目次
- 毛ばたき
- 化学雑巾
- 金属磨き
- 仏壇クリーム
- ご先祖様とご本尊にお祈り
- 仏具を外に出す
- 仏壇の内側の掃除
- 仏壇の外側の掃除
- 仏具の掃除
- 掃除後に仏具を戻し、ご先祖様に報告
1. 仏壇の掃除はいつどのタイミングですべきなのか?

毎日手を合わせた後にやわらかい毛ばたきでほこりをサッと払うだけでも、仏具にほこりが積もるのを防ぐことができる。日々のほこり払いに加えて、年に数回程度本格的に掃除をすることによって仏壇を長持ちさせることができる。
お彼岸、お盆、年末年始など
ご先祖様を偲ぶ春と秋のお彼岸や夏のお盆、年末年始などは、家族で集まって仏壇に手を合わせる機会も増える。きれいな状態でお参りするためにも、そういったタイミングで仏壇を掃除しておこう。また、故人を偲びながら命日や誕生日に掃除してもよいだろう。
2. 仏壇の素材や種類でお手入れの仕方が異なる

仏壇も種類によって素材が異なるため、その掃除方法には注意が必要だ。
金・唐木・家具調で異なるお手入れのポイント
【金仏壇】
文字通り金箔や金粉が施された仏壇である。金箔や金粉、金具の部分はうっかり素手で触れてしまうと指紋が付き、取れなくなってしまうこともある。また、塩分に弱く、さびやすいなど、金仏壇は繊細なため、金箔や金粉の箇所には触れないように慎重に掃除しよう。万が一、指紋や水分がついてしまったら、乾いたやわらかい布で優しくふき取るとよい。
【唐木仏壇】
黒檀や紫檀などの木目を生かした唐木仏壇は金仏壇に比べてシンプルな構造をしているため、比較的掃除しやすい。彫刻など細かい部分は毛ばたきでほこりを落とす。唐木や塗りの部分を固く絞ったやわらかい布で拭いたら、乾拭きしておこう。その後ワックスを塗っておくと美しさを保つことができる。
【家具調仏壇】
家具調仏壇は現代の生活様式に合わせたモダンなデザインの仏壇だが、そのデザイン性の高さから特殊な工法のものも多い。シンプルな構造のものは唐木仏壇と同じような方法で掃除が可能だが、特殊な作りになっているものは掃除方法について販売店に確認するのがおすすめだ。
3. 仏壇の掃除方法

仏壇の種類ごとの注意点やポイントを踏まえ、基本的な仏壇の掃除の仕方を見ていこう。
用意する掃除道具
まずは以下の掃除用具を準備しよう。
はたきはいろいろな種類があるが、毛先がやわらかく、細かい彫刻部分でもほこりが取りやすいため、毛ばたきがおすすめだ。大小そろえておくと掃除がしやすい。化学雑巾は100均などでも購入することができるが、塗りや塗装が傷つかないように、できるだけやわらかいものを選ぶとよい。金属磨きや仏壇クリームがあるなら掃除の仕上げとして使用すると、美しさを保つことができる。そのほか、通常の掃除に使うような新聞紙や綿棒、不要になったTシャツなどのやわらかい布などがあると便利なので、用意することをおすすめする。
仏壇の掃除の仕方
掃除の際にはご本尊やお位牌などを動かす必要がある。大切なご先祖様が眠る仏壇だからこそ、失礼のないよう、掃除の前に合掌して断りを得てから始めよう。
黙って掃除を始めることは失礼にあたるので、線香をあげておりんを鳴らし、これから掃除をすることを伝えておく。仏壇内を掃除するために仏具をまとめて仏壇から出し、仏壇の中と外、それぞれ上から下に向かって毛ばたきでほこりを落とす。その後、化学雑巾などで優しく丁寧に汚れをふき取ろう。最後に行う仏具の手入れもほこりを落とすことが基本だ。そのあと、仏具の素材に応じて磨き上げを行うが、細かな彫刻や細工などが施されているものも多いため、無理のない範囲で行おう。掃除後はまたご先祖様に報告するため、お線香をあげて手を合わせよう。
4. 仏壇の掃除をする際の注意点

仏壇を掃除する際に気を付けておきたいポイントは、以下の2点だ。
掃除前の注意点
仏壇の中には見慣れない仏具が配置されているため、掃除で仏具を外に出してしまうとどのように元に戻せばいいのか分からなくなってしまう。そのため、掃除の前には必ず写真を撮ってから始めよう。
掃除中の注意点
仏壇は湿気が大敵だ。少しの水分でも残っているとカビの原因になるため、水拭きした場合はしっかりと乾拭きすることだ大切だ。金仏壇は水拭き厳禁である。また、掃除をするならカラッと晴れた日を選ぶとよいだろう。
結論
タイミングに迷いがちな仏壇の掃除方法についてご紹介した。掃除方法を知ってしまえば難しいことはなく、大切なのはご先祖様を敬い感謝する気持ちである。日々お線香をあげ、手を合わせる時に、サッとほこりを払うことから始めてみてはいかがだろうか。