2023年1月16日目次
1. コーヒーの香りがもたらす効果とは？
コーヒーの香りには、どのような効果が期待できるのだろう。
コーヒーの3つの香り
コーヒーには、飲むまでの工程で3つの香りがあるといわれている。
ひとつめは、コーヒー豆を挽いたときに出る香り「フレグランス」だ。コーヒー豆を挽いたときに最も強い香りが出るという。
ふたつめは挽いたコーヒー豆にお湯を注いでいるときに出る香り「アロマ」だ。
そして最後は、口の中に含む瞬間に広がる「フレーバー」だ。
コーヒーの香りが持つ2つの効果
【リラックス効果】
コーヒーの香りをかいだとき、何となくホッとするという方も多いだろう。コーヒーの香りには、リラックスする効果があるといわれている。脳がリラックスしているときには、α波という脳波があらわれることが知られている。コーヒーの香りをかぐことによって、脳からα波が発せられるという実験結果もあるそうだ。
【集中力を高める効果】
コーヒーの香りには、集中力を高める効果もあるといわれている。コーヒーの香りに刺激されて脳が活性化し、情報処理速度が上がったという実験結果もあるそうだ。
コーヒーにはカフェインも含まれているため、飲むことで覚醒効果も期待できる。
2. 豆の産地によるコーヒーの香りの違い
同じ種類のコーヒー豆でも、香りには微妙な違いがある。香りは、鼻から入って直接大脳に届くため、人の感情や精神とも深い関係があるといえる。
豆の種類で香りや効果が異なる
【リラックス効果のあるコーヒーの香り】
・ブルーマウンテンコーヒー
「美しく輝く神秘の山」という意味を持つコーヒー豆だ。カリブ海のジャマイカ、標高が800～1200ｍという限られた場所で栽培されたコーヒー豆に付く称号だ。香り高く、苦味・甘味・酸味ともにバランスの取れた、コーヒーの王様といっていいだろう。
・グァテマラコーヒー
中央アメリカの北部に位置するグァテマラで栽培されているコーヒーだ。さまざまなコーヒーが栽培されているが、国の名前が付けられたグァテマラコーヒーは、酸味と苦味のバランスがよく、甘い香りが特徴だ。
【頭の回転をよくする効果のあるコーヒーの香り】
・マンデリン
産地は、インドネシアにあるスマトラ島だ。深いコクが特徴のコーヒーで、カフェオレなどにも向いている。
・ブラジルサントス
ブラジル産のコーヒー豆で、サントス港から出荷されたものをブラジルサントスと呼んでいる。クセのない味わいで、コーヒーらしい風味を楽しむことができる。
焙煎することで起こる3つの反応
コーヒーのよい香りは、焙煎することで起こる化学反応が深く関係している。
【メイラード反応】
糖とアミノ酸に熱が加わることで褐色色素が作られる反応のことをメイラード反応という。パンをトーストすると、こんがりとした焼き目が付くのがメイラード反応の代表例である。コーヒーの生豆にも糖とアミノ酸が含まれているので、焙煎の熱によってメイラード反応が起こり、香ばしい香りが生まれる。
【カラメル化反応】
プリンのカラメルは、砂糖に熱を加えて作る。同じように、糖に熱が加わるとカラメル色素が生まれる。メイラード反応は糖とアミノ酸に反応して起こるが、カラメル反応は、糖だけに反応する。甘味、苦味、香気成分が生まれる。
【ストレッカー分解反応】
メイラード反応の副反応で、コーヒー豆の香気成分を生み出す。
焙煎方法による香りの感じ方の違い
コーヒーの香りは焙煎方法によっても変化する。コーヒー豆の焙煎は大きく分けて「浅煎り」「深煎り」「中煎り」の3つがある。
浅煎りは、短時間で焙煎されたコーヒーだ。苦味が少なく、スッキリとした飲み心地。フルーティーな香りが特徴だ。
深煎りは、じっくりと時間をかけて焙煎したコーヒーだ。深い苦みと香ばしい香りが特徴だ。
中煎りは、浅煎りと深煎りのちょうど中間で、バランスがいいのが特徴だ。市販のコーヒー豆やコーヒーショップのレギュラーコーヒーは、ほとんど中煎りコーヒー豆を使用している。
3. コーヒー豆の選び方も変わってくるのでは？
コーヒー豆の味や香りは、産地だけでなく焙煎方法によっても変化する。何となくコーヒー豆を選んでいた方も、コーヒー豆の奥深さに触れると選び方も変わってくるだろう。いろいろなコーヒー豆を試してみて、自分好みのコーヒー豆を探してみてはいかがだろうか。
結論
コーヒーの香りには、リラックスや集中力を高める効果が期待できる。コーヒーの種類によってその効果は違ってくるので、目的に合わせたコーヒー選びが大切だ。コーヒー豆の香りや味は、産地に加え焙煎方法によっても変わる。コーヒーの奥深い世界を散策するのも人生の楽しみのひとつではないだろうか。
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