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お中元

お中元のマナーとは?贈る時期・相手・渡し方に関する疑問を解決

投稿者:ライター 松岡由佳里 (まつおかゆかり)

鉛筆アイコン 2023年6月26日

お中元のルーツは室町時代にまでさかのぼるという。中国の行事に由来するお中元は、日本独特の風習へと変化し、長い歴史の中でお中元のマナーも確立されてきた。感謝の気持ちを込めて贈るお中元だからこそ、しっかりとマナーを守りたい。ここでは、お中元を贈るマナー、お返しするマナーを紹介しよう。

  

1. お中元とは?

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お中元とは、どのような意味合いをもって贈られるものなのだろう。

お中元は上半期の感謝を伝える贈り物

お中元は、もともとは中国の中元節の行事が伝わり、日本での仏教行事と混じり合っていったものだ。古くは、親戚などにお供え物を配るという行事だった。それが江戸時代になると、お世話になった人に感謝の心を込めて贈り物をするという形に変化していった。
お中元を贈る時期は、6月下旬から8月にかけてだ。つまり「今年の前半はお世話になりました」という意味が込められている。お中元を贈った人には必ずお歳暮も贈るというマナーがある。お中元を贈った人のリストを作っておき、贈り忘れのないようにしよう。

贈る時期は地域ごとに差がある

お中元のマナーとして、贈る時期を外さないようにしたい。しかし、贈る時期は地域ごとに差があるので注意が必要だ。
北海道は7月中旬から8月15日まで。東北や関東では7月初旬から7月15日まで。東海から西の本州や四国では7月中旬から8月15日まで。九州では8月1日から8月15日までというのが一般的だ。とくに注意が必要なのは沖縄だ。沖縄ではお盆の行事は旧暦で行う。そのため、お中元も旧暦の7月15日に合わせて贈る。

2. お中元は誰に贈る?

お中元
お中元は誰に贈るものなのだろう。一般的にはお世話になった方への感謝をあらわすものがお中元だ。

目下のものが目上の方へ贈る

お中元は、普段からお世話になっている方に贈るのがマナーだ。ほとんどは目上の方が多いのではないだろうか。結婚している場合には、両家のご両親、仲人さんなどに贈るケースもある。会社勤めでは、上司にお中元を贈ることもあるだろう。企業同士では、取引のある会社に贈ることも多い。

お中元のやりとりが禁止されている相手もいる

お中元という贈り物だが、すべての人が快く受け取ってくれるとは限らない。たとえば、公務員などは賄賂と受けとられてしまう可能性もあるため、受け取ってもらえない。民間企業もお中元のやり取りを禁止するところが増えてきている。

喪中でも贈ることはできる

お中元はお祝い事ではないため、喪中でも贈ることができる。その場合、紅白の水引などは避けて、無地の紙や短冊をかけて贈るのがマナーだ。また、四十九日の忌明け前になってしまう場合は、少し贈る時期をずらし、暑中見舞いとして贈るといいだろう。

3. お中元の贈り方に関するマナー

お中元
お中元の贈り方には、いろいろなマナーがあるのでぜひ覚えておこう。

持参する場合の渡し方

お中元を持参して渡す場合のマナーは、まず事前に連絡をとって相手の都合を聞くことだ。
お中元の品を玄関先で渡すのはマナー違反になる。部屋に通されて、最初の挨拶が終わった後に渡すのがマナーだ。椅子や座布団に座る前に渡そう。相手がのしの文字が読めるように向きを変え、両手で渡す。

配送する場合は送り状を書く

本来は相手の家まで持参するのがお中元のマナーだ。しかし、最近では配送するのが一般的となっている。配送する場合は、送り状で事前にお中元が届くことを知らせるのがマナーだ。手紙でもハガキでもいいので、お中元が届く前につくように投函しよう。

お中元の金額の相場

気になるのがお中元の金額だ。贈る相手や感謝の度合いなどもあるので、一概には決められない。相場としては親や親戚、友人などでは3,000円~5,000円が相場となっている。仕事関係でお世話になった方に対しては、3,000円~10,000円が相場となっている。相手が負担に思わない金額に留めておくのもマナーのひとつだ。

お中元で避けるべき贈り物

日本には、お中元に限らず贈り物として避けた方がいいものがある。
たとえば「刃物」は縁を切るという意味、「履物」は踏みつけるという意味がある。櫛は「苦死」を連想させる。それぞれ、相手に対して失礼にあたるとされている。最近ではあまり気にしない人も多くなってきているが、マナーとして避けた方がいいだろう。

のし紙や水引のマナー

お中元は、何度繰り返してもよいことととらえ、水引は紅白の蝶結びを使う。のし紙には表書きと名前を書く。表書きは「お中元」「御中元」と書き、その下に自分の名前をフルネームで書くのがマナーだ。

4. お中元のお返しに関するマナー

手紙
お中元は贈るばかりではない。お中元をいただいた場合のお返しのマナーも知っておこう。

お中元が届いたらお礼状を書く

お中元が届いたら、とりあえず電話などで届いたことを報告すると先方も安心するだろう。マナーとしては、電話だけで終わらせずお礼状を書くことが望ましい。とくに目上の方やお世話になっている方に対しては、手紙やハガキでお礼状を送ることが大切だ。遅くとも1週間以内に届くように送ろう。

お礼状の文例

お礼状の内容は相手によって違ってくるが、必ず文面に入れたい内容がある。
  • 届いたことを知らせる言葉とお礼
  • いただいた品物に対するありがたい気持ち
  • これからも長いお付き合いを願う言葉
  • 相手や家族の健康を気遣う言葉
これらの要素を入れて、感謝の気持ちを伝えよう。

結論

お中元は、日ごろお世話になっている方に対して感謝の気持ちを伝える贈り物だ。お中元の贈り物としてふさわしくないものもあるので注意したい。また、お中元の相場は3,000円~10,000円程度と、相手の負担にならない金額にしよう。お中元を贈られたら、すぐにお礼状を出すのもマナーだ。お中元は、人間関係の潤滑油のようなもの。気持ちを伝えるためにも、しっかりとマナーを守った贈り方をしよう。
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  • 更新日:

    2023年6月26日

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