目次
1. エレベーターの基本的なビジネスマナー

まずは、エレベーターのビジネスマナーの基本的なものから確認しよう。
降りる人を優先する
エレベーターの扉が開いたら、降りる人を先に通すのは常識だ。扉の正面に立たず、左右に分かれて出てくる人が降りやすいようにスペースを空けておこう。
会話や飲食をしない
エレベーター内での会話や飲食は、基本的にNGだ。来客者などに失礼なだけでなく、ちょっとした会話から社内の情報が漏洩してしまう恐れもある。エレベーター内では会話や飲食を一旦中断するようにしよう。
上座下座の席次を守る
エレベーターにも上座下座がある。エレベーターを扉の外から見たとき、向かって左奥が最も上座だ。次いで右の奥が2番目の上座となる。下座は操作パネルの前が基本だが、操作パネルが左右にある場合は、外側から見て右にあるパネル前が最も下座となる。
2. エレベーターのシーン別の正しいマナー

続いてエレベーターのシーン別の正しいマナーを見ていこう。
エレベーターを待っているときのマナー
【扉の正面で待たない】
前述した通り、エレベーターが到着したら降りる人が優先される。正面で待っていると降りる人の邪魔になり威圧感も与えてしまうので、扉の正面を避けて待機しよう。
【操作ボタンがある方で待つ】
エレベーター内の操作ボタンの位置が分かっている場合、ボタンがある方のサイドで待つのもマナーのひとつだ。目上の人と一緒のときなどは、先に乗り込んでボタン操作をするのが一般的だからである。ただ、エレベーター内に既にボタン操作してくれる人がいる場合は、目上の人に先に乗ってもらうのが正しいマナーとなるので、間違えないようにしよう。
エレベーターに乗っているときのマナー
【開閉ボタンを連打しない】
どんなに急いでいるときでも、開閉ボタンを連打するのはNGだ。周囲によい印象を与えず、乗り降りする人がドアと接触する危険もある。たとえ無意識でも何回も押さないように気を付けよう。
【スマホを操作しない】
エレベーター内でスマホ操作をする人は多いが、スマホに集中すると乗り降りの邪魔になったり、上司が乗ってきても気づかなかったりといったミスにつながる。乗っている間はスマホは極力操作しないようにしよう。
【ボタン前にいる場合は率先して操作する】
自分が操作ボタン前に立ったら、開閉ボタンの操作のほか、率先して同乗者の行き先階を尋ねて押してあげるのも大切なマナーだ。ほかの人がボタン操作をしてくれているときは、降りるときに会釈をするなどして謝意を表そう。
エレベーターを降りるときのマナー
【目上の人が先に降りる】
エレベーターの降車時は、目上の人が先に降りるのが正しいマナーだ。来客者がいる場合は、来客者、上司、自分の順番が基本である。ただ、混雑していて自分が最初に降りるしかない場合などは、先に降りても問題はない。そのときは「失礼します」など、一声かけるとベストだろう。ビジネス以外では、高齢者や障害のある方、乳幼児連れの方などが優先されるのが一般的だ。
【降りる際は一声かける】
上司や来客者より手前の階で降りるときも、会釈をしたり一声かけたりしてから降りると失礼にならない。無言で降りると悪い印象を与えかねないので気をつけよう。
ボタンを押し間違った場合のマナー
目的階のボタンを押し間違えてしまった場合は、「長押し」や「数回押し」でキャンセルすることができる。もしキャンセル機能の付いていないエレベーターだった場合は、同行者に謝罪し、押し間違えた階まで一度行ってから、再度目的階のボタンを押すのがマナーだ。
結論
エレベーターの正しいマナーをまとめた。細かい部分もあるが、ひととおり覚えておくことで、来客者や上司と居合わせても自信を持って振る舞えるだろう。ただ、混雑時などには無理に正しい行動をしようとせず、自分が先に降りるなど、臨機応変に対応することも必要だ。ちょっとした声がけや会釈など、相手への配慮を忘れないことが大切である。