乾燥剤の便利な活用法とは？捨てずに再利用する方法や注意点を解説

1. 乾燥剤は再利用できる？

ひとくちに乾燥剤といっても、実は複数の種類がある。ここでは乾燥剤の種類と、便利に再利用できるものを紹介しよう。

シリカゲルは再利用が可能

食品に使われる乾燥剤には、「シリカゲル」「石灰乾燥剤」などの種類がある。この中で再利用できるのはシリカゲルのみだ。シリカゲルは二酸化ケイ素でできていて、お菓子やサプリメントなどの包装内で空気中の水分を吸収して乾燥させている。水分を吸収したシリカゲルは、加熱して水分を蒸発させることで再活用できる。一方、石灰乾燥剤はひとたび水分を吸収すると「消石灰」に変化するため、再活用はできない。

2. 乾燥剤を再利用する方法

乾燥剤のシリカゲルを再利用する便利な方法は主に2つある。以下の方法から、やりやすいほうを選んでチャレンジしてみてほしい。

天日干しする

シリカゲルを天日干しすることで、吸収した水分を飛ばせて再利用できるようになる。天気がよい日に、シリカゲルを外で天日干しして乾燥させよう。時間はかかるが、安全で手間が少なく便利な方法だ。ただし風が強い日は飛ばされる可能性があるうえ、湿気が多い時期にも向かない。

フライパンや電子レンジで加熱する

シリカゲルは、フライパンや電子レンジで加熱して水分を飛ばすことができる。シリカゲルを袋から出してフライパンで直接炒るか、耐熱容器に入れて電子レンジの解凍モードで温めよう。加熱しすぎるとこげてしまうので、フライパンの場合は弱火で、電子レンジの場合は数分ずつ様子を見ながら行いたい。

3. 乾燥剤の便利な活用法

ここからは、乾燥剤の便利な活用法を5つ紹介する。乾燥剤はアイデア次第で多様な使い方ができるので、以下から便利な使い方を見つけて取り入れてみよう。

乾燥剤の再利用アイデア

【靴や衣類の保管に使う】

靴や衣類には湿気がたまりやすく、放っておくとカビが生えることもある。そこで靴や衣類の湿気対策に乾燥剤を活用してみよう。脱いだあとの靴や、引き出しやクローゼットで保管している衣類に乾燥剤を入れ、除湿に役立ててほしい。

【スーツケースの中に入れておく】

スーツケースには脱いだ衣類を入れるうえ、密閉状態になるためニオイがこもりやすい。そんなスーツケースには乾燥剤を入れるのがおすすめだ。乾燥剤にはニオイを吸収する作用があり、スーツケースの悪臭を抑えることができる。

【ヘッドフォンの悪臭を防ぐ】

ヘッドフォンは耳の中に直接入れるため、雑菌が増えてニオイがつくことがある。乾燥剤はヘッドフォンのニオイ対策にも活用できる。ヘッドフォンを保管する際は一緒に乾燥剤を入れ、悪臭を防ごう。

【フロントガラスの曇り止めに使う】

乾燥剤はフロントガラスの曇り止めにも役立つ。乾燥剤をダッシュボードに置くと湿気を吸収するので、フロントガラスが曇るのを防げる。車内に湿気がこもりやすい雨の日などにはとくに便利だろう。

【ドライフラワー作りに利用する】

花が好きな人は、乾燥剤をドライフラワー作りに活用するのもよい。花と乾燥剤を新聞紙などで一緒に包み、置いておくだけで便利に使える。乾燥剤が花の水分を効率的に吸収し、短期間でドライフラワーが完成するのがメリットだ。

4. 乾燥剤を活用する際の注意点

紹介してきたように乾燥剤は便利だが、活用する際には注意したいポイントがある。以下で挙げる注意点を押さえ、安全に活用してほしい。

誤飲しないようにする

乾燥剤は小さいので、子どもやペットが誤飲しないよう注意が必要だ。普段から手の届かないところに置き、乾燥剤の中身を取り出した際はこぼさないように気をつけよう。シリカゲルの場合、子どもやペットが誤飲すると口の中が腫れたり赤くなったりすることがある。

ゴミの出し方に注意する

乾燥剤は基本的に可燃ゴミとして捨てられる自治体が多い。しかし地域によっては不燃ゴミとして扱うところもある。そのため乾燥剤を捨てる際は、ゴミの出し方に注意しよう。とくに石灰乾燥剤の場合は水に触れると発熱する性質があるので、生ゴミなどと一緒にするのは危険だ。

結論

乾燥剤のシリカゲルは天日干しや加熱などの方法で再利用できる。衣類の除湿、スーツケースやヘッドフォンの防臭、フロントガラスの曇り止めなどに幅広く活用できて便利なので、食品に入っていた乾燥剤は捨てずに再利用するとよい。