目次
1. 鯉のぼりを飾る意味とは?

5月の風物詩である鯉のぼり。青空を気持ちよさそうに泳いでいる鯉のぼりは、いつから飾るようになったのだろう。
鯉のぼりの由来や意味
鯉のぼりを飾る風習はいつから始まったのだろうか。鯉のぼりは、武家社会の風習を起源としている。江戸時代、男の子が生まれると端午の節句に家紋を入れたのぼり旗を飾る風習があった。
この風習が一般庶民にも広がっていった。当時、経済的な力を持ち始めた商人が立身出世を意味する「鯉が滝をのぼって竜となる」をモチーフにのぼり旗に鯉を描いたのが鯉のぼりの由来といわれている。
当時の鯉のぼりは小さな旗だったが、次第に人気が出て競うように大きくなっていった。
2. 鯉のぼりを飾る時期はいつからいつまで?

鯉のぼりを飾るのは、いつからいつまでという決まりはあるのだろうか。
一般的には春分の日から4月下旬までに出す
鯉のぼりを飾る時期は、春分の日を過ぎてからならいつでもよいといわれている。3月下旬から4月上旬ころに飾るのが一般的だ。とくに決まりがないため、お天気のよい休日に飾る家庭が多い。
片付ける日に決まりはない
桃の節句では3月3日が過ぎたら雛飾りをすぐに片付けた方がよいとされているが、鯉のぼりは片付ける日に厳密な決まりはないようだ。一般的に5月の中旬、地域によっては旧暦の6月上旬まで飾るところもある。
3. 鯉のぼりを飾る年齢はいつからいつまで?

鯉のぼりは、男の子の誕生のお祝いと健康を祈って飾るものだ。では、飾るのはいつからいつまでなのだろう。
一般的には初節句から飾り始める
鯉のぼりは男の子が生まれていつから飾るのがいいのだろうか。鯉のぼりを飾るのは、一般的に初節句を迎えるのにあわせてという家庭が多い。五月人形と同時に購入するケースも多いだろう。初節句にこだわる必要はない。購入したときから飾るというのももちろんOKだ。
飾り終わりに決まりはない
雛人形は、娘がお嫁に行ったら飾らないという家庭も多い。しかし、鯉のぼりには、いつからいつまでという決まりはない。地域によっても飾り終わりに違いがある。たとえば七五三で7歳を迎える時期、昔の元服である15歳まで、成人するまでとさまざまだ。あまりいつからいつまでということに神経質にならず、それぞれの家庭で判断するといいだろう。
4. 鯉のぼりを飾る際の注意点

鯉のぼりをいつから飾るかと同時に、飾っても大丈夫かも考えたほうがいい。とくに賃貸アパートやマンションなどの共同住宅では、規制があるケースも少なくないからだ。分譲マンションであっても、ベランダは共用部分になる。マンションの規約で禁止されていなくても、周りに迷惑にならないように注意しなくてはならない。
鯉のぼりで騒音問題も起こっている。鯉のぼりの先についている「矢車」がうるさいと近隣からの苦情も少なくない。最近では、音のしない矢車が人気だという。
高層マンションになると強風が吹きやすくなる。風の強い日には鯉のぼりを取り込んでおくと安心だ。室内に飾ることができる鯉のぼりも多いので、マンションに住む方にはおすすめだ。
飾ったあとの鯉のぼりの保管方法
飾ったあとの鯉のぼりは、保管方法によって劣化を防ぐことができる。外に飾る鯉のぼりはどうしても傷んでしまうことがある。ときには、雨でぬれてしまうこともあるだろう。
鯉のぼりの保管で重要なのは、しっかりと乾燥させることだ。湿度が高いと、カビが生えやすくなる。
汚れてしまった鯉のぼりは、洗濯できるものもある。しかし、洗濯機で洗うと傷んでしまうことがあるため、手洗いするのがおすすめだ。30~40℃くらいのぬるま湯に中性洗剤を混ぜ、1時間程度つけ置き洗いをしてから、やさしくもみ洗いをする。すすいだあとは、陰干しでしっかり乾かしてから保管しよう。
結論
鯉のぼりは男の子の誕生を祝い、健康を願うのぼり旗が由来となっている。鯉のぼりを飾る時期は、いつからいつまでと決まっているものではない。一般的には春の節分以降から5月の中旬くらいまで飾ることが多い。鯉のぼりを毎年楽しむためには、湿気対策をしっかりして保管しよう。