目次
1. USBメモリの寿命年数は何年?

USBメモリの寿命年数の目安を紹介する。使用回数による寿命とあわせて解説しよう。
寿命の平均は約3年
一般的なUSBメモリ(TLC)の寿命年数は3年が目安だ。3年以内であればデータを正常に保存できると考えられる。一方で記録方式によって寿命年数の平均は異なるので、あわせてチェックしておこう。
USBメモリの代表的な記録方式は「TLC(トリプルレベルセル)」「MLC(マルチレベルセル)」「SLC(シングルレベルセル)」に分類される。TLCは2~5年、MLCが7~8年、SLCなら10年が目安だ。
寿命は使用回数で決まる
USBメモリの使用回数が増えると寿命が近づく。たとえば個人用として多く使用されているTLCの場合、書き込みが可能な回数は500~1,000回ほどだ。
TLCよりも寿命年数が長いMLCなら、使用回数は1万回が目安になる。もっとも寿命年数が長いSLCの書き込み可能な回数は10万回だが、非常に高価なので家庭で使用することはまずないだろう。
2. USBメモリが寿命年数に近づくと起こる症状

USBメモリの寿命が近いときのサインをまとめた。大事なデータを守るために、症状を見逃さないようにしてほしい。
USBメモリの寿命を知らせるサイン
【データが破損する】
USBメモリが寿命年数に近づくとデータが破損するケースがある。文章データの場合、文字化けやレイアウト崩れがサインだ。表データなら入力したデータの消失が症状としてあげられる。
画像データの破損は、一部が灰色になったり画像化けしてグシャグシャになったりするのが主な症状だ。音声データなら再生が中断される。破損しているのが一部であれば、他のデバイスにバックアップして無事なデータを救出してほしい。
【データの読み書きができない】
データの読み書きができないのは、USBメモリの寿命が近いサインだ。書き込んでも保存されなかったり、読み込みができなかったりするときは寿命と考えられる。
一般的に書き込みエラーが先で、そのあとに読み込みエラーが発生するケースが多いといわれている。なお、一部のUSBメモリには、書き込みのロック機能がついている。ロック機能がオンになっていないか、あわせてチェックしておこう。
【USBメモリが完全に使えなくなる】
USBメモリが寿命を迎えると使用できなくなる。端末に接続してもアクセスができない状態だ。機器が故障してる可能性もあるので、別ポートや他の端末で試して反応があるかチェックしてみよう。
USBメモリが寿命を迎えて使えなくなると、データの復元はほぼ不可能だ。一方でUSBメモリが急激に使えなくなることはあまりない。データの破損や読み書きのエラーなど兆候が見られたら、すぐにバックアップをとることが大事だ。
3. USBメモリの寿命を確認する方法

USBメモリの寿命を調べる方法を2つ紹介する。寿命年数の目安やサインとあわせて、チェックしておこう。
寿命診断できるUSBメモリを購入する
USBメモリの寿命診断ができるサービスを利用する方法だ。公式サイトなどで寿命診断USBメモリを購入して、一定期間使用する。それからメーカーに送ることで診断結果が届く仕組みだ。
USBメモリ寿命診断ソフトを使う
USBメモリ寿命診断ソフトを使えば、USBメモリの寿命が確認できる。フリーで使用できるソフトなら手軽だ。一方で危険なソフトもあるので、事前によく調べてから利用してほしい。
4. USBメモリを長く安全に使う方法

USBメモリを長く使用するためには、正しい方法で使用する必要がある。正しい使い方と保管方法をまとめた。
使い方や保管場所に注意する
【正しい手順で取り外す】
USBメモリを取り外す前に、タスクバーの「ハードウェアの安全な取り外し」をクリックしよう。必要な手順をふまないで取り外すと、保存されたデータが破損するリスクがある。
【USBメモリ内のデータは直接編集しない】
USBメモリに負担がかかるので、内部のデータを直接編集するのはNGだ。データを移してから作業して、必要であれば編集したあとに戻そう。
【ウイルスに感染させない】
USBメモリがウイルスに感染すると、内部のデータが破損・消失する恐れがある。さらにパソコンに接続すれば、自動でコピーされて感染してしまう。USBメモリにウイルスを感染させないための対策が必要だ。
不特定多数が使用するパソコンや、ウイルス対策が不十分なパソコンにUSBメモリを接続するのは避けよう。安全が確認できないUSBメモリは使用しないでほしい。
【適切な環境や方法で保管する】
USBメモリを使用しないときはキャップを閉めよう。高温多湿の環境を避けて保管してほしい。USBメモリの寿命年数を縮める可能性があるので、衝撃や振動に注意することが大事だ。
結論
一般的なUSBメモリの寿命は3年が目安だ。寿命年数を過ぎたUSBメモリを使用する場合は、定期的にバックアップをとっておく。データが破損する、読み書きができないなど、寿命が近いときのサインも見逃さないようにしよう。寿命年数を延ばすために、正しい使い方や保管方法をチェックしておくと安心だ。