このサイトは、画面を 
縦にしてご覧ください。
お墓

お墓参りでやってはいけない行為と理由|迷信とされるタブーもある?

投稿者:ライター 麻生実希 (あそうみき)

鉛筆アイコン 2023年5月12日

幼い頃から、お墓参りは先祖や故人の供養のために行い、軽視してはならない行為だと多くの人が思っているだろう。祖父母や年長者からは、お墓参りでやってはいけない行為について、厳しく伝えられてきた人もいるのではないだろうか。今回は、お墓参りでやってはいけないとされる行為の、いわれの理由や迷信か否かを解説する。お墓参りの作法が気になる人も参考にしてほしい。

  

1. お墓参りでやってはいけない行為

線香
早速、お墓参りでやってはいけないとされる行為を確認する。

お参りの際のNGとされている行為

お墓参りをする際は、以下のような行動はやってはいけない行為だと認識されている。
  • 本堂へのあいさつを忘れる
  • 線香やロウソクの火を吹いて消す
  • 墓地で大声を出す
  • 墓地で走り回る
  • よその墓に手を合わせる
  • 派手すぎる服装で参る
  • たばこに火をつける
お寺が管理する墓地の場合、お墓参りに来たらまずは本堂にあいさつをするものだ。墓前では、騒がしくしないように注意する。小さい子どもがいると難しい場合もあるが、よくいい聞かせよう。
線香やロウソクの火は、うっかり吹き消さないこと。人間の口は諸悪を生み出す恐れがあると考えられているため、口から出る息でロウソクや線香を消すのはけがれにつながると懸念されているのだ。
やってしまいがちな行為が、よその家の墓を参ること。本来、墓参りは自分の先祖やつながりの深い故人に思いをはせるもの。よく知らない人に向けて手を合わせることは、逆にお墓参りを軽視していることにもなるため、やめておこう。

掃除に関するNGとされている行為

お墓参りの掃除も、以下のようなやってはいけないとされる行為がある。
  • 掃除をせずにお参りを始める
  • 墓石にお酒やジュースをかける
  • 墓石に水をかけて拭き取らない
  • たわしなどで墓石を強くこする
  • 掃除で出たゴミを持ち帰らない
お墓参りに来たら、先祖や故人を供養する意味でもお参りの前には必ず掃除をしよう。お墓参りに来て手を合わせるだけの行為は、先祖や故人に対して礼節に欠けるのでタブーだ。
墓石の掃除の際は強くこすらないこと。墓石に傷を付けないよう、やわらかいスポンジでこすろう。
墓石に水をかけるかかけないかは、地域や家庭によって考え方が異なる。水をかけたら、水あかが残らないように、必ず雑巾などで拭き取るのがポイントだ。ぬれたままだと、風に乗って飛んできたちりやほこりが付着して汚れる可能性もあるので注意しよう。
墓石にはお酒やジュースを絶対かけてはならない。テレビや映画などでよくあるシーンだが、墓石を傷めてしまうため避けておこう。

お供え物のタブーもある?

お墓参りでは、故人が好んだ食べ物や飲み物をお供えしたい人もいるだろう。お花もお墓参りには欠かせない。以下のような、お供え物に関するやってはいけない行為もチェックしておこう。
  • お供え物を置いて帰る
  • トゲやつるのある花を供える
  • 花粉の多い花、においのきつい花を供える
とくに管理が行き届いている墓苑などでは、お墓にお供え物を残して帰ってはいけない旨の注意喚起がされている場合が多い。お供え物を置いたまま帰ると、カラスやそのほかの動物が食べ散らかしてしまう恐れがあるからだ。他人のお墓まで汚してしまうこともあるため、お参りの後はきちんと持ち帰ろう。
お花の選び方にも注意を。バラのようにトゲのある花やにおいのきつい花は避けるのが無難だ。ただし、故人が好んだ花がある場合は、絶対にタブーというわけではない。量を少なくして供えるなど、臨機応変に対応しよう。

2. 実は迷信だったお墓参りのNG行為とは

墓地
お墓参りに関するやってはいけない行為をいくつか聞いたことがあるだろう。お墓参りに関する作法のほか「霊がついてくる」など、一見恐ろしいが迷信とも思われる内容もある。お墓参りでやってはいけない行為を検証する。

「お墓参りは一人で行ってはいけない」は迷信?

よく聞くタブーとして「お墓参りは一人で行ってはいけない」というものがある。一人でお墓に行くと霊がついてくるとして恐れられていた。しかし、結論からいえば迷信だ。とくに気にすることはないだろう。
現在でこそ、きちんと整備されている墓苑が増えているが、昔は険しい山の中や危険な場所にお墓があることも多かった。一人でお墓参りに行くとけがをしても助けを呼べないなどの懸念があったことから、お墓参りを一人でしないほうがよいという迷信が生まれたと思われる。

「午後(夕方)にお墓参りをしないほうがよい」は迷信?

お墓参りは「午後(夕方)にしないほうがよい」という説もあるが、これも迷信だ。このようにいわれる理由は2つある。まず、お墓参りは大切な行いであるため優先しなければならず、ほかの用事の後に午後から参るのは失礼だという考えだ。
夕方からは悪霊が出るという説もある。もちろん、どちらも科学的な根拠はないため、安心して午後からお墓参りをすればよい。
ただし、墓地は照明が少ないことも多いため、足元が見えにくくけがにつながる恐れも。その点では、明るい日中にお墓参りを済ませたほうがよいだろう。

3. お墓参りは故人をしのび感謝する気持ちが大切

お墓参り
お墓参りでやってはいけない行為は、先祖や故人を敬い、しのぶうえの作法としてふさわしくない理由からいわれるものもある。一方で、「霊がついてくる」や「運気が下がる」という、科学的な裏付けがない迷信も含まれている。お墓参りをするうえで、最も大切なことをお伝えする。

価値観や考え方は人それぞれ!タブーにとらわれすぎないように

お墓参りに関するタブーには「お供え物を残して帰り、周囲が散らかる」など、他人に迷惑をかけないようにいわれている内容もある。一方で、根拠のない迷信も目立つ。もちろん、気になる人はタブーを避けてお墓参りに行くとよいが、タブーにとらわれすぎないことも大切だ。
最も大切なことは、先祖を敬い、故人をしのぶこと。価値観は人によって違うため、常識の範囲内で自分がよいと思う方法でお墓参りをしよう。

結論

お墓参りでやってはいけない行為には、墓石を傷付ける行為や周囲にも迷惑をかけてしまう行為もある。しかし、なかには科学的な裏付けができない、迷信といえるタブーも含まれる。価値観や考え方は人によって異なるため、タブーを気にしてもよいが、縛られすぎないようにしよう。お墓参りで最も重視することは、先祖や故人に思いをはせ、しのぶことである。
インフォメーションマークアイコンオリひとを楽しむための注意事項はこちら
  • 更新日:

    2023年5月12日

この記事をシェアする      
  • Facebook
  • Twitter
  • Hatebu
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

人気記事一覧

急上昇
週間

新着記事一覧新着記事一覧