目次
1. 通帳の危険な捨て方とは?

古い通帳を捨てる際に、まさかそのまま処分してしまっていないだろうか。通帳の危険な捨て方に当てはまっていないか確認してみよう。
そのまま可燃ごみなどに出してしまう
使わない通帳を不用意にそのまま捨ててしまうと、個人情報の流出につながる。不正に引き落とされる可能性は高くないものの、キャッシュカードや銀行印を偽造され、マネーロンダリングなどに悪用される可能性がある。
容易に復元できる状態で処分してしまう
古い通帳を処分する際、シュレッダーにかけたり、ハサミで細かくしたりして処分する方も多いのではないだろうか。せっかく通帳を細かく刻んでも、同じ袋に刻んだすべての紙が入っていては、簡単に復元されてしまう可能性があるため危険だ。捨て方には十分注意しよう。
2. 通帳の正しい捨て方とは?

通帳を悪用される危険なく処分するためには、復元できない正しい捨て方を知っておこう。
通帳を安全に処分するための方法
【1.マジックなどで塗りつぶす】
通帳に記載されている個人情報は、黒い油性マジックや個人情報保護スタンプなどで読めないように塗りつぶそう。刻んだ通帳を復元しようとしても、塗りつぶされていれば読み取られる危険は減るので、捨て方のポイントとして覚えておきたい。近年では銀行印の記載のない通帳もあるが、古いものにはたいてい付いている。銀行印も塗りつぶすのを忘れないようにしよう。
【2.シュレッダーで細断する】
口座番号や名前などの個人情報を塗りつぶしたら、シュレッダーやハサミを使って細かく切ろう。文章や文字列がわからない程度まで細かくするとよい。
【3.中身がわからないようにして処分する】
刻んだ通帳は、燃えるゴミとして袋に入れて処分する。中身が見えると通帳だとわかってしまうので、透けない袋に別々に入れるか、収集車が来る直前にゴミ収集場所へ持っていくように注意しよう。通帳を別々のゴミ袋に分けて入れるのは、復元される危険性は低いので安心な捨て方だ。
【銀行に持ち込んでも処分してもらえない?】
古い通帳は、繰越などの手続き中であれば銀行で処分してもらえることが多い。しかし、使わない通帳をただ処分してほしいというだけでは、業務外だからと対応してもらえないことが多い。自分で処分する方法は覚えておこう。
3. 通帳を捨てるときの注意点と保管期間の目安

通帳の危険な捨て方と関連して、通帳を捨てる際に注意しておくべき点も確認しておこう。保管が必要な場合や、故人の遺産相続や納税に関連して必要になってくる場合がある。
一定期間保管した上で処分する
古くなった通帳でも、家計管理に使う通帳であれば、ローンを組んだり確定申告したりといったときに取引記録が必要になることがある。普通預金通帳は1~2年、事業用通帳は7年を保存の目安とするとよい。
とくに法人の場合は、事業取引の記録を7年間保管することが法人税法により定められているので注意しよう。
故人の通帳も遺産相続や納税などが済んでからにする
故人の通帳でよくあるのが、解約済みのため捨ててしまったというケースだ。相続税申告や故人の事業税制処理がある場合などに、過去の入出金の確認が必要になることもある。相続や税務処理など、すべてが終わってから処分しても遅くはないので、故人のものであれば通帳は残しておこう。これもひとつの通帳の危険な捨て方といえるだろう。
【処分に迷うときは税理士に相談する方法もある】
故人の通帳に限らず、処分に迷ったときはプロである税理士を頼るのもよい。捨ててしまうと、後から預金履歴を取り寄せたり取引内容の照会をしたりする際に手数料が発生することがあり、金融機関によっては高くつくこともある。
結論
通帳の危険な捨て方や正しい通帳の捨て方について解説した。通帳の悪用を防ぐためにも、安全な方法で処分することが大切だ。古くなった通帳は、風水的にはすぐに捨てるべきだが、故人だけでなく自分がもしものときに遺族が困らないようにするためにも、通帳の処分はよく考えて行いたい。