目次
- クローゼットなどの収納場所は、ホコリがないようにこまめに掃除をする。
- 湿気がこもらないように、ときどき風を通す。
- 防虫剤は適切な量を使い、使用期限が来たらすぐに取り換える。
- 衣装ケースに衣類を詰め込み過ぎない。
1. 衣類を食べる虫とは?

衣類を食べる虫には、どのような種類の虫がいるのだろう。また、なぜ発生してしまうのだろうか。
衣類を食べる虫の種類
【カツオブシムシ類】
カツオブシムシ類は甲虫の仲間で、日本には20種類程度が生息している。カツオ節などの動物性乾燥食品に発生することから、この名が付けられた。そのほかにも毛織物などの動物性繊維、貯蔵穀物を好む。
また、カツオブシムシ類の幼虫は暗い場所を好み、成虫になると明るい場所を好む。そのため、光を反射する白い洗濯物に引き寄せられ、家の中に持ち込まれて産卵する。幼虫や成虫は屋内で越冬するため、タンスの中などで脱皮殻が見つかることも少なくない。
【イガ類】
イガ類は蛾の仲間で、とくに「イガ」「コイガ」が衣類を食べる虫として知られている。自然の中では鳥の巣などに生息しており、外から家の中に入り込む。動物性繊維の主成分であるケラチンを主食とし、動物性繊維、羽毛、革製品などに被害が及ぶ。
イガ類は、幼虫期間が非常に短く、年に何度も発生することがある。また、羽化した成虫はすぐに交尾、産卵をするため、衣類が保管されている引き出しなどで世代交代が行われると、あっという間に被害が拡大してしまう危険性がある。
衣類を食べる虫が発生する原因
衣類を食べる虫が発生する原因には「外干しの洗濯物」「外出したあとの服」が考えられる。とくにカツオブシムシ類は白くて明るい色に引き寄せられるため、外に干した洗濯物に付いて侵入する可能性が高い。成虫は衣類を食べる虫ではないが、一旦室内に侵入すると衣類を食べる幼虫が繁殖するため被害へとつながってしまうのだ。
外出したあとの服にも付着する可能性がある。とくに草木が多い場所で花粉が服に付くと、虫を引き寄せやすくなってしまう。そのほか、開けた窓から侵入する可能性もあるので注意したい。
2. 衣類を食べる虫の駆除方法

衣類を食べる虫を駆除するためには、殺虫剤と熱を使った駆除方法がおすすめだ。
殺虫剤を使って駆除する
衣類を食べる虫には「エアゾール剤」や「くん煙殺虫剤」がおすすめだ。すみずみまで薬効成分が行き渡るように、クローゼットや引き出しを開けて使用してほしい。ただし、成虫の駆除には効果があるが、幼虫の駆除にはあまり効果がない。侵入した成虫が産卵する前のタイミングで駆除することだ。
熱を利用して駆除する
衣類を食べる虫は、65℃以上の熱を加えると死滅する。熱を利用した駆除方法は、成虫だけでなく幼虫にも効果がある。アイロンを使って駆除する方法もあるが、まとめて駆除するなら、コインランドリーの乾燥機を利用しよう。衣類の素材によっては乾燥機が使えないものもあるので、必ず洗濯表示を確認することが大切だ。
3. 衣類を食べる虫の発生を防ぐコツ

衣類を食べる虫を駆除するのは、大変だ。まずは発生を防ぐことを重視しよう。
衣類をきちんと洗濯する
衣類を食べる虫は、エサがある場所で繁殖する。衣類に食べカスや汗、皮脂が付いたままで収納すると、たとえ化学繊維であっても穴が開いてしまうこともある。汚れた衣類をそのまま放置せず、こまめに洗濯することが大切だ。
害虫対策をしっかり行う
衣類を食べる虫から衣類を守るためには、害虫対策をしっかり行うことが大切だ。気密性の高いマンションなどでは、年間を通して衣類を食べる虫が活動する可能性が高い。一度駆除しても、再び繁殖することも多い。一年を通して、以下のような害虫に好まれない環境を作ることが必要になってくる。
結論
衣類を食べる虫の種類には、カツオブシムシ類やイガ類がいる。外に干した洗濯物や外出時の衣類に付いてくることもあるので注意が必要だ。衣類を食べる虫を駆除するためには、殺虫剤や熱を利用した駆除方法を試してみてほしい。衣類を食べる虫から衣類を守るため、害虫対策はしっかり行おう。