目次
- TLC (Triple Level Cell) ......1,000回
- MLC (Multi Level Cell)......3,000~1万回
- SLC(Single Level Cell)......5~10万回
1. microSDカードの寿命はどれくらい?

microSDカードは電子機器なので使用年数によって寿命が決まりそうだが、実はそれだけではなく、書き込み回数が大きく影響する。もちろん使用する環境や年数によっても変わってくるが、目安としては書き込み回数が上限に達したかどうかを参考に判断するとよい。
寿命は書き込み回数で決まる
microSDカードは、NANDフラッシュメモリという部分にデータを保存している。このメモリには3つの種類があり、それぞれ書き込み・消去のプロセスが異なるため、種類によって書き込み回数の上限が異なってくる。種類ごとの書き込み回数は以下を目安にしよう。なお、一般的に流通しているメモリの種類はTLC ・MLCの2つで、SLCは主に産業用として使われている。
2. microSDカードの寿命を知らせる症状

microSDカードの寿命は書き込み回数によって左右されるとはいえ、書き込み回数を把握するのは難しい。そこでmicroSDカードの寿命を見分けるには、カードの症状に注目しよう。
寿命が近づくとさまざまなエラーが発生する
microSDカードの寿命が近づくと、データを保存できなくなる、保存データが勝手に消える、デバイスがカードを認識しなくなるなど、さまざまなエラーが発生する。なかには「SDカードが破損しています」というエラーメッセージが出ることや、保存した画像がグレーに表示されることもある。こういった症状が見られたら、寿命が近いと認識しておこう。
3. microSDカードの寿命を延ばすコツ

microSDカードには寿命があるが、使い方によって寿命を延ばすことができる。microSDカードをできるだけ長持ちさせたいなら、次のコツを押さえて使おう。
正しく出し入れする
microSDカードをパソコンに挿入したら、正しく取り出すことが肝心だ。取り出し方を誤ると、データが破損するおそれがある。Windowsの場合、エクスプローラーを開いてmicroSDカードのアイコンを右クリックし、「取り出し」を選ぼう。アイコンがグレーになったら、microSDカードを取り出してOKだ。
カード内のデータを直接編集しない
データを編集する場合、microSDカード内で直接行うのは避けよう。カード内のデータを編集すると、データの書き込み・削除が繰り返されるため書き込み回数が増え、寿命を縮めてしまいやすい。データをパソコン上にペーストしてから編集するよう気をつけたい。
PCに入れたままにしない
microSDカードをパソコンに入れっぱなしにすると、パソコンが常にディレクトリにアクセスしてしまう。それによって書き込み回数を無駄に増やしてしまい、寿命が縮みやすくなる。データを移し終わったあとは、パソコンからmicroSDカードを取り出す習慣をつけよう。
高温多湿を避けて保管する
microSDカードの保管場所にも気を配りたい。microSDカードは精密機器のため、保管方法が不適切だと劣化しやすくなる。高温多湿な場所や直射日光が当たる場所は避け、風通しのよい場所に保管するのがおすすめだ。
結論
microSDカードの寿命には書き込み回数が大きく影響している。NANDフラッシュメモリの種類にもよるが、1,000~1万回を目安に寿命を迎えると認識しておこう。データが保存できない、データが消える、デバイスに認識されないなど、エラーが起きやすくなったら寿命のサインといえる。