目次
1. 駐車が苦手だと感じる理由とは?

日本では、駐車スペースから出るときに楽なバック駐車が主流だ。都市部になればなるほど駐車スペースは狭く、縦列駐車しなくてはならないこともあり、コツが必要だ。この2つの駐車の苦手意識の原因はどこなのかを解説しよう。
バック駐車が苦手だと感じる理由
バック駐車への苦手意識の大半を占めるのが、ぶつけそうで怖いという気持ちだ。具体的には、ハンドル操作、車体の動き、車幅、この3つが分からないことが挙げられる。前進するときとはハンドル操作が異なり、左右に切り返しているとタイヤの位置が分からなくなるため、運転に慣れている人でも混乱してしまうことがある。バックミラーに映る景色の映り方の違いも、車幅を混乱させてしまう原因の一つだ。
縦列駐車が苦手だと感じる理由
縦列駐車では車を前後と横ギリギリの距離に車を寄せるため、バックしながらのハンドル操作が重要になり、より難易度が高い。バックする際のハンドル操作や車の動きがつかめていないと、難しく感じてしまうだろう。とくに縦列駐車は狭い場所で行うことが多く、ほかの車を待たせる可能性が高いため、緊張してしまうことも理由の一つに挙げられる。
2. 車の正しい駐車方法

車を正しく入れる方法やコツが分かれば、苦手意識も解消される。車の正しい駐車方法を確認しよう。
バック駐車のやり方
駐車の基本となるバック駐車のやり方からみていこう。今回は、自分の車の左側のスペースに駐車することを想定して解説する。
【車を駐車スペースに寄せる】
自分の停めたいスペースを決めたら、できるだけ駐車スペースに車を寄せる。駐車スペースに対し垂直になるように寄せるのがよい。車側面と駐車スペースの前端の隙間は50~80cmくらいがベストだ。バック駐車の最初の位置が毎回同じになるよう、感覚で覚えよう。
【サイドミラーを見ながらコーナーに合わせる】
駐車スペースの真ん中あたりまで来たら、ハンドルを駐車スペースとは反対へいっぱい切って前進する。左サイドミラーに見えてくる左隣の車か、駐車スペースと車の間に少し隙間が見えるまで進んだら停止しよう。ここまできたらハンドルをまっすぐに戻す。
【ハンドルを逆に切ってバックする】
後方の安全を確認したら、ハンドルをまっすぐにしたまま駐車スペースへ向けてバックしよう。サイドミラーから見える隙間を保ったまま、左隣の車の右前角か駐車スペースの白線が左後輪まできたら一度止まり、今度は逆に全部ハンドルを切ってゆっくり下がる。コンパスの支点がそこにあると思うのがコツだ。後輪が支点から離れ始めたら右後ろに注意!あとは平行になるように意識して車体を直すだけだ。きちんと支点が合っていれば修正も少なくなる。
縦列駐車のやり方
バック駐車の応用編ともいえる縦列駐車のやり方をみていく。自分の車の1.5~1.7倍が駐車に必要なスペースの目安となるので、十分な駐車スペースがあるか確認してから始めるのがコツだ。ここでも自分の車の左側のスペースに停めることを想定して解説する。
【前の車と平行に並べる】
前の車と自分の車のお尻が同じ位置になるよう、平行に並べる。このとき横の車との車間距離は80cmが目安だ。お尻の位置が分かりにくい場合は、似たタイプの車種であればサイドミラーの位置を目安にすると揃いやすい。
【ハンドルを左に切ったままバックする】
スタート位置に止まったら、ハンドルを思いきり左に切ってバックする。右サイドミラーに自分の入れたい駐車スペースの後ろに停まる車が映るので、その左角と自分の車の右側面が重なりあうところでいったん停止しよう。
【ハンドルを右に切ってバックする】
今度はハンドルを右いっぱいに切ったら、車の左前角が前の車のお尻と当たらないのを見届けて、次は後ろが当たらないか確認しながら下がろう。あとは自分の車がまっすぐになったら止まり、必要であれば前後の車間距離を調整する。
3. 駐車を失敗しないためのコツ

この方法でもうまく駐車できるか心配だという人は、4つのコツを意識して操作するようにしよう。
狭いスペースに駐車しない
車の駐車や操作に慣れるまでは、なるべく狭いスペースへの駐車を避けるのがコツだ。駐車のハードルが上がることに加えて、緊張感が高まりミスが多くなってしまう。できるだけバックしやすい、ある程度の広さがある駐車スペースをみつけよう。余裕をもって車を操作できるだろう。
何度も切り返さない
何度も切り返すと、タイヤの向きや自分の車の位置の間隔がわからなくなってしまう。なるべく切り返しの回数は少なくするのがコツだ。
左右の間隔を意識する
左右の間隔が意識できていないと、片側に寄り過ぎてドアや車をぶつけてしまう原因となる。ロック板がある有料駐車場では、ロックがうまくかからなくなることもあるので、車の車幅とともに左右の間隔をしっかり意識しながら操作しよう。
ハンドルの位置を覚えておく
ハンドルを左右いっぱいまで切るので、ハンドルの位置に伴ってタイヤの向きが分からなくなってしまうことがある。
わからなくなった場合はその時点で停止して、どちらでもハンドルを好きな方にいっぱい切ったあと2回転戻すとタイヤはまっすぐになるので、少し前進するなどして確認しよう。
結論
車の駐車は、コツさえ覚えられればどんな車に乗っても応用できる。JAFが出している車庫入れの動画やミニカーなどを使って、コツをつかむのもおすすめだ。何度も練習して苦手意識を取り除こう。切り返しが少なくスムーズに駐車できるだけでかっこよく見えるので、試してみてほしい。