目次
1. 「はとこ」とは?

そもそも「はとこ」とは何なのだろうか。はとこが親族の中でどこにあたるのかを解説する。
祖父母の兄弟姉妹の孫同士の関係
「はとこ」を漢字で表すと、女性であれば「再従姉妹」男性であれば「再従兄弟」となる。本人から見て、父母のいとこの子ども、つまり祖父母の兄弟姉妹の孫の呼び方がはとことなのだ。「又従姉妹(またいとこ)」や「ふたいとこ」と表す場合もあるが、意味は同じだ。
日本では、親族関係の中で本人からの距離を親等と言い表し、親であれば1親等、兄弟であれば2親等と数字が大きくなるほど親族関係が遠くなる。はとこは親族関係の中では6親等となり、法律的にはギリギリ親族なので、冠婚葬祭の席で見かけることもあるかもしれない。ちなみに両親のいとこは「いとこ違い」と呼ぶので、一緒に覚えておこう。
2. 「はとこ」の次は何?

それでは「はとこ」の次は何と呼ぶのだろうか。はとこの次、つまりはとこの子どもについて解説する。
呼び方は「はとこおいめい」
はとこの次の呼び方は「はとこおいめい」といい、漢字では「再従甥姪」と表す。再従甥姪は、はとこの子どもという意味以外にも、配偶者のはとこの子ども、はとこの養子のことも再従甥姪と表す。もし親戚間で再従甥姪が話題に上がるときには、その再従甥姪がどの続柄にあたるのかを意識しながら聞くことが大切だ。
「はとこおいめい」は親族ではない
はとこの次である再従甥姪は7親等となり、民法上は本人から見ると親族ではないという扱いになる。しかしながら、再従甥姪は生物学的に血縁関係にある人を表す血族には含まれる。ちなみに本人から見て家系図で上下に繋がる血族の系統のことを直系血族、横に枝分かれして繋がる血族の系統のことを傍系血族と呼ぶが、再従甥姪は傍系血族と表すこともできるのだ。
同じく親族ではないが、はとこの次を傍系で考えて曾祖父母の兄弟のひ孫だとすると、「三従兄弟姉妹(みいこと)」と呼ぶ。同じように傍系ではとこの次の次は「四従兄弟姉妹(よいとこ)」、その次は「五従兄弟姉妹(いついとこ)」と続けて表現していく。豆知識として覚えておこう。
3. 知っておきたい続柄の違い
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はとこの次を「再従甥姪」や「三従兄弟姉妹」と表現するように、ほかにも親族の中で続柄の表し方が独特なものは多くある。一番身近で違いが複雑と思われる方も多いのが、両親の兄弟姉妹、おじとおばだ。ここでは叔父と伯父・叔母と伯母の違いについて解説しよう。
叔父と伯父の違い
叔父と伯父の違いは、実は両親の年齢とおじの年齢による書き方の違いだ。たとえば、父の兄弟だとすると、父より兄の方を伯父、父より弟の方を叔父と書き分ける。母方父方に関係なく、親より年上であれば「伯」を、年下であれば「叔」をつけるのだ。書き分けの由来は、古代中国の儒教の教えの上下関係を明確にするという決まりだといわれている。配偶者のおじであっても同じ考え方を使用するので覚えておこう。
叔母と伯母の違い
叔母と伯母の違いもおじの漢字の使い分けと同様の考え方だ。親より年上を「伯母」、年下を「叔母」と書いて表す。ほかにも「小父」「小母」という漢字もあるが、これは親族ではないただのおじ・おばを表現するときに使う漢字だ。近所の小父さん、隣の小母さんといったふうに年齢に関係なく使用するので、違いを知っておこう。
結論
はとこの意味や、はとこの次、叔と伯の使い分けなど、わかりにくい親族の表現方法や表現の違いについて解説した。冠婚葬祭ではじめて出会う親戚が、この人はどのような続柄の人なのか理解できても、呼び表す言葉が長いとややこしくなってしまう。正しい呼び方と情報を覚えておいて、いざというときに困らないようにしてほしい。