目次
1. ローズマリーとは?

ローズマリーの原産地は、地中海沿岸地方だ。ローズマリーの使い方は料理の香りづけから化粧品まで幅広く、日本でも馴染みの深いハーブだ。ローズマリーは非常に強い植物で、乾燥した痩せた土壌でもよく育つ。育て方を間違えなければ、初心者でも比較的簡単に栽培や収穫を楽しむことができる。
ローズマリーの種類には、真っ直ぐに伸びる木立性タイプと地面を這うほふくタイプの2種類がある。開花時期は秋から春だが、品種や気候によっては年間を通して小さな花を咲かせる。
2. ローズマリーの育て方

ローズマリーは、鉢植えや地植えで栽培することができる。それぞれの育て方を紹介しよう。
鉢植えでの育て方
ローズマリーの苗を鉢植えにするときは、適切なサイズの鉢を選ぶのが育て方のポイントだ。ローズマリーの苗の二回りほど大きい鉢を選ぼう。最初から大きな鉢に植えると、根ばかりが伸びて、肝心の葉の生長が悪くなってしまう。2~3年で大きな鉢に植え替えてやる。
地植えでの育て方
ローズマリーは、移植を好まない。地植えにする場合は、日当たりと水はけ、風通しのよい場所を慎重に選ぼう。縦に伸びる木立性と地面を這うほふく性のローズマリーがあるが、とくにほふく性のローズマリーは広めにスペースを確保する必要がある。
挿し木での育て方
苗から育てたローズマリーが大きくなってきたら、挿し木で増やすことができる。挿し木に適した時期は春か秋で、比較的暖かい日がおすすめだ。ローズマリーの枝を10cmくらいに切り取って、下の方の葉を取り除く。1~2時間水に浸して水を吸わせ、水はけのよい赤玉土やバーミキュライトなどに挿して発根を待つ。
3. ローズマリー栽培に適した土の選び方

ローズマリーは、生命力の強い植物だ。そのため土選びにはそれほど神経質になる必要はない。ただし多湿が苦手なので、水はけのよい土作りがポイントになる。
鉢植えやプランターの場合
鉢植えやプランターでの土選びは、市販のハーブ用の培養土を使えば、確実だ。水はけをよくするため、鉢底に小石や発泡スチロールを細かくしたものを入れるといいだろう。
地植えの場合
地植えでのローズマリーの育て方で大切なのは、水はけのよい場所に植えることだ。水はけが悪そうな場所には、川砂、小粒赤玉石、腐葉土などを混ぜ、根が深く張れるようにしてやる。
4. ローズマリーの育て方の注意点

ローズマリーは強い植物だが、育て方ではいくつか注意点がある。
過剰な肥料は不要
ローズマリーは、あまり肥料を必要としない植物だ。肥料を過剰に与えると、かえって根が肥料焼けしてしまうことがある。肥料を与えるなら、ゆっくりと効果が出る「緩効性肥料」程度にしておこう。
剪定する時期に注意
ローズマリーの剪定は、脇芽を出すための「摘心」と伸びすぎた枝を整える「切り戻し」がある。摘心は、定植して枝が順調に伸び始めた時期に先端を摘む。切り戻しは春もしくは秋に行い、混みあった枝をすくように切って、風通しをよくする。
花が咲いている間は、咲き終わった花の花ガラを摘み取りながら、花穂ごと切り戻しをする。
病害虫を防ぐコツ
ローズマリーは、基本的に丈夫な植物なので、あまり病害虫に神経をとがらせる必要はない。ただし、剪定をせずに風通しが悪い状態だと、うどん粉病になることがある。うどん粉病は、それ以上広がらないように、症状の出た部分を切り取って処分しよう。
また、葉っぱにアブラムシが付くこともある。アブラムシは見つけ次第、枝ごと切って処分しよう。病虫害を防ぐためには、葉の繁りすぎに注意して、風通しをよくすることだ。
5. ローズマリーは種から育てられる?

ローズマリーは、種から育てることも可能だ。大量に育てたいときには、コスパの面からも種から育てた方がいい。
種からの育て方
種からの育て方で大切なのは、まき時だ。気候が穏やかな5月が最も適している。種をまいたら、土をうっすらとかける。日光が大好きなローズマリーは、土を厚くかけてしまうと発芽率が悪くなってしまうので注意しよう。
また、生長するまでにかなり時間がかかることを覚悟しておこう。まず種からの育て方では発芽するまでに1ヶ月近くかかり、植え付けできるまでにさらに3ヶ月ほどかかる。
はやくローズマリーを楽しみたいという方は、苗を購入するのがおすすめだ。
結論
ローズマリーは基本的に環境に馴染みやすく強いので、育て方は比較的簡単だ。ローズマリーは、種、苗、挿し木など、いろいろな方法で栽培することができる。厳しい環境でも元気に育つローズマリーだが、多湿は苦手だ。水はけのよい土作りを心がけるようにしよう。また、病虫害を防ぐために、繁りすぎた葉を剪定して風通しをよくすることが大切だ。