正月の支度や大掃除の開始日だと古くから認識されている。なお、12月8日を正月こと始めとする地域もあるので、住んでいる地域の慣習を参考にしよう。
現在はクリスマスが済んでからお正月飾りを飾るケースも多いが、飾るのにふさわしくない日がある。12月29日は「苦が二重」と解釈され、お正月飾りを設けるのはタブーとされる。12月31日も「一夜飾り」となり、歳神様への礼節を欠くため避ける傾向にある。12月30日も旧暦の大みそかになるため、12月28日までには飾り終えるように努めよう。

お正月飾りを片付ける時期

お正月飾りをいつまでに片付けるのか、その時期は飾りごとに異なる。1つずつ確認していこう。

【門松を片付ける時期】
門松は「松の内」が過ぎたら片付けよう。松の内は歳神様が宿っているとされる期間を指し、松の内をお正月期間とする。松の内は地域によって期間が異なる。関東地方や北海道、仙台などの東北地方、福岡などの九州地方、岡山などの中国地方では1月1日~1月7日、大阪などの関西地方では1月1日~1月15日となる場合が多い。沖縄においては旧暦1月14日にあたる日にお正月飾りを下げるなど、いつまで飾るのかについては地域差があると認識しておこう。

【しめ飾りを片付ける時期】
しめ飾りを下げる時期は門松と同じく松の内明けまでだ。前述したように、松の内は地域によって異なる。関東と関西などの大まかな地方にわけていても、住む都道府県、エリアによってさらに細かい差がある。住む土地の慣習に従って片付けるとよいだろう。

【鏡餅を片付ける時期】
鏡餅を下げるのは松の内明けではない。通常、鏡餅を下げるタイミングは鏡開きだ。ただし、鏡開きの日は松の内の期間によって決まる。松の内を1月7日までとする関東などの地域では、鏡開きは1月11日までとなる。一方で、松の内が1月15日までの関西を中心とする地域は、同日や1月20日を鏡開きとする場合が多い。京都では1月4日に鏡開きを行うなど、お正月飾りのうち、鏡餅をいつまで飾るのかに関して、やはり地域差があることがわかる。

【破魔矢を片付ける時期】
破魔矢を片付ける時期は解釈によってさまざまだ。門松やしめ飾りと同様に松の内が過ぎて片付ける説もあれば、年中飾っておいてもよいとする説もある。破魔矢をお正月飾りとしてではなく、厄除けや魔除けとしての意味合いを重んじる場合は1年中飾っておいても問題はないだろう。

3. お正月飾りの正しい処分方法

どんど焼き
お正月飾りをいつまで飾ればよいのかがわかったところで、処分の方法も紹介していこう。

どんど焼きに持っていく

どんど焼きの呼び方はさまざまだが、全国的に広く行われている火祭りのことだ。神社や寺をはじめ、自治体でも行っている場合がある。お正月の飾りをお焚きあげするだけではなく、餅を焼いたり書き初めを燃やしたりなど、地域によって特色がある。
また神社の場合、お正月飾りを含め、古いお守りなどはどんど焼き当日でなくても預かってもらえる場合もある。お正月飾りをいつまでに持ち込めば次のどんど焼きに間に合うのかを確認して持ち込もう。

自宅でお清めして捨てる

お正月飾りは、自宅でお清めをして捨ててもよい。お正月飾りを酒や塩で清めて半紙などに包む。半紙がなければ新聞紙で代用してもよい。あとは指定のゴミ出し日に出すだけだ。自宅の場合、お正月飾りを処分する日にはいつまでという明確な決まりはないが、丁寧に扱うことを心がけよう。

結論

お正月飾りを出すタイミングや、いつまでに片付ける必要があるのかは、お正月飾りの種類によっても異なる。地域差も大きいため、住んでいる地域の慣習に従い、年長の方に聞いてみるなど、注意して片付けよう。お正月飾りには神様が宿るという説もある。縁起のよい年を過ごすためにも、処分も含め丁寧に扱いたいものだ。
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  • 更新日:

    2023年1月 3日

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