断水時のトイレの流し方｜復旧後の注意点や簡易トイレの自作方法も！

1. 断水時のトイレの流し方と注意点

断水時のトイレの流し方や注意点を理解しておけば、急な事態にも冷静に対処できる。それぞれ確認していこう。

バケツに水をくんで直接流す

断水時のトイレの流し方は、バケツに水をくんで直接流すのが基本だ。まずくみ置きしておいた水をバケツ1杯分用意しておき、一気に便器に流し込む。このとき、水飛びには注意すること。キレイに流れたら、ニオイ防止も兼ねてさらに水を流しておけば、排水管詰まりなども防止できるのでおすすめだ。ちなみに、バケツの代用でペットボトルを使うのはNG。十分な水の勢いがないため、トイレ詰まりや洗浄不良を起こす原因になる。

【タンクに水を入れるのはおすすめしない】

タンクに水を入れて、レバーを回して流す方法はおすすめできない。水量不足でトイレ詰まりの原因になってしまうほか、電気部品やタンクの故障につながる可能性もあるので、断水時は必ず直接バケツで水を流すようにしたい。

【お風呂の残り湯も流さないほうがよい】

お風呂の残り湯を使うのは有効活用にも思えるが、実際は避けたほうがよい方法である。見えないゴミや髪の毛が含まれているためだ。とくにタンクに入れると部品に詰まってしまい、故障を招くことがあるので注意しよう。

断水からの復旧後はエアーハンマー現象に注意

断水からの復旧後は給水管にエアーがたまり、急な水圧でエアーが圧縮されることで、エアーハンマー現象が起こる可能性がある。強い衝撃が発生するため、トイレの器具の破損につながるのだ。エアー抜きバルブを備えている場合は機能を利用し、ない場合は洗面所などの水栓のバルブを徐々に開けることでエアー抜きを行うなど、対策が必要だ。

2. 断水時にトイレを流してはいけないケースもある

断水時は前述したトイレの流し方が最善策といえるが、断水時にトイレを流してはいけないケースもある。知らずに水を流してしまったことが、二次災害の原因を作る可能性もあるので、よく確認しておきたい。

地震などの災害時や自治体からの要請があった場合など

地震などの災害時や自治体からの要請があった場合は、トイレを流してはいけない。自治体から広報がある主なケースとしては、下水道の破損をはじめ、災害によるマンホールの浮き上がり、マンション敷地内の排水管の破損や詰まりなどが挙げられる。要請を無視するとさらに復旧に時間をかけてしまったり、修理費用が余分にかかったりする可能性もあるため、十分注意しよう。

3. 断水時は水洗トイレを使わないという判断も

断水時は無理に水洗トイレを使用しないというのも、有効な手段である。断水時のトイレの流し方に加え、これらの方法も知っておこう。

携帯トイレや災害用トイレを使う

携帯トイレや災害用トイレは、断水時に心強いアイテムである。便座に袋をかぶせて使い、凝固剤を使って排泄物を処理するため、可燃ゴミとして捨てられるのが特徴だ。長く断水が続くことを想定して、あらかじめ備蓄しておくことをおすすめしたい。

簡易トイレを自作する

携帯トイレや災害用トイレがなく、緊急を要するときには、簡易トイレを自作することも可能だ。まず便座を上げて袋をかぶせ、次に便座を下ろしてさらにもう1枚袋をかぶせたら、凝固剤の代わりに新聞紙やおむつ、猫用の砂やペットシートなどを入れればよい。もしものときの対策として覚えておこう。

断水エリア外にトイレを借りに行く

マンション敷地内のみなど局地的な断水時は、断水エリア外にトイレを借りに行くのも手段のひとつ。断水が広範囲ではない場合、すぐ近所でも水が出るケースはあるので、情報を共有することが大切だ。

4. 断水時に慌てないようにトイレの流し方を確認しておこう

急な断水時に慌てることがないように、本記事で紹介したトイレの流し方やそのほかの対策法などは、しっかり覚えておくことをおすすめしたい。復旧を待つ間トイレを我慢し続けるようなことがあると、さまざまな健康被害にもつながる恐れがあるので注意が必要だ。断水時は柔軟に物事を考え、落ち着いて行動することが重要である。

結論

断水時でも適切な水の流し方を理解しておけば、トイレを使えることを知ってもらえただろう。また、災害時や、要請によりトイレが使えない状況でも、有効な対策法があることも解説した。断水時はどうしても不安が募ってしまうものだが、トイレが使えるというだけでも気持ちが前向きになる。緊急時を冷静に乗り越えられるよう、対策しておこう。