目次
1. 節分とは?なぜ豆まきをするの?

節分に年の数だけ豆を食べるといいといわれている。なぜ節分に豆まきをし、豆を食べるのだろう。
節分の意味
そもそも節分とは「季節の分かれ目」を示す言葉だ。日本には春夏秋冬があるので、4つの節分があることになる。しかし、時代が進むにつれて夏・秋・冬の節分は廃れ、春の節分だけが残って現代に至る。
もともと立春が新年のスタートという考えがあったため、立春の前日の節分は非常に重要視されてきた背景もある。
節分に豆まきをする理由
節分に豆まきをするのはなぜだろう。それは豆まきの目的が鬼を退治することにあるからだ。豆まきの風習は中国伝来のもので、「豆」は「魔目」や「魔滅」につながる。豆で魔物の目をつぶして追い払う、滅ぼす意味がある。
魔は鬼のことで、鬼の語源は「隠(おん・おぬ)」だ。隠れて目に見えないものは誰でも恐ろしい。鬼とは、災害や飢饉、疫病など目に見えない禍を示す。
節分という新しい年のスタートに、豆をまいて鬼を追い払う。そして無病息災を祝うため、年齢プラス1個の数を食べるのがしきたりだ。
2. 節分に食べる豆の数は何個?

節分は、年齢プラス1個の豆の数を食べるしきたりだ。しかし、年の数え方には数え年と満年齢がある。どちらを基準に豆の数を決めたらいいのだろう。
節分に豆を食べる理由
そもそもなぜ、節分に豆を食べるのだろう。昔から主食であった穀物には、生命力と魔除けの力が宿っていると信じられてきた。節分に使われる豆は、熱を加えた「炒り豆」でなければならない。なぜなら「炒る」は「射る」に通じるからだ。鬼を射て無病息災を祈願する。節分に使われる炒った豆は「福豆」とも呼ばれる。
数え年や満年齢より1個多く食べる
豆まきをしたあとに年齢分の豆の数を食べる習慣がある。満年齢の豆の数とするか、数え年齢の豆の数とするか迷うところだ。
満年齢とは、生まれた日を0歳として、誕生日ごとに1歳増える数え方だ。一方、数え年とは、生まれた日を1歳として、1月1日を迎えるごとに1歳増える数え方だ。2018年12月31日に生まれた人は、翌日には2歳になる計算になる。
節分で食べる豆の数はどちらを基準にしてもかまわない。大切なのは「来年も健康で幸せに暮らせますように」との願いを込めて、「年齢よりも1個多く食べる」ことだ。実際には、満年齢に加えて1個という家庭が多いようだ。
3. 節分の豆まきのやり方

毎年各家庭でも行われる節分の豆まき。各家庭の事情もあるだろうが、正確な豆まきのやり方も知っておくといいだろう。
使う豆の種類
節分で使う豆の種類は、「炒り大豆」を使うのが一般的だ。しかし、地方によっては、落花生をまくところもある。主に北海道、東北地方、鹿児島県、宮崎県などだ。
節分の時期は、北国はまだまだ雪が降り積もっている。落花生であれば、炒り大豆に比べて雪の中でも探しやすい。落花生なら拾って殻をむけば食べられるので、食べ物を粗末にすることもない。
鹿児島県や宮崎県では、落花生栽培が盛んであったことから、節分に落花生をまくようになったのだという。
豆をまく時間は夜
節分なら豆をまく時間はいつでもいいのだろうか。イベントなどでは昼間から豆をまいている。しかし鬼は、暗くなってから出現するとされており、豆まきは夜に行うのが正統派の豆まきといえる。
豆をまく人
豆をまく人は、一家の長、あるいは年男、年女、厄年となる人がふさわしいといわれている。年男・年女は、その年の干支に生まれているところから縁起がよく、邪気を強力に払いのける力があるとされている。厄年の人は、厄払いの意味を込めて豆をまく人になることが多い。
豆のまき方
家中の窓や玄関を開けておく。そして、家の奥の方から「鬼は外」「福は内」と声を上げながら玄関に向かって豆まきをする。鬼を追い払ったら、すぐに窓を閉めて再び鬼が入ってこられないようにする。
結論
節分に行う豆まきは、鬼に象徴される邪気を追い払う儀式だ。無病息災を祈って年齢プラス1個の豆の数を食べる習慣がある。炒った大豆のほか、地域によっては落花生をまくところもある。豆まきは鬼が出没しそうな夜に、年男、年女、厄年の人、一家の長が行う。一年の健康と安全を祈って、心を込めて豆をまこう。