目次
1. ツバメが巣作りする時期や場所

ツバメの巣作り対策としては、まずいつ巣作りを始めるのかを知っておかなければならない。なぜなら、すでに巣にヒナや卵がいる場合は、鳥獣保護法によって無断で撤去することができないからだ。
ツバメが巣作りする時期
南北に長い日本は、ツバメの巣作りにもタイムラグがある。本州では毎年4~7月くらいに巣作りをし、ヒナを育てるのが一般的だ。温かい地方では3月くらいから巣作りを始めることもある。なかには2回産卵することもあり、1回目は3月下旬~4月上旬、2回目は6月下旬であることが多い。
ツバメが巣作りしやすい場所
ツバメが巣作りしやすい場所は、人間が住む軒先だ。それは、天敵からヒナや卵を守るためだ。そのほかにもマンションやビルなどのちょっとした隙間を利用して巣作りを始める。また、1回巣作りをして上手にヒナを育てられることがわかると、再び同じ場所に戻って巣作りを始めることがある。そのため巣をそのまま残しておくと、再びその巣に戻って子育てを始めるツバメも多い。
2. ツバメに巣作りされることで起こる問題

ツバメの巣作りは、季節を知らせる風物詩として大事にしている方も多いだろう。しかし、一方で巣作りされることで起こる問題も多い。
糞や泥で汚れる
ツバメの巣作りで一番の問題は、糞やドロで地面や壁が汚れることだ。子育てをしている間はヒナはもちろん、親鳥も巣の近くで糞をするため、巣の下は糞だらけになることは必至だ。そうなると、毎日の掃除も欠かせなくなってしまう。さらに、巣の下を歩くとき、タイミングが悪ければ、ヒナの糞が頭の上に落ちてくるかもしれない。
カラスや害虫が寄ってくる
ツバメの卵やヒナを狙って、カラスやヘビもやってくるかもしれない。とくにヘビは見るだけでも不快であり、毒を持っているヘビとなると安易に手を出すこともできない。さらに、ダニなどの害虫の発生源となることもある。
3. ツバメに巣作りさせないための対策

見ているだけならかわいらしいツバメのヒナだが、実際問題として「巣を作ってもらいたくない」というケースもあるだろう。巣作りさせないための対策を紹介しよう。
障害物を設置する
巣を作らせないための対策として、いつも巣を作る場所に障害物を設置するという方法がある。毎年巣を作るということは、ツバメにとって作りやすい条件がそろっているということだ。ピンポイントで障害物を設置し、巣を作るスペースをなくしてしまおう。
壁にアルミホイルなどを貼る
鳥類は、キラキラ光るものが苦手だ。ツバメも安心して子育てができないと判断して巣作りをしなくなる可能性が高くなる。壁にアルミホイルを貼っておくと、光の乱反射を嫌がって巣作り対策になるかもしれない。
ネットで侵入を防ぐ
マンションのベランダなど、広範囲でツバメの巣作り対策をしたい場合には、鳥よけネット対策が効果的だ。ツバメだけでなく鳩やカラスの侵入を防ぐことができる。
テグスやテープを垂らしておく
ツバメが巣作りしそうな場所に、テグスやテープを垂らしておくと、ツバメが警戒して巣作りをしなくなる。テグスは細いので、見た目にも目立たず、景観を損ねることもない。
光るものを吊るす
アルミホイルと同じように、光るものを吊るしておくとツバメが嫌がって巣作りをしなくなる。ただし、この方法はツバメの方が慣れてしまって、対策効果が薄れてしまうこともあるので、ほかの方法と組み合わせて用いるといいだろう。
4. ツバメに巣作りされてしまったときの対処法

ツバメが巣を作らないように対策をしていたのにもかかわらず、巣を作ってしまった。そのようなときには、どのような対処法があるのだろうか。
ヒナや卵がいる場合は撤去してはいけない
気が付いたら、巣の中に卵やヒナがいた。そのような場合には、勝手にツバメの巣を撤去することは「鳥獣保護法」によって禁止されている。ヒナが立派に成長し、巣立ちを迎えるまで、やさしく見守ってあげよう。
糞受けを置く
ツバメの巣で一番困るのが、糞害ではないだろうか。糞を下に落とさない対策として、糞受けを置くことをおすすめする。段ボールや新聞紙などを使って、簡単に作ることもできる。要らなくなったビニール傘を逆さまにして糞受けを作るのも簡単だ。
定期的に掃除をする
糞が路上に落ちてしまうと、見た目だけでなく衛生面にも不安が残る。衛生対策としてツバメが子育てしている間は、定期的に掃除をしてヒナの成長を見守ろう。
結論
本州では毎年4~7月くらいにツバメは巣作りを始める。ツバメは居心地のよい場所を見つけると、毎年同じ場所に巣作りをする。ツバメの巣のトラブルは、糞や泥で汚れること、カラスやヘビなどが近寄ってくることなどがある。対策として障害物を設置したり、アルミホイル、鳥獣ネットなどで近寄らせないようにしよう。巣作りされてしまったら、糞受けを作り、定期的に掃除をすることが衛生面からも大切だ。